小惑星”Jicakyoryokutai”が誕生! 地球を飛び出し、宇宙ともつながるJICA海外協力隊
「信頼で世界をつなぐ」をビジョンに掲げ、日本の政府開発援助(ODA)実施機関として開発途上国への国際協力を行っている独立行政法人国際協力機構(理事長:田中明彦、本部所在地:東京都千代田区、以下:JICA)が実施するJICA海外協力隊事業は2025年に60周年を迎え、本年1月から周年事業を展開しています。
それを記念してJICA青年海外協力隊事務局では、2000年8月3日に、天体の地球衝突による災害を防ぐ、惑星防衛の一貫で発見された小惑星の命名に向け、関係団体と取組を進めてきました。
そしてこの度、国際天文学連合(International Astronomical Union:IAU)の審査・認定を受け、小惑星「Jicakyoryokutai」が誕生。WGSBN(Working Group of Small Bodies Nomenclature)Bulletin(WGSBNBull_V005_011.pdf)にて6月9日に正式に公表されました。
今回の命名は、イエメンとヨルダンで写真隊員として活動し、現在JSFに勤務する協力隊経験者の青木定生氏からご提案いただき、日本スペースガード協会の協力を得て実現しました。
JICA海外協力隊は近年、他にも宇宙のつながりを深めています。2023年2月には、ルワンダで青年海外協力隊として活躍していた諏訪理さんが、協力隊OV(Old Volunteer)として初めて「JAXA宇宙飛行士候補」に選ばれました。諏訪さんは2024年10月に宇宙飛行士になるための訓練を終え、見事宇宙飛行士に認定され、現在はより難易度の高い訓練に臨まれています。
また2025年5月には国連宇宙部の提案で、現在派遣中のJICA海外協力隊員がルワンダのインターナショナルスクール、「Lycee De Kigali」(諏訪飛行士が隊員として配属されていた学校)で、6月にはケニアの「Oloolua Comprehensive School」で、「アフリカにおける子ども宇宙教育パイロット授業」を実施しました。
授業の後、生徒たちからは「将来の職業として考えたい」という感想が上がるなど、宇宙に対する関心の高まりが感じられました。
実際に授業を行った隊員からも以下のような感想が寄せられています。
●2023年度2次隊
桑野いずみ(ルワンダ/理科教育)
「子どもたちが目を輝かせながら宇宙の話をしてくれる姿や、想像力にあふれた意見がとても印象的でした。この経験がさまざまなことに挑戦するきっかけになればうれしいです。」

●2024年度1次隊
太田滉二(ルワンダ/バスケットボール)
「普段はバスケットボール隊員として活動している為、いつもは見れない生徒の一面を目の当たりにできてとても新鮮でした。普段関わらない生徒と、共に宇宙について学ぶことができて楽しかったです。」

●2023年度3次隊
菊地将仁(ケニア/小学校教育)
「ケニアの中学3年生向けに授業を実施いたしました!普段の生活からは意識しづらい領域だったと思いますが、実は宇宙技術が日々の暮らしを豊かにしていたり、宇宙における事象が1日や1年の時間の区切りと関わりがあったりすることを認識できる時間に出来たと思います。既にある知識に加え授業の内容を踏まえて新たに想像し、たくさんの質問が出る活発な授業となりました!」

これまで世界99か国で活動を行ってきたJICA海外協力隊ですが、60年という時の中で築いたつながりは、地球を飛び出し、宇宙にも広がっています。これからも現地の人々と様々な課題に取り組み、より一層深いつながりを結んでまいります。
■JICA海外協力隊は2025年に60周年を迎えました
JICA青年海外協力隊事務局では2025年を60周年記念イヤーと位置づけ、「世界と日本を変える力」をテーマに1年かけて周年事業を実施いたします。
※JICA海外協力隊60周年に関連した情報については、以下のとおり60周年特設サイトを開設し、随時掲載していきます。
特設サイト:https://www.jica.go.jp/volunteer/60th/

■独立行政法人国際協力機構(JICA)について
JICAは、開発途上国が直面する課題を解決するため、技術協力、有償資金協力、無償資金協力など日本の政府開発援助(ODA)を一元的に担う二国間援助の実施機関で、150以上の国と地域で事業を展開しています。 国際社会の課題は日本とも密接に関係しています。国内外のパートナーと協力してそれらの解決に取り組み、世界の平和と繁栄、日本社会の更なる発展に貢献します。 詳しくはhttps://www.jica.go.jp/index.htmlをご覧ください。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像