一般社団法人Fintech協会 2023年 年頭のご挨拶
謹んで年頭のご挨拶を申し上げます。
新型コロナウイルス感染症が初めて確認されてから3年が経ちました。
改めて新型コロナウイルス感染症により影響を受けられた方々に心よりお見舞い申し上げるとともに、全国の医療従事者はじめ感染拡大防止にご尽力されている皆様に敬意と深い感謝を申し上げます。
引き続きコロナ禍の影響は、日常生活に様々な影響を与える一方で、海外渡航制限が段階的に緩和され、各種の旅行支援策が始まるなど、With Covidの新たな生活習慣に移行しつつあります。
この間、日本全体で非接触経済やデジタル化は一層加速しており、Fintechに関しても様々なサービスが立ち上がってきております。
2010年代は、専業スタートアップが牽引したFintech領域ですが、いまでは大手金融機関主導の取り組みやオープンイノベーションも一般化してきました。
数年来議論が行われ、当協会としても議論に参加してきた「全銀システムの参加資格拡大」や「給与のデジタル払い」なども正式決定され、この間に議論や実証実験を重ねているCBDCなど決済面での基盤整備は一層加速しております。
2021年に3割を超えたキャッシュレス比率は、今後もさらに大きく進展し、キャッシュレス社会を所与とした新たなサービスやインフラ設計が一般化するものと期待します。
これらの変化の中で、最も重要な観点は、イノベーションの恩恵を受ける利用者や社会であると信じ、当協会は活動を行っております。
新たな技術・サービスは利用者や社会を豊かにする一方で、導入期においては、様々な問題も散見されます。
Web3という新たな価値観が定着し、創造性や共創環境がより一層解放・強化される一方で、暗号資産を巡っては交換所大手事業者の杜撰な経営実態が顕になり、規制強化の動きが強まっています。
日本においては、予めこのような事態も想定された法整備により、その影響は軽微に留まっておりますが、大陸法を採用する日本において、新たな技術や産業に対して、官民が連携し取り組むことの重要性を再認識する出来事でもありました。
世界的にはスタートアップの資金環境は冬の時代と言われる一方で、日本においては各種スタートアップ政策に加え、一昨年から続くFintechスタートアップへの大型投資・買収は継続し、Fintechを取り巻くエコシステムは従来以上に、多面的・多層的に拡大し、提供者・利用者の裾野も広がることが見込まれます。
サービスの安定性や安全性といった金融の根幹は引き続き最重要課題である一方、新たな課題に対しては、新たな技術・新たな仕組みで対応を重ねていく必要があると感じております。当協会といたしましても、時代の変化に対する機動的かつ柔軟な対応を可能とするため、理事体制のダイバーシティ化を一層推し進めることに加え、エコシステム間でのコミュニケーションの活性化を改めて促したいと考えております。
2023年は、これまで以上に会員間及び国内外の関連諸団体との連携を強化し、関係省庁等との情報交換や連携・協力、活動を通じて、安心・安全で利便性の高いイノベーションが生まれ続ける環境づくりを支えて参りたいと思います。
一般社団法人Fintech協会 代表理事会長
沖田 貴史
- 一般社団法人Fintech協会について
名称:一般社団法人Fintech協会(Fintech Association of Japan)
代表理事:沖田 貴史/木村 康宏/鬼頭 武嗣
設立日:2015年9月24日
住所:〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町1-8-1 茅場町一丁目平和ビル8階
URL:https://fintechjapan.org/
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