【3/6】非営利組織職員を「聴く力」でサポートする『NPOメンタリングプログラム』報告会を開催

子育てママがメンターとして伴走 支援の現場を支える人々に寄り添う新しい人材育成の形

認定NPO法人サービスグラント

日本における「プロボノ」の草分けとして国内最多のコーディネート実績を持つ認定NPO法人サービスグラント(東京都渋谷区、代表理事:嵯峨生馬)は、2024年度『NPOメンタリングプログラム』の成果報告会を3月6日(木)にオンラインで開催します。本プログラムは、子育て中のママたちが「メンター」として、仕事や子育ての経験を活かし、NPO・地域団体等の代表やスタッフに伴走する取り組みです。

当日は、2024年度プログラム参加者によるトークセッション、本プログラムのインパクト調査の結果報告の他、組織開発や対話の場づくりに取り組む一般社団法人日本NVC研究所の今井麻希子氏をゲストに迎え、NPOや地域団体等の支援者を取り巻く現状や、支援者支援の必要性についてお伝えします。   

※プロボノ=経験やスキルを活かすボランティア活動

【報告会開催概要】

日程:3月6日(木) 12:00~13:00

実施方法:オンライン(Zoomミーティング)

定員:100名

参加費: 無料

対象者:

・支援者支援に関心のある方(研究者、NPO、議員など)

・孤独・孤立対策、地域福祉、NPO支援、市民活動等を担当する自治体などの職員の方

・中間支援組織の職員・スタッフの方

・メディア関係者 

・メンターとしてのプログラムの参加に関心がある方

など、本プログラムに関心がある方


申し込みフォーム: https://form.servicegrant.or.jp/event250306

※期日:3月6日(木) 当日

※録画視聴も可能です。上記フォームより、事前にお申し込みください。


内容:

①プログラム概要、セオリーオブチェンジ紹介

②2024年度プログラム参加者トークセッション

③ゲストトークセッション:

 ソーシャルセクターにおける相談相手の重要性、

 インパクト評価の結果、メンタリングプログラムの意義

ゲスト:

今井麻希子氏 一般社団法人日本NVC研究所 代表理事/株式会社yukikazet 代表

CNVC認定トレーナー。コーチ、ファシリテーター。国際基督教大学卒業後、民間企業勤務を経て独立。NGO活動の経験から「社会の課題の解決には人と人が心の通いあう関係をつくることが不可欠」と痛感し、NVCを軸としたリーダーシップ育成や組織開発、対話の場づくりなどに活動の軸を移す。『「わかりあえない」を越える』共訳。


担当者コメント

認定NPO法人サービスグラント NPOメンタリングプログラム担当 津田詩織

2024年度は、孤独・孤立対策に取り組む団体の皆さんを主に支援してきました。現場に携わる方の社会課題に向き合う真摯な姿勢、受益者への想いや愛情が、忙しさなどに埋もれてしまいそうなケースを目の当たりにする場面もありました。しかしながら、メンタリングを通じて本来のご自身の想いが引き出され、前向きになれるなど、まさに活動継続につながるポジティブな変化が成果として表れています。また、メンターに背中を押され具体的なアクションを起こして団体の活動の発展につなげた方も見られ、本プログラムがお力になれたことをうれしく思います。

【取り組みの背景】

NPOの社会的役割が拡大する中、職員への支援体制が課題に

新型コロナウイルス感染拡大の影響等で孤独・孤立の問題が一層深刻化したことを受け、2024年4月に孤独・孤立対策推進法が制定されました。NPOには、行政や企業の手が行き届かない領域での迅速な対応や、コミュニティの維持・強化における重要な役割が求められており、活動の重要性はますます高まっています。しかし、2023年度の内閣府の調査(*1)によると、NPOが抱える課題として「人材の確保・教育」が第1位となっています。

サービスグラントは2005年の活動開始以来、NPO等の非営利組織に2,000件を超えるプロボノ支援を提供してきましたが、特に少人数で活動しているNPOにおいて、相談できる相手・機会が少ないためにスタッフが疲弊したり、キャリアを描けずに離職したりしてしまうケースを目にしてきました。企業では、上司との面談や社外メンターを活用する取組みが拡充される一方、非営利組織ではそういった機会を十分に確保する余裕がなく、支援者支援の必要性が高まっています。

増加する支援ニーズに向き合うNPO側からは、もっと質の高い支援を届けたい、もっと多くの人を支援したいと思っていても、それがままならないという現状に、悩みを抱えているという声も多く聞こえています。

