『子どもの声からはじまる 保育アセスメント』刊行記念イベント 「評価(アセスメント)は子どもと共有しうるのか? 子どもの声を聴くことの意味とは」
2024年7月26日発売の新刊『子どもの声からはじまる 保育アセスメント』の刊行を記念して,オンラインイベント「評価(アセスメント)は、子どもと共有しうるのか?子どもの声を聴くことの意味とは」を開催!
申込ページ:https://kitaohji09.peatix.com/
概要
評価(アセスメント)は、「子どもたちが心身ともに満たされ、豊かに生きていくことを支える環境や経験(OECD, 2015)」を検討することを目的としている。
保育者にとっての評価(アセスメント)は、子どもの健やかな成育を願えば願うほど、熱い思いや強い信念が宿ったものとなる。すると、その「ものさし」は保育者自身にとって疑いの余地はなくなってしまう。
一方で、評価(アセスメント)には別の側面もある。評価(アセスメント)には、客観的に定められた尺度・チェックリストや、国によって決められた指標を用いることもある。その「ものさし」は、保育者の疑いを避けるに十分なもっともらしさを備えているようにも思われる。
本イベントでは、評価(アセスメント)を、子どもの声をきっかけに知らず知らずのうちに「はじまっている」プロセスとして考えてみたい。そのプロセスには、大人が自ら用いていた「ものさし」を疑う思考が含まれる。そうして子どもたちに巻き込まれつつ、保育が変わっていくということが起こる。
ここでの議論は、評価(アセスメント)とはなにかという本質的な問いに重要な視点を与えてくれるだろう。
* OECD (2015). Starting Strong IV: Monitoring quality in early childhood education and care. Paris: OECD Publishing.
登壇者
松井 剛太(まつい ごうた)
香川大学教育学部幼児教育コース准教授
広島大学大学院修了後、同大学の助手を経て、現在は香川大学教育学部幼児教育コース准教授を務める。専門は保育学・幼児教育学。特別な配慮を必要とする子どもの保育施設での支援について研究を行っている。近年は、保育所等における医療的ケア児の支援に関心がある。厚生労働省社会保障審議会委員、文部科学省幼保小接続期の教育の質保障の方策に関するワーキンググループ委員など。
主な著書 『子どもの声からはじまる保育アセスメント:大人の「ものさし」を疑う』(北大路書房、2024年)、『特別な配慮を必要とする子どもが輝くクラス運営:教える保育からともに学ぶ保育へ』(中央法規出版、2018年)、『子どもの育ちを保護者とともに喜び合う:ラーニングストーリーはじめの一歩』(ひとなる書房、2018年)など。
松本 博雄(まつもと ひろお)
香川大学教育学部教授
博士(心理学)。名古屋短期大学講師・准教授を経て、2010年10月より香川大学准教授。2018年3月から2019年3月まで、カンタベリークライストチャーチ大学(イギリス)子ども・家族・コミュニティ研究所客員研究員。2021年4月より現職。専門は教育心理学・発達心理学。リテラシー(言語発達)と子どもの「声」/遊び/学びを主な切り口に、乳幼児保育実践や子育てにおける諸課題にアプローチしている。
主な著書 『子どもの声からはじまる保育アセスメント:大人のものさしを疑う』(北大路書房、2024年)、 『0123発達と保育:年齢から読み解く子どもの世界』(ミネルヴァ書房、2012年)、 『子どもとつくる0歳児保育:心も体も気持ちいい』(ひとなる書房、2011年)、『新・育ちあう乳幼児心理学』(分担執筆、有斐閣、2019年)など。
川田 学(かわた まなぶ)
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター准教授
博士(心理学)。東京都立大学大学院を経て、2005年香川大学教育学部講師、2007年同准教授、2010年より現職。専門は発達心理学、保育学。NPO法人子育て応援かざぐるま・理事。北海道こども施策審議会・会長、三豊市就学前教育・保育推進研究事業アドバイザー、文部科学省幼児教育課指導資料編纂委員などを歴任。
主な著書 『保育的発達論のはじまり:個人を尊重しつつ、「つながり」を育むいとなみへ』(ひとなる書房、2019年)、『子どもの世界を守る:遊び・育ち・経験』(共編著、明石書店、2019年)、『0123発達と保育:年齢から読み解く子どもの世界』(共著、ミネルヴァ書房、2012年)など。
汐見 稔幸(しおみ としゆき)
東京大学名誉教授
専門は教育学・保育学。家族・保育デザイン研究所代表理事。全国保育士養成協議会会長。エコカレッジぐうたら村村長。NHK「すくすく子育て」の出演でもおなじみ。
主な著書 『教えから学びへ:教育にとって一番大切なこと』(河出書房新社、2021年)、『汐見先生と考える 子ども理解を深める保育のアセスメント』(中央法規出版、2023年)、『ニューロマイノリティ:発達障害の子どもたちを内側から理解する』(北大路書房、2024年)『学校とは何か:子どもの学びにとって一番大切なこと』(河出書房新社、2024年)など。
イベント詳細
日時
2024年10月26日(土)19:00〜20:30(予定)
形式
リアルタイム視聴(Zoomのウェビナーを用います)
イベント参加者の方々には後日オンデマンド録画視聴(期限あり)のご案内を差し上げますので、当日のリアルタイム参加が困難な方もぜひお申し込みください。
費用
無料
定員
500名(リアルタイム視聴定員、参加申込者全員に後日録画配信案内)
主催
北大路書房
書誌情報
【書 名】子どもの声からはじまる 保育アセスメント:大人の「ものさし」を疑う
【著 者】松井剛太,松本博雄 編著
【定 価】2,860円(本体2,600円+税10%)
【判 型】A5判 228頁
【発 行】株式会社北大路書房
【発売日】2024年7月26日
【コード】ISBN:978-4-7628-3257-4 C3037
【概 要】近年,国際的に幼児教育への投資効果等に関心が高まる中で,外的に読み取りやすいアセスメント(ものさし)が求められている。しかし,固定化された「ものさし」によって見失うモノがあるのではないか。本書では,子どもの声に耳を傾け,対話し揺らぎながら,大人の「ものさし」を疑い,新たなアセスメントのカタチを探る。
【商品ページ】https://www.kitaohji.com/book/b648378.html
【試し読み】https://hanmoto9.tameshiyo.me/9784762832574
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