フィデリティ・インターナショナル、アジアの個人投資家調査の結果を発表
日本のみならずアジア太平洋地域の個人投資家も株式に回帰
フィデリティ投信株式会社(代表取締役社長: デレック・ヤング、本社:東京都港区、以下「フィデリティ投信」)は、フィデリティ・インターナショナルがアジア太平洋の6つの地域(日本、中国本土、香港、台湾、シンガポール、オーストラリア)で個人投資家を対象に実施した調査*の結果を発表しました。
・米連邦準備理事会(FRB)の利下げ期待から、アジアの個人投資家の半数以上が現金保持から株式投資へのシフトを検討
・全体の半数以上、日本は7割超の投資家が長期目線での資産形成のために投資
・全地域の投資家が今後12ヵ月は米国とグローバルに注目、日本は半数以上が国内投資を検討
・NISA利用の目的は「老後の資産形成」がトップ、若年層では多くの人が投資するものを選ぶ傾向
アジア太平洋地域の投資家は、今後6〜12か月以内に予想されるFRBの利下げに向けて準備を進めているとみられ、今回の調査では半数以上(53%)が株式への投資を増やすと回答しており、特に台湾(61%)、シンガポール(60%)、オーストラリア(59%)ではその傾向が顕著でした。また、64%がインカム収入を得られる資産への投資を検討しており、特に台湾(74%)、オーストラリア(73%)、シンガポール(72%)でその傾向が最も強く見られ、全体では28%が債券への投資を増やしたいと回答しました。
フィデリティ・インターナショナルのクライアント・ポートフォリオ・ストラテジスト テレンス・カンは、次のようにコメントしています。
「アジア太平洋地域の投資家の多くが、利下げ期待から、株式や債券などへの投資を積極的に検討していることは良い傾向です。一方で、多くの投資家が未だ資産の大部分を定期預金や現金で保有しているため、金利の低下局面では全体的なリターンが損なわれる可能性が高くなっています。今回の調査で、大部分の投資家が長期的な資産形成のために投資をしており、年率約8%のリターンを期待していることが分かりましたが、それには現金以外への資産配分が必要になるでしょう。」
「今回の調査では、多くの投資家が長期投資を考えている傾向が見えた一方で、18~29 歳の投資家では、 5人に1人しか投資期間を5 年以上のスパンで考えている人はいませんでした。時間を味方につけられる若い投資家こそ、市場サイクルによって生じる資産価値の上下に一喜一憂するのでなく、長期の時間軸で投資に取り組むことが重要です。」
全体の半数以上、日本の7割超の投資家が長期的な資産形成のために投資
今後12ヵ月の投資先としては、地域別では最近の好調な市場パフォーマンスに牽引される米国が最も人気が高く、グローバルとアジアがそれに続いています。日本においては、米国(37%)やグローバル(17%)を抜いて、日本(58%)をあげた人が最も多くなりました。今年1月に始まった新しい少額投資非課税制度(NISA)の影響や日経平均株価の最高値更新などもあり、日本への積極的な投資意欲が見られた結果となりました。また今回の調査では、アジア太平洋地域の投資家が、平均で3種類ほどの金融商品を通じて分散ポートフォリオを構築していることもわかりました。さまざまな資産や地域への分散投資によりリスクが軽減され、安定したリターンの獲得、そして長期的な資産成長が期待できます。
日本の投資家は半数以上が国内投資を検討、全地域の投資家が米国とグローバルに注目
NISA関連 (日本の投資家向け調査)
今回の調査では、日本の投資家を対象に、1月より拡充されたNISA制度の利用状況について尋ねました。NISA利用の目的を尋ねたところ、「老後の資産形成(年金の補完)」をあげる人が非常に多く、長期の資産形成の手段としてNISAを考えていることが分かりました。一方で、人生で資金が必要になるのは老後に限らず多岐にわたるため、時間軸やゴールを限定しない「資産を増やすため」という回答も特に若中年層で多くなりました。
NISAで投資する目的
また、NISAで投資する商品を選ぶ基準については、リスクとリターンのバランスが良いものを選ぶ「効率性重視」が全ての年代でトップとなりました。次いで、40代までの若中年層ではリターンが高いものを選ぶ「リターン重視」、50代以降では低リスクのものを選ぶ「リスク重視」が高い結果となりました。29歳以下の若年層では多くの人が投資するものを選ぶ人が多く、SNS等での情報収集による投資判断などの背景が伺える結果となりました。
