企業とNPOが役員レベルで人材交流する「ボード越境イニシアティブ」が始動

セクターの枠組みを超えた社会課題解決の加速を目指す

NPO法人クロスフィールズ（東京都品川区、代表：小沼大地）は一般社団法人G1やNPO法人新公益連盟などと連携し、役員レベルの人材交流をセクター間で加速させるボード越境イニシアティブを開始しました。本イニシアティブの第一弾の活動として5/19 (金) に「ボードマッチイベント」を開催。ビジネスセクターからの役員受け入れを希望するNPO/ソーシャルベンチャーと、NPOへの経営参画の意思がある企業役員が出会い、共に協働の可能性を模索します。

本イニシアティブの目的は、セクターを超えた協業を促すことで社会課題解決を加速することにあります。SDGsの普及などを追い風にビジネスセクターとソーシャルセクターの距離は近づいており、プロボノや留職などをはじめセクター間での人材交流や越境活動は広がりを見せています。

しかし、ますます複雑化する社会課題の解決にはセクター間でのさらなる協働が必要という認識から、企業とNPOの間での役員レベルでの人材交流の動きも徐々に始まっています。例えば（株）テイクアンドギヴ・ニーズではD&I推進のため、LGBTQと職場の問題解決に専門性を持つ認定NPO法人虹色ダイバーシティの村木真紀理事長を社外取締役に迎えるなど、NPOリーダーが民間企業に経営参画する事例も生まれています。　

このような動きが生まれる一方、ネットワークや情報の不足などが要因となり、セクター間での人材交流は十分に加速しづらい現状もあります。そこで本イニシアティブでは、企業とNPOとが役員レベルで相互に人材交流を行う流れを加速するため、様々な施策に取り組んで参ります。第一弾となるボードマッチイベントでは【ビジネスセクター→ソーシャルセクター】への越境の動きを生み出します。

本イベントの実施にあたり、クロスフィールズは新公益連盟の加入団体を中心に100以上のNPO/社会的企業に対して企業役員の受け入れニーズを調査。15以上の応募団体の中から、特にニーズが高かった5団体を選定しました。また、ビジネスセクター側は「日本版ダボス会議」と呼ばれるG1サミットの参加者に対して呼びかけを実施し、関心ある大企業/スタートアップの経営者約15名の参加が決まっています。2023年末までに本イベントを契機としたビジネスセクターからNPO/ソーシャルベンチャーへの経営参画の事例を複数生み出すことを目指し、イベントを開催します。

本イニシアティブは一般社団法人G1が開催するG1サミットをきっかけに始動し、クロスフィールズが事務局を担う形で、ビジネスセクター・ソーシャルセクターそれぞれから以下5名がコアメンバーとして運営しています。

＜ビジネス＞

秋山咲恵（株式会社サキコーポレーション ファウンダー ）

安渕聖司（アクサ生命保険株式会社代表取締役社長兼CEO ）
＜ソーシャル＞

白井智子（新公益連盟 代表理事）
藤沢烈（新公益連盟 事務局長/一般社団法人RCF代表）
小沼大地（新公益連盟 理事/NPO法人クロスフィールズ代表理事）

コアメンバーの1人であるアクサ生命保険（株）代表取締役兼CEOの安渕氏は、本イニシアティブへの期待を以下のようにコメントしています。

• このイニシアティブを通じ、より多くの企業経営者が、NPO/ソーシャルベンチャーのリーダーたちから、社会課題の認識や解決へのアプローチなどを学ぶことにより、企業の活動もより社会に寄り添ったものに変わっていくと、私自身の経験からも期待しています。また、企業経営者の持つ戦略や実行のノウハウ、組織や人の動かし方やインパクトの出し方などが、NPO/ソーシャルベンチャーの目指す社会の実現に必ず役に立つと考えています。

クロスフィールズは2011年の創業より「留職」プログラムなどを通じて、ビジネスセクターとソーシャルセクターをつなぐ活動を10年以上にわたって続けています。本イニシアティブを通じてセクター間の人材交流をさらに加速し、ビジョンである「社会課題が解決され続ける世界」の実現に取り組んで参ります。

【NPO法人クロスフィールズ】
クロスフィールズは、国内外の社会課題の現場とビジネスパーソンをつなぐことで、社会課題解決とリーダー育成の両方を実現することを目指す非営利組織です。国内外における社会課題解決の現場に企業の社員が飛び込み、現地のNPOや社会的企業とともに課題解決に取り組む「留職」プログラムのほか、国内外の社会課題の現場を「体感」する経営幹部・役職者向けのプログラム「社会課題体感フィールドスタディ」などの事業を展開しています。 (ウェブサイト：https://crossfields.jp/　)

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