車載電源でも安定稼働!LANに最大90W給電が可能な産業用インジェクターを新発売!
産業用ネットワーク製品を提供するダイヤトレンド株式会社(本社:大阪府大阪市、代表取締役 宮下清哉、以下ダイヤトレンド)は、PoE対応製品の普及に伴い、DC12VからDC52Vまでの幅広い入力電圧に対応する昇圧機能を備えた産業用PoEインジェクター「DEIJ-5GBTV3」を、7月24日に発売開始致します。本製品は、DC12V入力時においても-10%(10.8V)までの電圧低下に対応しており、車載電源環境でも安定動作が可能です。さらに、最大90W給電が可能なIEEE802.3bt(PoE++)に対応するだけでなく、5GBASE-T対応ポートを備えることにより、高速かつ信頼性の高い通信を実現し、車両搭載のネットワークカメラや無線機器への高電力給電に最適なソリューションを提供します。

●製品ページ
<DEIJ-5GBTV3> https://www.diatrend.com/network/deij-5gbtv3/index.php
新製品開発の背景
世界のPoEソリューション市場は年々増加をしており、2023年に公表されたResearchNester社の市場レポートによると、2022年に約20億米ドルの市場規模に達し、2035年までは最大10%のCARGが予想されております。PoEソリューション市場におけるIoT接続セグメントでは、製造、小売、ヘルスケア、運輸等の様々な業界においてIoT機器の利用増加に伴い、PoE対応スイッチおよびルーターの導入が更に拡大すると予測されています。特に、車載機器や可搬型装置等のDC12V電源環境において、PoE給電を安定して行うためのインジェクターが求められています。こうした現場ではバッテリーや電源装置の影響により電圧が変動しやすく、安定動作のためには電圧低下への耐性が重要です。
今回開発した「DEIJ-5GBTV3」は、DC12V入力時においても-10%(10.8V)までの電圧低下に対応しており、車載電源等の不安定な電圧環境下でも信頼性の高いPoE給電を可能にします。さらに、5GBASE-T対応ポートにより、映像やセンサーデータのリアルタイム伝送といった大容量通信にも対応。高電力・高通信性能・柔軟な電源対応を兼ね備えた本製品は、車載用途や各種フィールドでのネットワーク機器設置に最適なソリューションとして開発しました。
新製品の特長
「DEIJ-5GBTV3」は、90W給電が可能な産業用PoEインジェクターです。以下、機能概要です。
幅広い入力電源範囲:昇圧回路内蔵により、DC12-52Vの幅広い入力電源に対応。
車載対応:10%の電圧低下に対応した安心設計。DC12V入力時もDC10.8Vまでの電圧低下までカバーできます。
最大90WのPoE給電可能:IEEE802.3af/at/bt(PoE++)規格に準拠しており、最大90WのPoE給電が可能。IPカメラやIP電話、POS端末、アクセスポイント等多くのPoE対応機器にLANケーブルのみで給電できます。
マルチギガビット対応※1:高速なデータ通信を実現する5ギガビット対応LANポートを標準装備。
耐環境性:厳しい環境(-40~75℃ )でも使用できるよう設計されています。
静音ファンレス設計:静かな場所でも動作音を気にせず使用できます。
取り付け方法:簡単に取り付けられるDINレール取り付けに対応、壁面への取り付けに対応。
PoEとは
PoEとはPower Over Ethernetの略であり、1本のLANケーブルでデータ通信と電力の両方をまかなえる技術です。給電容量は規格により定められており、15.4Wから100Wまで給電が可能です(本プレスリリース時点)。そのため、カメラはもちろんのこと、最近では照明もPoEにより給電ができるように進化してきています。電源を別に用意せずに済む手軽さから、工場や病院、オフィス、車等さまざまな場所で使われ、DXの推進にも貢献しております。
PoEのメリット
電源工事が不要:PoE対応機器は、LANケーブルから電力を供給できるため、別途電源工事を行う必要がありません。これにより、コスト削減と設置の簡便化が可能です。
設置場所の自由度が向上:PoEを用いれば電源コンセントがない場所でも機器を設置できるため、設置場所の選択肢が広がります。これにより、柔軟なレイアウトや効率的なスペース利用が可能です。
配線が簡潔化:1本のLANケーブルでデータ通信と電力供給を同時に行うため、ケーブルが少なくなり、配線がシンプルになります。これにより、設置作業の負担が軽減され、メンテナンスもしやすくなります。
PoE対応機器と消費電力について
PoEの規格にはいくつかの種類があり、対応する機器や電力の供給能力が異なります。
IEEE 802.3af(PoE):最も基本的なPoE規格で、最大15.4Wの電力を供給することができます。この規格は、IP電話や無線LANアクセスポイント、小型の監視カメラといった低消費電力の機器に適しています。
IEEE 802.3at(PoE+):最大30Wの電力を供給できるため、標準のPoEよりも高い消費電力を必要とする機器、例えば、ビデオ通話対応の電話や高機能な無線LANアクセスポイント、PTZ機能を備えた監視カメラ等に使用されます。より多くの電力が供給できるため、複雑な機能を備えたデバイスにも対応します。
IEEE 802.3bt(PoE++):この規格では最大で100Wまでの電力を供給することができます。これにより、ディスプレイやデジタルサイネージ、大型のIPカメラ、LED照明、またはその他の高消費電力デバイスにも対応できるため、より大規模で電力を必要とする環境でもPoEが利用可能になります。