NISAで投資資産を選ぶ基準
日本の調査結果について、フィデリティ投信の商品開発部長 松本学は次のようにコメントしています。
「日本は、他のアジアの国々と比較して長期での資産形成の意識が高い結果となり、NISA利用の目的として老後の資産形成がトップとなりました。背景には、少子高齢化に伴い受給できる年金は減る一方で、寿命が延びて生涯に必要なお金は増えていることがあります。老後の資産形成を目的とする長期資産運用では、年齢や状況により最適な資産配分やとるべきリスクが変化しますが、個人のライフプランやゴールにあった資産運用を、継続的に内容を見直しながら行うことは容易ではありません。長期投資に適した商品や専門家にアドバイスを求めることなども活用して、自分のゴールに適した運用を長期に続けられるよう工夫が必要です。」
以上
本調査は、フィデリティ・インターナショナル・アジア・パシフィック個人投資家調査の結果を一部抜粋したものです。より詳しい結果は、以下リンク先(英語サイト)をご参照ください。
Fidelity International Asia Pacific Investor Study
フィデリティ・インターナショナル・アジア・パシフィック個人投資家調査*
アジア太平洋の6つの地域の18歳~69歳の個人投資家6,515人を対象に、お金の事情や投資に関して分析した調査(オーストラリア1,003人、中国本土1,500人、香港1,002人、日本1,003人、シンガポール1,002人、台湾1,005人)。2024年5月15日~24日に調査会社YouGovがインターネットを通じて実施。回答者の最低個人所得は、45,000 豪ドル(年)、5,000 人民元(月)、15,000 香港ドル(月)、300万円(年)、2,000 シンガポールドル(月)、 30,000 台湾ドル(月)。
■ フィデリティ投信について
フィデリティ投信株式会社は、独立系資産運用グループのフィデリティ・インターナショナルの一員として、投資信託および、企業年金や機関投資家向け運用商品やサービスを提供する資産運用会社です。1969年に外資系運用会社として初めて本邦に拠点を設け、日本企業の調査を開始。1990年より日本の年金向け運用業務に参入、1995年に証券投資信託委託業務免許を取得し、同年12月に最初の国内投資信託を設定しました。公募投資信託の純資産残高は約4兆3,502億円で、外資系運用会社では大手の一角に位置しています。(2023年12月末日現在)
■フィデリティ・インターナショナルについて
フィデリティ・インターナショナルは、世界で290万以上のお客様に投資に関するソリューション・サービス、退職関連の専門的知見を提供しています。創立以来50年超、非上場で、世界で25を超える拠点で事業を展開。運用管理総資産額は約109.4兆円(7,762億ドル)に上ります。顧客は、中央銀行、政府系ファンド、大手企業、金融機関、保険会社、資産管理会社から個人まで多岐にわたります。
運用総資産額(AUM)は、資産運用ソリューション・サービス事業と合わせて約79兆円(5,604 億ドル)にのぼります。資産運用の専門知識と、私達独自のソリューションを組み合わせることで、より良い金融サービスの提供を目指しています。また職域および個人向け金融サービス事業では、個人、アドバイザー、経営者に世界トップクラスのさまざまな金融商品、サービスツール、管理サービスや年金関連のガイダンスを提供しています。(2023年12月末日現在。為替レートは140.98円で算出)
当社は1946年米国ボストンで創業された「フィデリティ・インベスメンツ」の国際投資部門として1969年に設立しました。1980年に米国の組織から独立し、現在は経営陣と創業家が主要株主となっています。
詳細については https://fidelityinternational.com をご覧ください。
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フィデリティ投信株式会社 金融商品取引業者
登録番号:関東財務局長(金商)第388号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会
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