より安全で快適なビーチを!逗子市のAI映像システムを使った実証実験で目視と同等の正確性をより安価で素早く実現
逗子市、セーフィーと共に逗子海岸で行ったAIの実証実験結果を発表
■取り組みの背景
神奈川県内の全25箇所の海水浴場は2020年と2021年の2年間、新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大の影響を受け開設を断念しました(2021年逗子海水浴場は途中休場)。2022年は利用者への適切な感染対策を実施し、密集状態を避け快適に過ごせる対策を施した上で、神奈川県内の約8割の海水浴場がオープンされました。逗子海水浴場は日本国内でも有数の高い人気を誇る海水浴場のため、利用者の「空いている時間帯を知り安心して利用したい」「過密状況を避け、密集による感染リスクを軽減したい」というニーズに応えたい、という逗子市の希望がありました。しかし、市役所の人員が業務として定期的に海岸を訪れてその混雑具合を目視で判定するのは、時間と手間が非常にかかる作業であることと、広い海岸の全ての混雑状況を目視で判定することの難しさを逗子市は課題として感じていました。
このような背景から、目視での人数計測に変わるより効率的な方法として、セーフィーのクラウドカメラと、AMBLの映像解析AIアプリケーションを利用し、混雑状況を可視化する試行的取組を実施しました。
■取り組みの概要
●実施概要
(1)逗子海水浴場に設置したカメラ経由の映像を市役所等から遠隔で確認(※1)
(2)対象エリア内での海水浴場混雑度判定
●実施場所:逗子海水浴場の遊泳区画内の砂浜
●実施期間:2022年7月21日~ 2022年9月4日(計46日間)
●実施手段:
・AMBLが開発したAI映像判定アプリケーション「人物検知(AI人数カウンター)」、「パラソル検知」、「テント検知」、「砂浜検知」
・AMBLが開発した混雑度を判定するための「閾値活用モデル」、「機械学習モデル」
・セーフィーが提供している屋外向けクラウド録画カメラ「Safie GO(セーフィー ゴー)」(8 台)
●収集活用データ:逗子海水浴場のカメラ設置エリアの利用者数(※2)
●実施目的:
(1)利用者が安全かつ快適に海水浴場を活用するための防犯用途・過密状況の把握
(2)逗子市役所が運営している公式SNSにて定期的に混雑状況の発信を実施(※3)
■取り組みの結果
1: 混雑時において目視と同程度の精度で利用状況を把握
これまでは、海水浴場の海当番が定期的に海水浴場を訪れ、目視で遊泳区画内の状況を判断し、混雑状況の発信を行っていました。今回の実証実験では、セーフィーのカメラ8台分の映像を解析し、AMBLの保有する画像解析AIエンジンを使って、「人物」だけでなく、「パラソル・テント」の検知と、「砂浜の占有率」を組み合わせて混雑度を算出しました。
その結果、目視と同等レベルの精度で混雑度算出が可能となり、より正しく利用状況を把握することができました。
2:AIの学習モデルの正確性は「閾値活用モデル※4」>「機械学習モデル※5」
AMBLは、AIがカメラ映像を使って判定する「人物検知」、「パラソル検知」、「テント検知」、「砂浜検知」のアプリケーションで混雑度を判定するために「閾値活用モデル」と「機械学習モデル」の2つのモデルを利用して開発し、今回の逗子市の実証実験のうち7日間のデータを用いてそれぞれのモデルの正確性を検証しました。
その結果、「閾値活用モデル」の正確性は全てのカメラで86%以上、平均92.49%となり、「機械学習モデル」と比較して正確性が高かったことがわかりました。今後機械学習を追加することでさらに正確性を高めることが可能になります。
3:混雑度のSNS連携も視野に
本実験期間中は、逗子市の職員により海岸の混雑状況を周知していましたが、この実験の結果を踏まえ、今後、AIが判定した混雑度の結果を自動的にTwitterに配信するという仕組み作りにつながることが期待できます。
(※1)カメラの運用は逗子市防犯カメラの設置及び運用に関する要綱に則って実施予定です。
https://www1.g-reiki.net/zushi/reiki_honbun/g210RG00001277.html
(※2)収集した映像データはクラウドに保存の上、要綱に則り管理責任者及び指定した職員のみが適正に取り扱いました。
(※3)逗子市:逗子海水浴場の最新の遊泳状況、条例・規則等の海水浴場のルールについて発信する公式アカウントhttps://twitter.com/z_kaisuiyoku
(※4)混雑状況を最もよく判定する境界となる値を、「人数」、「パラソル・テントの数」、「砂浜の面積」の様々な組み合わせから探索するモデルです。
(※5)ディープラーニングなどを用いた機械学習を活用し、「人数」、「パラソル・テントの数」、「砂浜の面積」から最も精度よく混雑状況を判定するモデルです。
■AMBL株式会社について
AMBLはAI活用を得意とするDXのプロフェッショナル集団です。AIに軸足を置きながらも、クラウドネイティブ、UXデザイン、マーケティングという事業領域を持ち、総合的にDXを支援できることをユニークネスとしています。
会社名:AMBL株式会社
代表者:代表取締役社長 CEO 毛利政弘
所在地:〒141-0032 東京都品川区大崎1丁目2−2 アートヴィレッジ大崎セントラルタワー 10階
設立:2001年3月9日(旧:株式会社エム・フィールド)
資本金:7,992万円
従業員数:544人 (2022年9月現在)
URL:https://www.ambl.co.jp/
■セーフィー株式会社について
所在地: 東京都品川区西五反田1-5-1 A-PLACE五反田駅前
設立: 2014年10月
資本金: 54.6億円
代表者: 佐渡島 隆平
事業内容:クラウド録画・映像管理プラットフォーム『Safie(セーフィー)』の運営
サービスサイトURL: https://safie.jp/
コーポレートサイトURL:https://safie.co.jp/
採用ページ https://safie.co.jp/teams
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