27卒外国人留学生の就活意識調査「選考過程における企業の印象変化」
企業の印象が変わった経験がある留学生は「約8割」。選考過程で良い印象を与える要因と印象を下げる要因とは?

外国人留学生専門の人材紹介会社 株式会社ASIA Link(本社:東京都小平市、代表取締役:小野朋江)は、海外展開中のメーカーに対して海外営業職・エンジニア職の新卒紹介を行っています。この度、就職活動を経験した27卒外国人留学生を対象に、選考プロセスで企業の印象が変わった要因についての意識調査を行いました。
調査サマリ
・約8割の留学生が、選考途中で企業の印象が変わった経験がある
・印象が良くなった要因上位は「丁寧な対応」と「明確な説明」、印象が悪くなった要因上位は「社員同士の雰囲気が硬い」「外国人社員の活躍事例」
・留学生が日本の採用選考に感じる違和感は「時間と労力を多く費やすが、返ってくるものが少ない、人間的な向き合いが足りない」
レポートの全文はこちらから→ https://blog.asialink.jp/business/20261020/
調査目的
売り手市場が続く新卒採用市場において、「候補者体験(Candidate Experience)」の重要性が高まっている。選考プロセス全体を通じて求職者が抱く印象や体験の質は、単に選考辞退率の増減にとどまらず、中長期的な企業ブランドや採用競争力そのものを大きく左右する要因として認識されるようになった(リクルートマネジメントソリューションズ「採用CX(候補者体験)に関する意識調査(2025)」)。
上記の調査では、選考過程における企業側の配慮や誠実な姿勢が候補者の安心感を生む一方で、対応の遅れや曖昧な説明、不誠実と感じられる言動は不信感へとつながり、本来マッチした可能性のある人材の離脱(幻滅離脱)を招くリスクを孕んでいることも示されている。
採用の本質(主軸)は「企業理念や求められるスキルと、求職者の志向やポテンシャルが正しく合致するか(相互マッチング)」にあり、候補者体験とはその主軸を正しく機能させ、「勿体ない防げる離脱」を防ぐための重要な補強策と言えるだろう。
本レポートでは、弊社が専門としている外国人留学生を対象に実施したアンケート調査に基づき、選考過程において留学生が「どのような時に企業の印象を良くし、どのような時に悪化させたのか」を分析する。留学生採用における選考プロセスの課題を明らかにすることより、企業の選考プロセスの見直し・改善の一助となることを目的とする。
調査結果(一部抜粋)

企業の印象が変わった経験について、「良くなったことがある」(41%)、「良くなったことも、悪くなったことも両方ある」(36%)、「悪くなったことがある」(4%)、「印象が変わったことはない」(19%)となった。「印象が良くなった経験を持つ留学生(77%)が、印象が悪くなった経験を持つ留学生(40%)の約2倍となり、全体的には印象が良くなった経験が多い。

企業への印象が『良くなった』要因としては、「外国人であること(または日本語が上手ではないこと)に関わらず、社員が丁寧に対応してくれた」(38件)、「求められるスキルや仕事内容、キャリアの選択肢などの説明が明確で分かりやすかった」(35件)、「連絡が丁寧で親切だった」(30件)で上位を占め、次いで「WEB面接だったが、距離感を感じさせない温かいコミュニケーションができた」(24件)、「企業の課題やネガティブな情報(離職率など)も隠さずオープンに話してくれた」(21件)が多かった。
上位5つは、分類すると、丁寧な対応(計68件)、説明内容の明確さ・透明性(計66件)、コミュニケーションの質(24件)に分けられる。

