【中小企業のストレスチェック】実施している企業はわずか約2割…仕事でストレスを感じる要因第1位は「人間関係」

『ストレスの原因を会社に相談せずに転職を決断』は6割超…離職率を上げないために企業に求められる対策とは?

NSSスマートコンサルティング株式会社(所在地:東京都新宿区、代表取締役:安藤 栄祐)は、従業員50名未満の企業の従業員を対象に、「中小企業のストレスチェックの実態」に関する調査を実施しました。

近年、精神障害による労災認定は増加傾向にあり、ストレスチェック制度はその状況を把握し、改善につなげるための重要な取り組みとなっています。

しかし、従業員50名未満の企業においてはストレスチェックの実施は努力義務に留まっており、その実施状況や活用方法は企業によって大きく異なっているのが現状です。

そこで、厚生労働省は従業員50名未満の企業にもストレスチェックを義務付ける方針を決め、今後はストレスチェックを定めた労働安全衛生法の改正案を議論し、導入は数年後を想定しています。

では、実際にどの程度の中小企業がストレスチェックを実施しており、従業員は職場でどのようなことにストレスを感じているのでしょうか。

そこで今回、各種ISOの新規取得・運用サポートサイト『ISOプロ』https://activation-service.jp/iso/)を運営するNSSスマートコンサルティング株式会社は、従業員50名未満の企業の従業員を対象に、「中小企業のストレスチェックの実態」に関する調査を実施しました。

調査概要:「中小企業のストレスチェックの実態」に関する調査

【調査期間】2025年3月1日(土)~2025年3月2日(日)

【調査方法】PRIZMA(https://www.prizma-link.com/press)によるインターネット調査

【調査人数】1,005人

【調査対象】調査回答時に従業員50名未満の企業の従業員と回答したモニター

【調査元】NSSスマートコンサルティング株式会社(https://nss-smart-consulting.co.jp/

【モニター提供元】PRIZMAリサーチ

ストレスチェックを実施している中小企業の割合は約2割

はじめに、「会社では、ストレスチェックを実施していますか?」と質問したところ、以下のような回答結果になりました。

『定期的に実施している(10.1%)』

『不定期に実施している(8.2%)』

『実施したことがない(75.9%)』

『わからない(5.8%)』

定期的、あるいは不定期に実施している企業も一定数あるようですが、『実施したことがない』と回答した方の割合は多く、ストレスチェックの実施が進んでいない実態が浮き彫りとなりました。

では、ストレスチェックを実施している企業は、どのくらいの頻度で実施しているのでしょうか。

ここからは、前の質問で『定期的に実施している』『不定期に実施している』と回答した方に聞きました。

「ストレスチェックの実施頻度はどのくらいですか?」と質問したところ、以下のような回答結果になりました。

『年に1回(59.8%)』

『半年に1回(28.8%)』

『3ヶ月に1回(7.1%)』

『月に1回(4.3%)』

ストレスチェック実施頻度は、約9割が年に1~2回程度であることが示されましたが、ストレスチェックの結果をどのように活用しているのでしょう。

「ストレスチェックの結果は、どのように活用されていますか?(複数回答可)」と質問したところ、『個人へのフィードバック(44.6%)』と回答した方が最も多く、次いで『職場環境の改善(29.4%)』『メンタルヘルス対策の立案(23.9%)』となりました。

『個人へのフィードバック』が主な活用方法となっており、また、『職場環境の改善』や『メンタルヘルス対策の立案』といった組織全体の改善にも活用していることがうかがえました。

仕事でストレスを感じる要因第1位は「人間関係」

次に、仕事でストレスを感じる主な要因について全員にうかがいました。

「仕事でストレスを感じる主な要因は何ですか?(上位3つまで選択可)」と質問したところ、『人間関係(40.3%)』と回答した方が最も多く、次いで『評価や報酬への不満(22.3%)』『失敗したとき(20.4%)』となりました。

人間関係がストレスの最大の要因であることが判明しました。

その他にも、評価や報酬、失敗経験なども無視できない要素となっているようです。

2020年に施行された通称「パワハラ防止法」(改正・労働施策総合推進法)では、ハラスメント対策のための相談窓口の設置が大企業に対して義務化され、2022年には全企業で義務化となりました。

(※参照URL:https://www.mhlw.go.jp/content/11900000/000611025.pdf

しかしながら、ストレスやパワハラの相談窓口を設置していない中小企業も多いのではないでしょうか。

そこで、ストレスやパワハラに関する相談窓口の設置状況についてうかがいました。

「会社にストレスやパワハラについての相談窓口はありますか?」と質問したところ、以下のような回答結果になりました。

『ある(13.5%)』

『ない(78.0%)』

『わからない(8.5%)』

相談窓口が設置されている会社は約1割にとどまり、大多数の企業で従業員が気軽に相談できる窓口が設置されていない現状が明らかになりました。

では、勤めている企業に相談窓口がある方の中で、実際に利用したことがある方はどの程度いるのでしょうか。

前の質問で『ある』と回答した方に、「相談窓口を利用したことがありますか?」と質問したところ、以下のような回答結果になりました。

『一度利用したことがある(23.5%)』

『複数回利用したことがある(8.1%)』

『利用したことがない(68.4%)』

約7割の方が『利用したことがない』と回答したことから、相談窓口が設置されている企業でも、実際に利用する従業員は限られていることがわかりました。

『ストレスの原因を会社に相談せずに転職を決断』は6割超…理由は『適切な対応をしてくれない』など会社への不信感が浮き彫りに

勤めている会社でのパワハラやストレスの相談窓口の設置の有無や、その利用状況などがわかりましたが、ストレスが原因で転職を検討したことがある方はいるのでしょうか。

「現在の会社でのストレスが原因で、転職を考えたことがありますか?」と質問したところ、6割以上の方が『よくある(19.9%)』『たまにある(43.5%)』と回答しました。