《出典》

*1:内閣府 令和5年度 特定非営利活動法人に関する実態調査

【NPOメンタリングプログラムとは】

他者支援に専念するNPO職員に必要な「聴いてもらう場」を提供

NPOメンタリングプログラムの仕組み

NPO等のスタッフや代表の孤独感やバーンアウトを防ぎ、団体運営の基盤強化につなげることを目指し、『NPOメンタリングプログラム』を2022年から開始しました。このプログラムでは、社会人がボランティアで外部メンターとなり、月2回、3カ月間にわたって伴走。団体スタッフの業務やキャリアの悩みを聴き、課題を整理しながら次の一歩を共に考えることで、モチベーションの維持・向上を図り、受益者へのポジティブな対応と継続的な活動の実現を支援してきました。

メンターに相談することで自分自身や状況を客観視できる

2024年度は、内閣府の孤独・孤立対策推進交付金を受け、「孤独・孤立対策とした居場所づくり、緩やかなつながりづくり」などを行う13団体に対し、18組のメンタリングを実施しました。

課題整理から具体的な一歩を共に考え、NPO職員の行動変容を後押し

NPOメンタリングプログラムの社会的効果

2022・2023年度に参加したNPOスタッフ等の満足度は100%。日頃、ネガティブな悩みを聞いてもらったり、相談したりできる機会がほとんどなかったという参加者もいるなか、メンタリングによって非常に前向きな変化を実感されている声が多数寄せられました。

《NPOスタッフ等の声》

  • 仕事について、今のやり方を肯定でき、同時に、行き詰っていた点についてはアドバイスをもらったことで動きやすくなった。

  • 「しなければならない」が減り、「したいこと」「すること」に分けて考えられるよう思考がすっきりとした。そのため仕事にこれまで以上に前向きに取り組めるようになった。

  • 自分の強みを言語化できたことで、新しい取り組みを企画・運営したり、リーダーとして取り組むことが出来た。

  • 業務の棚卸やもやもやしていたことが整理され、業務効率が上がった。

  • メンタリングの取組みを参考に、組織内で振り返りの時間を設け、業務の見直しを行うことができた。

聴く力で社会貢献するママ自身の孤独・孤立解消も実現

メンタリングの工夫や学びをシェアするメンターたち

本プログラムでは、子育て中の女性たちがメンターを担当しています。これは、仕事のスキルや子育てで培った聴く力を活かすだけでなく、子育てと仕事の限られた役割による閉塞感を、誰かの役に立つことで打開する機会にもなっています。また、NPO職員との対話を通じて、社会課題解決への熱意や現場の実態に触れることで、メンター自身の社会感度を高める学びの場ともなり、子育て中の女性の孤独・孤立解消にも貢献しています。

《メンター参加者(ママ)の声》

  • 自分の能力が人の役に立っている実感があった。

  • 日頃かかわる機会のない方のお話を聞くことで、自分自身の世界も広げることが出来た。

  • 定期的に他の人と話す時間があることで自分のことも振り返る時間になった。

  • 2人1組で実施できたので、他のメンターの進め方がとても勉強になった。

  • NPOの方のパワーや行動力に刺激を受けた。

  • NPOの方の成長に刺激を受けた。代表の方の視点や学びを聞いているうちに、仕事につい ても少し上の視座を持つことができた。

認定NPO法人サービスグラントについて

認定NPO法人サービスグラントは、日本における「プロボノ」のフロンティアとして2005年より活動を開始。"社会課題を前に、誰もが行動を起こし、違いや可能性を活かしあいながら協働できる社会"を目指し、主に、社会人の経験やスキルを活かした「プロボノ」によって非営利組織が抱える課題の解決を目指す、プロジェクト型支援のコーディネート等に取り組んできました。2025年2月現在、サービスグラントの登録者は延べ約9500人、実施プロジェクト数は約2000件となりました。これらの実績を通じて、多様な主体が境界を越えて協働する社会のしくみを探求しています。



【本リリースに関する報道お問い合わせ先】

認定NPO法人サービスグラント(NPOメンタリングプログラム担当 栗原・津田)

TEL: 03-6419-4021

e-mail: mamabono@servicegrant.or.jp

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会社概要

URL
https://www.servicegrant.or.jp/
業種
財団法人・社団法人・宗教法人
本社所在地
東京都渋谷区渋谷1-2-10 中里ビル4F
電話番号
03-6419-4021
代表者名
嵯峨 生馬
上場
未上場
資本金
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設立
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