無線機大手アイコム、海外で<衛星通信トランシーバー>好調。販売台数は前年度比2倍超、米国や欧州など世界各国で需要旺盛。
災害増や政情不安で、世界的に危機管理意識高まる無線機、命を守るツールとして重要度増す。
※衛星通信トランシーバー「IC-SAT100」「IC-SAT100M」2機種の合計台数
当社の衛星通信トランシーバーは66機の周回衛星を利用する通話端末です。そのため、通信インフラの未整備の地や広大な内陸部でも使えるほか、災害などによる大規模な通信障害の発生時にも一斉同報で連絡を取り続けることができます。国をまたいで通話できる広域性と、ワンプッシュで会話できる操作性の高さも強みです。こうしたメード・イン・ジャパンの製品力の高さが、海外で評価されています。
昨今、世界的に、異常気象による山火事などの災害が増加しているほか、政情不安が続きます。緊急時に、命を守るツールとして、あらゆる地域や場所で無線機の重要度は増しています。
そのような状況下で危機管理意識が高まったのを受けて、衛星通信トランシーバーの需要が旺盛です。アメリカを中心に、中央アメリカ、欧州、東南アジア、アフリカなど世界の各地域で当社製品の輸出が伸びています。
各国の導入先は、在外公館や軍といった政府系機関をはじめ、警察や消防などの行政機関、国際連合などの国際機関、電力などのインフラ企業ほか多岐にわたります。
今年度も官民を問わず、強い引き合いが続いています。
低遅延、通話時にアンテナを衛星の方角に向ける必要なし
当社が展開する衛星通信トランシーバーは、携帯用の「IC-SAT100」と車載用の「IC-SAT100M」の2機種です。海外では特に、携帯用製品が売れています。
通話は、米衛星通信サービス会社「イリジウム・コミュニケーションズ」が地上780キロメートル(低空)の位置に配置する、66機の周回衛星を利用して行います。
災害時ほか有事の際は、携帯電話基地局などの通信インフラが大打撃を受けて、不通になるケースも出ます。そうした状況下でも、衛星通信トランシーバーは、安定して通信できます。
国をまたいだ広域な範囲で、通話を確保できるのも強みです。当社の製品は、低軌道(低空)を周回
する66 機の衛星を利用するため、通話範囲は北極や南極を含む地球全体に及びます。また、低軌道
衛星なので音声遅延が少なく自然な通話ができるほか、66 機とつながるので通話の際に端末のアンテ
ナを特定の衛星(特定の方角)に向ける必要もありません。空の開けた環境で、端末の送信ボタンを押
すだけで、各国にいる複数人への一斉同報を実現します。
アイコムは、高軌道の“静止”衛星が提供する通信サービスを利用していません。そのため製品は、一般的にありがちな遅延や衛星の位置による通信障害を受けにくい特長があります。
悪条件下でも、簡単な操作性で、どこでも誰とでも安定的な通信を確保する当社製品力の高さが、各国から支持されています。
「IC-SAT100」シリーズ製品概要
製品名:IC-SAT100(2019年6月発売) / IC-SAT100M(2020年7月発売)
価格:共にオープン価格
主な特長:
・送信ボタンを押すだけで、複数の相手先に同時に音声を送信可能。
・大規模災害時や通信インフラがないへき知でも通信の確保が可能。
・北極・南極を含む地球全体をカバーし、世界規模の広域通信が可能。
・料金は月額固定。通話時間による従来課金は不要。
※一部料金体系が異なる国・地域や、サービスを利用できない国・地域もあります。
詳細:
・IC-SAT100:https://www.icom.co.jp/lineup/products/IC-SAT100/
・IC-SAT100M:https://www.icom.co.jp/lineup/products/IC-SAT100M/
アイコム株式会社 会社概要
代表:井上徳造代表取締役会長、中岡洋詞代表取締役社長
資本金:70億8,122万円
売上高:341億円(2023年3月期)
従業員数:1,006人(2023年3月期、関係会社含む)
所在地:大阪府大阪市平野区加美南 1-1-32
創業:1954年4月
設立:1964年7月
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