今後の展望
ダイヤトレンドでは、PoE市場拡大に伴い、今回発売した「DEIJ-5GBTV3」に続き新製品を開発することで、モノづくり現場における機械装置のIoT化や工場のDX化を推進するネットワークソリューションを提供してまいります。
●製品概要

型番 |
DEIJ-5GBTV3 |
発売日 |
2025年7月24日 |
種類 |
産業用PoEインジェクター |
直販価格(税込) |
41,800円 |
●製品仕様

仕様 |
|
---|---|
ネットワーク |
IEEE802.3、IEEE802.3u、IEEE802.3ab IEEE802.3bz、IEEE802.3af、IEEE802.3at、IEEE802.3bt |
インタフェース |
10BASE-T/100BASE-TX/1000BASE-T/2.5GBASE-T/5GBASE-T |
ポート数 |
RJ-45:2ポート |
PoE給電ポート |
RJ-45:1ポート |
PoE給電電力(MAX) |
90W(IEEE802.3af/at/bt準拠) |
伝送速度(MAX) |
5Gbps |
適合ケーブル |
UTP/STPケーブル(CAT7/CAT6/CAT5e対応)※1 |
電源 |
DC12~52V ※2(冗長電源)※3(逆極性保護) |
消費電力 |
2W(PoE無)/100W(PoE有) |
サイズ |
38.6×103.5×81.5mm |
ケース材質 |
IP30 アルミニウム |
冷却ファン |
なし |
動作温度 |
-40~75℃ |
取り付け方法 |
DINレール取り付け、壁掛け取り付け |
本体重量 |
313g ※4 |
※1 : 2.5Gbpsを超える通信速度でご使用になる場合は、CAT6A以上のLANケーブルをご使用ください
※2 : 本製品は、定格DC12V入力に対し、許容電圧範囲下限の10.8V(-10%)までの電圧低下に対応可能です
※3 : 1系統での使用可能 2系統入力することにより電源の冗長化可能
※4 : DINレール取り付けマウントを含みます
●他にもPoE関連製品等、様々な産業用イーサネットスイッチングハブを取り揃えています。
https://www.diatrend.com/network/hub_index.htm
●ダイヤトレンドについて
- 社名:ダイヤトレンド株式会社
- 本社所在地:大阪府大阪市北区大深町3−1 グランフロント大阪タワーB28F
- 代表者:宮下 清哉
- 設立:1971年
- 事業内容:三菱電機機器販売(特約店)、ネットワークソリューション機器販売
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