「通り土間を取り入れたマンション」「理想の新婚部屋」「10種類の共用ラウンジを設けた学生寮」など、4プロジェクトが【2020年度グッドデザイン賞】受賞
~14年連続受賞~
受賞部門 | 商品・プロジェクト名 | |
1 | 中〜大規模集合住宅関連のサービス、システム/HEMS | 通り土間 (クレヴィア横濱弘明寺) |
2 | 中〜大規模集合住宅 |
理想の新婚部屋②『七夕カップルの愛ある家庭内週末婚』が叶う部屋 |
3 | 共同住宅 | クレヴィアウィル早稲田 |
4 | 地域・コミュニティづくり | 一般社団法人幕張ベイパークエリアマネジメント 《通称:B-Pam》 |
<グッドデザイン賞について>
グッドデザイン賞は、1957年に創設されたグッドデザイン商品選定制度を発端とする日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動です。単にものの美しさを競うのではなく、産業の発展とくらしの質を高めるデザインを、身の回りのさまざまな分野から見いだし、広く伝えることを目的としています。世界でも有数の規模と実績を誇るデザイン賞として、国内外の多くの企業やデザイナーが参加するとともに、よいデザインを社会に広める運動としても多くの人びとから支持されています。グッドデザイン賞受賞のシンボルである「Gマーク」は、優れたデザインを示すシンボルマークとして広く親しまれています。グッドデザイン賞公式サイト URL:www.g-mark.org/
■受賞プロジェクト概要
1.【通り土間 (クレヴィア横濱弘明寺)】
マンション1階住戸において、玄関口と専用庭からの勝手口とを土間で繋げ、土足のまま部屋を通り抜け出来るようにしたプラン。昔から日本の建築に取り入れられてきた通り土間をマンションに取り込み、屋外と室内の中間的空間とすることで、普段屋外で行う作業を室内でできるようにしました。通常の玄関口に加え 直接道路から入れる専用入口を設けることで内部と外部との連続性が生まれ、通り土間があることにより住空間は分断されず心地良い繋がりが生まれます。土間部分の床は水洗い可能なタイルのため、子供の遊び場、趣味を楽しむ作業の場など使用用途が幅広く、住まい手の暮らしの幅を広げられる間取り作りを実現しました。
<デザインのポイント>
・玄関口と専用庭からの勝手口とを土間で繋げ、土足のまま部屋を通り抜け出来ること
・土間部分をタイル仕上げとし、本来室内で困難な作業などが室内でできるようにした点
・土間空間にスロップシンクを設け、多様なライフスタイルに対応
<審査委員評価コメント>
通り土間をマンション1階に取り入れたプランは、在宅ワークや趣味、外部の人を招いた教室など、さまざまな使い方が想定できる。下足で入れるので、自転車やキャンプ道具を置いておくのも良さそうだ。このような中間領域こそ、現代の多様な住まい方に対応するもので、上階にもぜひこのコンセプトを展開してほしい。審査委員からは、コンクリート床仕上げのほうがコンセプトが明確だという声も上がったものの、新しいプランを世の中に提供している点は大いに評価できるものである。
「クレヴィア横濱弘明寺」 物件概要
事業主 | 伊藤忠都市開発株式会社 |
所在地 | 神奈川県横浜市南区中島町4-84 |
総戸数 | 44戸 |
構造・規模 | 鉄筋コンクリート造 地上7階建 |
敷地面積 | 686.43㎡ |
間取り | 1LDK~3LDK |
竣工年月 | 2020年2月 |
2.【理想の新婚部屋②『七夕カップルの愛ある家庭内週末婚』が叶う部屋】(特許出願中)
◆公式HP https://shinkon-room.jp/h_room2.html
ゼクシィ編集部との共同取組【理想の新婚部屋づくり】で考案した「イマドキ新婚夫婦の理想や願望を叶える新発想の住空間」の1つを、計画中であった新築賃貸マンション「クレヴィアリグゼ門前仲町」の1室で実物件化しました。2人の休日や就寝時間が異なり生活リズムがバラバラで会話の時間も少ない共稼ぎ夫婦が、普段は物音や気配で就寝中の相手を起こさぬよう気兼ねすることなく、貴重な2人同時の休日はつまらないケンカをせず仲良く過ごし、より相手がいとおしくなる部屋。近年増加している、互いの個を尊重して平日は別居するという所謂「週末婚」スタイルを実践する夫婦にとって、最適な住空間です。
<デザインのポイント>
・玄関からの導線を分けた夫婦別寝室とし、普段は相手に気を遣わず、相手にも気を遣わせずに生活できる点
・各自専用の平等な寝室・洗面・ロフト・収納・下足入があり、使い方や掃除が杜撰でもケンカの種にならない点
・織姫と彦星の逢瀬の如く、貴重な2人一緒の休日は広いリビングベッドで仲良くまったり過ごせる点
<審査委員評価コメント>
