山翠舎、古民家再生宿「日本色」の証券化プロジェクトに貢献 – 古材の強度・耐久性評価による支援

株式会社山翠舎(代表取締役社長:山上浩明)は、不動産ファンド「バルザック2合同会社」による古民家再生宿「日本色」の証券化プロジェクトにおいて、「専門的な知見に基づいたレポート」により、重要な役割を果たしましたことをご報告いたします。
1. 「日本色」証券化プロジェクトの背景と課題
2025年1月31日、「バルザック2合同会社」(メインアセットマネージャー:株式会社アヴァルセック、サブアセットマネージャー:SFG不動産投資顧問株式会社)において、静岡市駿河区用宗にある古民家をリノベーションした宿泊施設「日本色」(運営:株式会社CSAtravel)の2棟(竜胆、千草)の信託受益権を取得しました。本プロジェクトは、古民家の有効的かつ継続的な利用を通じ人口減少や少子高齢化を背景に増加する「空き家」問題の解決と地域の魅力向上を目的とし立ち上がりました。
しかし、築100年を超える古民家である「日本色」の証券化にあたっては、建築基準法上の課題や、特に古い木造建築物の「耐用年数」の評価が困難であるという大きな課題がありました。この課題解決のため、バルザック2合同会社のアセットマネージャーは山翠舎にレポートの作成を依頼しました。
2. 山翠舎の専門的知見による貢献
山翠舎は、これまで200軒近くの古民家解体・古材買取に携わり、専門的な知識と見識を蓄積するとともに、築100年を超える古民家の古材が持つ建材としての強度を実感してきました。この豊富な経験に基づき、山翠舎は古材の耐久性に関する専門的な考察をまとめたレポートを作成しました。このレポートは、以下の点に焦点を当て、古材の優れた物理的特性を詳細に評価しています。
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古材の物理的特性と強度増加: 長年の自然乾燥により含水率が低く安定し、引張強度、圧縮強度、曲げ強度が向上していること。
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大径木や丸太材の使用による断面性能の向上: 古民家で用いられる直径20~30cmの大径の柱や梁、そして丸太梁は、現代の規格材と比較してはるかに高い曲げ強度や圧縮強度を持ち、応力分布が均等で破損しにくいこと。
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囲炉裏の煙による燻煙効果: 長年の燻煙により形成された炭化層が、木材の耐久性・防腐性能を高め、カビ、腐朽菌、シロアリなどの害虫の繁殖を抑制する効果があること
この山翠舎のレポートは、「日本色」証券化プロジェクトにおいて、対象物件の耐用年数に関する建築士の見解形成に大きく貢献しました。同レポートは、通常困難であった古い木造建築物の評価において、不動産ファンドでの取得に必要不可欠な「耐用年数の裏付け」を説明するための重要な資料となり、不動産鑑定会社による調査報告書を得る上で多大な助けとなりました。
3. 今後の展望
今般は、山翠舎の専門性とアセットマネージャーの不動産証券化に関するノウハウが連携することで、古民家という従来の評価が難しかった資産の証券化および不動産ファンドでの取得を実現することができました。本プロジェクトを通じて得られた知見は、全国に存在する空き家や古民家の再生、そして地域社会の持続可能な発展に山翠舎が貢献できる可能性を示しています。
山翠舎は、今後も古材の価値を最大限に活かし、古民家再生を通じて社会課題の解決に貢献してまいります。
⚫︎株式会社山翠舎について
所在地:長野本社〒381-0022 長野県長野市大豆島4349-10、東京支社〒150-0012 東京都渋谷区広尾3-12-30 1F、古木倉庫〒398-0001 長野県大町市平9576-2
代表者:代表取締役社長 山上浩明
事業内容:古民家再生・移築・解体、建築・商業施設内装の古木専門施工、商業施設(飲食・物販)内装の設計及び施工、空き家古民家の再生賃貸事業、海外向け古木ブランド展開、イベントスペース施設等の運営など
本件に関するお問い合わせ先: 株式会社山翠舎 https://www.sansui-sha.co.jp/contact
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