東京工科大学の大規模AIシステム導入プロジェクトに参画
~NVIDIAリファレンスアーキテクチャ「青嵐(SEIRAN)」の導入を支援~

AIとビジュアライゼーションのソリューションカンパニーである株式会社ジーデップ・アドバンス(GDEP Advance, Inc.)(本社:東京都中央区、代表取締役CEO:飯野匡道、東証スタンダード 証券コード:5885)は、2025年10月2日に発表された、東京工科大学(東京都八王子市)との産学連携を強化し、AI教育の推進を目的として、NVIDIAリファレンスアーキテクチャを採用した大規模AIシステム「青嵐」を構築しました。今後も同システムの継続的な運用支援を通じて、AI技術のさらなる発展と社会への貢献を目指します。
背景
東京工科大学は、2023年にNVIDIA社と学術交流連携を締結し、人材育成や研究のコラボレーションを推進してきました。NVIDIAテクノロジーの活用と啓蒙が可能な学生の育成を目指す「NVIDIA 学生アンバサダープログラム」では、同校の学生がNVIDIA社員のサポートを受けながら生成AIやロボティクス、デジタルツインのテクノロジーを習得しています。
また、2019年にはコンピュータサイエンス学部に人工知能専攻を設け、全学部の学生が自主的に参加できる戦略的教育プログラムを通じてAIの活用に触れる機会を提供するなど、AI教育に力を入れて取り組んでいます。
現在、AI技術を大学の教育と研究の中心に位置づけ、次世代の技術者育成や社会課題の解決、産業界との連携強化を目指す包括的な取り組みとして「AI大学」構想を掲げ、その主要拠点として今年4月にAIテクノロジーセンターを設立しました。
そのような取り組みの中で、AIスキル習得には実践が不可欠であること、学生が小規模なデータセットによる小規模AIプロジェクトに満足していてはイノベーションにつながる学びは得られない、といった課題から、学生たちが「みんなのAIスパコン」として利用でき、コンピューティング性能に制約されず、豊富な経験を積んで優秀なAI人材として世界で活躍できるよう大規模な教育投資として、NVIDIAリファレンスアーキテクチャを用いた大規模AIシステム「青嵐」の導入に至りました。
最新のDGX™ B200 12台を高速広帯域接続する大規模AIシステム「青嵐」
「青嵐」はNVIDIAリファレンスアーキテクチャを採用したDGX BasePOD™を基本に構成されており、最新のNVIDIA Blackwellを搭載したDGX™ B200 12台をNVIDIA Quantum InfiniBand高帯域ネットワークで全接続し、オールフラッシュで構成されたDDN社の高速ストレージを採用しています。各ノード間の疎通帯域は1,600GB/s、システム全体のAI性能(FP8)は0.9EFLOPS、推論性能(FP4)は実に1.9EFLOPSに達する規模のAIシステムです。
【ジーデップ・アドバンスが提供するソリューション】
・NVIDIA AI Enterprise(AIアプリケーションの開発とデプロイを効率化)
・NVIDIA Base Command Manager(クラスター管理)
・オープンオンデマンド(HPCシステムへのインタラクティブ・アクセスを制御するWebポータル)
ジーデップ・アドバンスは2016年の創業以来NVIDIA社のパートナーとして国内の教育・研究機関や事業会社のR&D部門を中心に最適なGPUソリューションを提供してまいりました。AIアプライアンスサーバーDGXシリーズ製品の導入実績は国内トップクラスであり、正しい製品理解と豊富な知見を基にNVIDIAのテクノロジーがもたらすイノベーションをしっかりと社会実装するべく、真摯にお客様の課題に向き合っています。
昨今、AIが大規模化、複雑化する中でGPUサーバーはもちろん、広帯域ネットワークや高速ストレージ、ソフトウェアや運用支援を含めたトータルソリューションをワンストップで提供できる実績と技術力が評価され、東京工科大学の本プロジェクトのパートナーとしてご選定を頂きました。