新婚夫婦のための理想の部屋を実物件化したコンセプトルームである。洗面浴室の水回りを部屋の中央に配置し、左右均等に個室を振り分けている。2つの個室はロフトの面積まで全て平等で、各個室を通ってLDKに行く動線も面白い。「愛ある家庭内週末婚」を実践する若い夫婦が想定されているが、このプランは他人と自然にシェアして暮らすことができる。個室へは玄関から直接アクセスするので自宅のワークスペースとしても使いやすいし、外部の人も招きやすい。50㎡/2LDKという一般的な間取りにもまだ可能性があり、新しい住まい方が提案できることを気付かされ、高く評価された。
■概要
間取り(専有面積) | 2LDK+2LOFT(50.46㎡) |
竣工年月 | 2020年2月 |
(株式会社リクルートマーケティングパートナーズ、株式会社フリークスとの共同受賞)
3.【クレヴィアウィル早稲田】
◆公式HP https://cvw-waseda.jp/
留学生と日本人学生が混住する学生寮を心地良いコミュニケーションが生まれる場にするため、1階には大型キッチン付きビッグラウンジ、各階には性格の異なる10種類の共用ラウンジをEVホールに配置しました。寮生は、興味を持ったラウンジで寛いだり気の合う仲間と交流できるほか、個室への通過導線と交わるラウンジは、興味の異なる寮生とも自然に交わる”止まり木”となって、偶然の出会いが生まれる空間にもなります。「食事と安全」の提供が役割であった「保護管理型」の学生寮スタイルを脱し、学生に新たな交流や挑戦の機会をもたらす新しい「成長支援型」の学生寮を目指しました。
<デザインのポイント>
・交流の場として気分や目的に合わせて使用できる魅力的なインテリアの共用ラウンジを2~11階に10種類設置
・生活動線上のEVホールに共用ラウンジを配置し、興味が異なる寮生とも偶然の出会いや交流が起こるよう工夫
・共用ラウンジは”交流型”だけでなく”マイプレイス型”も用意し、一人でも気軽に立ち寄れるように配慮
<審査委員評価コメント>
昨今、様々なプロジェクトで求められる「交流スペース」への鮮やかな回答である。押し付けられる交流ではなく、利用者が主体的に選びとれるように巧みに設計されている。「マイプレイス型」と呼ばれる共有部が通過動線となるエレベーターホールへ設置されており、11階建ての中に10種類の性格の異なったスペースとそれを訴求するデザインが、丁寧に設計されている。「偶然の出会い」と「建築計画」は相反することであるが、その双方が「いい塩梅」に実現されている。
◆「クレヴィアウィル早稲田」 物件概要
事業主 | 伊藤忠都市開発株式会社 |
所在地 | 東京都新宿区西早稲田1-19-13 |
室数 | 197室、管理員室1室 |
構造・規模 | 鉄筋コンクリート造 地上11階建 |
敷地面積 | 825.16㎡ |
専有面積 | 13.05㎡~15.09㎡(トランクルーム含む) |
竣工年月 | 2020年2月 |
(伊藤忠アーバンコミュニティ株式会社、株式会社tono、株式会社レーモンド設計事務所との共同受賞)
4.【一般社団法人幕張ベイパークエリアマネジメント 《B-Pam(ビーパム)》】
◆公式HP https://www.b-pam.com/
「幕張ベイパーク」において、既存の自治会等がない中、ゼロから進めている街だからこそ、そして、複合機能が集積するミクストユースの街だからこそ構築することができた、かつてないエリアマネジメント組織です。
エリアマネジメント組織の運営における様々な問題を解決し、街の継続的な価値向上を実現するため、住民と店舗が主体となって取り組む「街そだて」の仕組み、一般社団法人幕張ベイパークエリアマネジメント《通称:B-Pam(ビーパム)》を立ち上げました。
以下の三本柱を据え、入念な組織設計と拠点の創出、事前活動を行うことで、街びらき後1年で活動の活性化を実現しています。
①この街ならではの新たな組織制度設計
②リアルとWEB、両方のコミュニティ拠点を創出
③入念な事前準備活動による「街そだて」の協力者・担い手を募る
<審査委員評価コメント>
コミュニティの形成を考えるときに課題となるのが、参加者の善意に委ねるだけでなく、いかに持続可能な仕組みをデザインするかだと思う。幕張ベイパークエリアマネジメントでは自治会・商店会などの機能を統合することにより、コミュニケーションを円滑なものとした。またマンション管理組合向けのサービスを提供することで収益事業を内包し、立ち上げ時の関係者が離れてしまっても自立するようにあらかじめ担い手を募集することで、持続可能な組織も目指している。多くのコミュニティビルディングで直面する課題に真正面から取り組んだことを評価した。
(三井不動産レジデンシャル株式会社、野村不動産株式会社、三菱地所レジデンス株式会社、東方地所株式会社、株式会社富士見地所、袖ヶ浦興業株式会社との共同受賞)
《参考》伊藤忠都市開発 グッドデザイン賞実績
https://www.ipd.co.jp/gd/
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