企業への印象が『悪くなった』要因としては、「社員同士の雰囲気が硬く、上下関係が厳しそうな社風だと感じた」(12件)が最多となり、次いで「外国人社員の活躍の様子を聞く機会や、外国人社員と直接話す機会がなかった」(11件)、「WEB面接で、コミュニケーションに距離感を感じた」(11件)、「面接候補日の提示や選考結果の連絡が遅かった」(10件)、「外国人であること(または日本語が上手ではないこと)に対して、見下すような態度・言葉があった」(9件)が続いた。
上位5つは、分類すると、「社風・コミュニケーションの質」(計23件)、「外国人の活躍事例・受入れの意識や環境」(計20件)、「選考プロセスでの対応」(計10件)に分けられる。
前設問(好印象の要因)との対比において興味深いのは、印象が良くなった加点要因と印象が悪くなった減点要因が、単純な反転関係(表裏一体)になっていないという点である。
留学生の企業への印象を引き上げる「加点要素」が「丁寧な対応」「説明内容の明確さ・透明性」であったのに対し、印象を悪くする「減点要素」は「社風・コミュニケーションの質」「「外国人の活躍事例・受入れの意識や環境」が上位にきた。
この結果から、「選考過程で、どれだけ丁寧かつ誠実な対応を行っても(加点)、職場の硬い雰囲気やロールモデル不在、外国人受入れの環境が整っていないと感じると、留学生の企業への印象は下降する可能性がある」ということが見えてくる。
社員同士のコミュニケーションや面接官とのコミュニケーションの雰囲気、活躍している外国籍社員がいるか、いるならばどのような活躍をしているのか、などを見聞きしながら、留学生は「自分がその会社で働くイメージができるか・働きたいと思えるか」を考えているのではないだろうか。
まとめ
本レポートでは、アンケート調査をもとに、留学生採用における候補者体験の実態と、企業に対する印象を左右する要因を考察してきた。
調査からは、約8割の留学生が選考過程で企業の印象が変わった経験を持つこと、好印象につながる候補者体験は「丁寧で誠実な対応や明確な説明」であり、悪印象につながるのは「社員同士の硬い雰囲気やロールモデルの不在」であることが明らかになった。また、フィードバック不足や選考の早期化・長期化、面接回数の多さなど、日本の採用選考に違和感を抱く留学生も少なくないことが示された。
候補者体験の改善とは、単に学生から好かれるために迎合することではなく、互いを深く理解し納得して選ぶための「相互マッチング」の質を高める取り組みである。選考を通じて誠実に向き合い、対話を重ねる姿勢は、候補者への安心感だけでなく、組織全体の「受け入れ力」を育むことにもつながる可能性がある。
入社が一つの節目ではあるが、その後の定着の問題も地続きであるため、候補者体験を自社の姿勢や文化を見つめ直す機会と捉え、選考プロセス全体を丁寧に磨き上げていくことが、企業と留学生双方にとって納得感のある採用と定着への第一歩となるのではないだろうか。
調査概要
・調査期間:2026年9月1日~2026年9月30日
・調査機関(調査主体):株式会社ASIA Link
・調査対象:2026年4月~2027年3月卒業予定の留学生
・サンプリング条件:ASIA Linkに登録している27卒留学生で日本での就職活動を経験した方、最終学歴が大学、大学院(修士・博士)、高等専門学校、専門学校の方
・有効回答数:75名
・調査方法:Web上のアンケートフォームのリンクをメール送信
調査対象者の属性
・専攻分類:文系36名、理系39名
・地域・出身国:東アジア48名(中国 、韓国など)、東南アジア11名(ベトナム 、マレーシア、ミャンマーなど)、南アジア10名(インド、ネパールなど)、欧米4名(ロシア、カナダなど)、その他2名
・最終学歴:大学院(修士課程)37名、大学(学部)28名、大学院(博士課程)5名、高等専門学校3名、専門学校2名
■この記事のPDFは弊社のWEBサイトよりダウンロードできます。
レポートの全文はこちらから→ https://blog.asialink.jp/business/20261020/
参考文献
・「採用 CX(候補者体験)に関する意識調査(2025)」リクルートマネジメントソリューションズ
・Talent Board『2023 Global Candidate Experience (CandE) Benchmark Research Report』
・マイナビ 2027年卒 内定者意識調査
https://career-research.mynavi.jp/reserch/20260731_113245/
外国人留学生新卒採用イベント メーカー就職2028
この記事を読んで外国人留学生採用に興味を持たれた製造業・メーカーのみなさま、ぜひ「メーカー就職2028」にご参加ください。
▼「メーカー就職2028」出展企業募集要項
https://www.asialink.jp/event/event-1591/

【実施日時・場所】
2027年3月3日(水)13:00~17:30、東京都内会場
【参加留学生】
28卒外国人留学生(大学・大学院在籍者、理系・文系) 200名を予定
お申込み方法
下記フォームよりお申込みください。
※申し込み締切:2026年12月25日(定員になり次第受付を終了します)
https://forms.gle/FyWXGoJfHTBGejvB8
お問合せ先
「メーカー就職2027」事務局 担当:小野、相馬
株式会社ASIA Link
〒187-0032 東京都小平市小川町2-1971 エッグビル305
TEL:042-312-1074(営業時間:平日9:00~17:00)
recruitsupport★asialink.jp
※★を@に変えてください
株式会社ASIA Link 会社概要
企業理念 :多様な価値観を受入れる懐の深い社会を、留学生とともに、「働く」を通じて実現する。
所在地 :東京都小平市小川町2-1971 エッグビル305
創業 :2011年10月
代表取締役:小野 朋江
事業内容 :
- 外国人留学生・高度外国人材専門の人材紹介(正社員)
- メーカーと外国人留学生の展示会風採用イベント「メーカー就職」企画・運営
- 外国人材採用・活用セミナー講師
- 外国人材定着支援、組織改善・組織開発コンサルティング

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