今回導入する「DGX BasePOD」は、NVIDIA社とエコシステムが提供するベストプラクティスであり、インフラ設計から実運用までの時間を大幅に短縮することが可能です。ジーデップ・アドバンスはNVIDIA社のエリートパートナーとして、導入から環境構築、運用支援までNVIDIA社と連携し本システムの稼働・運用をしっかりと支援して参ります。
「青嵐」の由来
西行法師が八王子を訪れた際に謳ったとされる和歌、「浅川を渡れば、富士の雪白く桑の都に青嵐吹く」に由来。
冷静な知性、深い洞察、東京工科大学のシンボルカラーである「青」と、膨大な演算力、疾風のようなAI計算処理をイメージした「嵐」を組み合わせ、東京工科大学の「青嵐(SEIRAN)」が知の森を駆け抜ける風となり、深層学習とシミュレーションの新たな地平を切り開くことを願って付けられた名前です。
今後の展望
東京工科大学はAI技術を学校教育に取り込むことで、次世代の技術者育成や産学連携による社会的・構造的課題に対応し得るAIリテラシーの向上に寄与する「みんなのAIスパコン」を目指しています。
本システムを利用した最先端のAI技術により推進する研究開発用途は以下の通りです。
AI活用人材の実践育成プログラム
学内専用LLM
AI倫理・ガバナンス検証環境(AI Ethics)
デジタルツインプロジェクト
XAI(説明可能AI)によるAI倫理・法的信頼性の研究
大規模物理シミュレーションとAIを用いた物理現象の解析
AI-CIX(AIによる業界横断の最適化の推進)
東京工科大学 学長 香川豊氏のコメント
AIリテラシーを持つ人材育成が喫緊の課題です。しかし、日本のAI教育は世界と比べて遅れていると言わざるを得ません。
東京工科大学は「AI as a TOOL」を合言葉に、国内最高レベルのAI教育を開始します。NVIDIA社製品による、現在はもちろん、10年、20年先の未来社会で求められるAI技術を学ぶための、国内最高レベルの環境を提供します。本学では、AIの基礎・基盤から最新の応用までを学ぶことが可能です。学生、社会人は問いません。
多種多様な価値観を持つ、様々な国の人が一緒に最新技術を学び、本学を離れた後にもそれぞれの人生ステージに合わせてアップデートし続けることを可能にします。
東京工科大学で学んだ人たちが、これからの社会で課題に直面した時、AI技術を駆使した解決策を提案し実行できる人材になることを願っています。
株式会社ジーデップ・アドバンス 代表取締役CEO 飯野匡道のコメント
東京工科大学様はかねてよりNVIDIA社との学術連携を通して、AIとHPCの人材育成に注力されています。最先端の計算リソースを利用し、全ての学生がより積極的に研究開発に取り組めるような環境を実現する今回の取り組みは、創業から教育市場に対するGPU利用促進に軸足を置いてきた当社のスタンスとも一致し、社会に新しい価値を生み出せる人材の育成に繋がるものと確信しています。ジーデップ・アドバンスは長年NVIDIAエリートパートナーとして培ってきた経験と知見を活かし、同校の理念の実現に向けて全力でサポートして参ります。
■株式会社ジーデップ・アドバンスについて
株式会社ジーデップ・アドバンス(東証スタンダード、証券コード:5885)は、「Advance with you」をミッションに、GPGPUをはじめとするアクセラレーターやハイエンドワークステーション、広帯域ネットワークや高速ストレージを用いたクラスターシステム、さらにライブラリやコンパイラ、ジョブスケジューラなどの運用ツールの提供構築から運用支援まで、仕事や研究を前に進めるための手段をオンプレミスやレンタル、クラウドなどあらゆる形態で総合的に提供するAIとビジュアライゼーションのソリューションプロバイダです。NVIDIA社の「NPN(NVIDIA Partner Network)」においてエリートパートナーとして活動しています。
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