多くの方が会社でのストレスが原因で転職を考えた経験が何度かあるようです。

では、転職活動の開始を決断する際、原因となるストレスについて会社に相談する方はどの程度いるのでしょうか。

前の質問で『よくある』『たまにある』と回答した方に、「転職活動を始めるかどうかの決断は、会社にストレスの原因について相談してから決めますか?」と質問したところ、6割以上の方が『いいえ(63.1%)』と回答しました。

多くの方が『いいえ』と回答したことから、会社に相談する前に転職活動を始める傾向があるようですが、どのような理由があるのでしょうか。

前の質問で『いいえ』と回答した方に、「会社に相談せずに転職活動を始める理由は何ですか?(複数回答可)」と質問したところ、『相談しても適切に対応してくれない可能性がある(46.0%)』と回答した方が最も多く、次いで『相談後に仕事がやりづらくなりそうだから(34.3%)』『職場での立場が悪化しそうで不安(31.1%)』となりました。

相談しても解決に結びつかない可能性や、相談することで仕事がやりづらくなる、立場が悪化する不安などが相談できない背景としてあるようです。

では、どのような改善があれば会社に残りたいと思うのでしょうか。

先程の質問で、会社のストレスが原因で転職を考えたことが『よくある』『たまにある』と回答した方にうかがいました。

「どのような改善があれば、現在の会社に残りたいと思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、『給与・待遇の改善(50.2%)』と回答した方が最も多く、次いで『安全で健康的な職場環境の整備(23.6%)』『業務量の適正化(22.8%)』となりました。

給与・待遇の改善が最大の要望であり、職場環境の改善や業務量の最適化といった回答も上位になりました。

【まとめ】ストレスチェックの実施率は約2割にとどまる。会社の適応力が離職率に大きく影響か…

今回の調査で、従業員50人未満の企業におけるストレスチェックの実施率などが明らかになりました。

ストレスチェックを実施している企業の割合は低く、実施している企業では半年や年に1回程度実施され、「個人へのフィードバック」「職場環境の改善」「メンタルヘルス対策の立案」に活用されることが多いようです。

仕事でストレスを感じる主な要因として、人間関係や評価制度への不満、失敗経験などがあげられ、ストレスやパワハラに関する相談窓口が設置されていない会社が多いことも浮き彫りになりました。

また、相談窓口が設置されていても、利用したことがある方は少数で、約7割の方が利用したことがないようです。

現在の会社のストレスが原因で転職を考えたことがある方は多く、「相談しても対応してくれない可能性がある」「相談後に仕事がやりづらくなりそう」「職場での立場が悪化しそうで不安」といった理由から、会社に相談せず転職活動を始める傾向にあることが判明しました。

このような背景から、企業側には「給与や待遇の改善」「安全で健康的な職場環境の整備」「業務量の適正化」など、従業員が「会社に残りたい」と思うための具体的な改善策が求められていることもわかりました。

従業員のストレス軽減や満足度、離職率を改善するには、ストレスチェックを効果的に活用し、従業員の声を組織改善に反映させることや相談窓口の充実と信頼性の向上を図ることが必要なのではないでしょうか。

「ISO」の新規取得・運用サポートなら『ISOプロ』

今回、「中小企業のストレスチェックの実態」に関する調査を実施したNSSスマートコンサルティング株式会社では、ISO・HACCPの新規取得・運用サポートサイト『ISOプロ』https://activation-service.jp/iso/)を運営しています。

労働安全衛生マネジメントシステムに関する国際規格「ISO45001」は、安全衛生管理における仕組みのことです。

労働災害の防止や労働者の健康増進、快適な職場環境づくりなど事業場の安全衛生水準の向上を図ることを目的としています。

そのため「ISO45001」を企業が導入することで、組織の労働環境の現状を把握し、労働安全衛生リスクを低減し、従業員が安全に働くことができる労働環境への改善が見込めます。

<「ISO45001」に関するコラムはこちら>

https://activation-service.jp/iso/column/type-45001

ISOプロは、ISO審査員資格保有者やISO構築コンサルタント経験者が多く所属するISOの専門家集団です。

当サイトで発信する情報を通じ、サイト利用者様がISOの構築や運用などISOに関わる業務を円滑に進め、事業の成長につながるよう信頼できる情報発信を提供します。

その他ISO各種規格のコラムはこちら:https://activation-service.jp/iso/column

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ISOプロについて:https://activation-service.jp/iso/philosophy

お問い合わせフォーム:https://activation-service.jp/iso/lp/form-collabo-entry/

【会社概要】

会社名:NSSスマートコンサルティング株式会社

所在地:東京都新宿区西新宿6-8-1 住友不動産新宿オークタワー21階

代表者:安藤栄祐

URL:https://nss-smart-consulting.co.jp/

事業内容:ISOコンサルティング事業、労務コンサルティング事業、オフィスサポート事業

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会社概要

URL
https://nss-smart-consulting.co.jp/
業種
サービス業
本社所在地
東京都新宿区西新宿6-8-1 住友不動産新宿オークタワー21階
電話番号
03-4233-2946
代表者名
安藤栄祐
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2016年10月