アミロペイブ🄬点滴静注300mg、全身性AL-κ型アミロイドーシスにおける最初で唯一の抗アミロイド線維治療として日本で承認取得
臨床的に意義のある生存期間の延長および心血管系ベネフィットをもたらす可能性が示唆された第III相臨床試験プログラムCARES試験の結果に基づく
アレクシオンファーマ合同会社(本社:東京都港区、社長:濱村美砂子、以下アレクシオンファーマ)は本日、アミロペイブ🄬点滴静注300mg(一般名:アンセラミマブ(遺伝子組換え)、以下「アミロペイブ🄬」)が、全身性ALアミロイドーシス(免疫グロブリン軽鎖がκ型優位の場合に限る)を効能・効果として製造販売承認を取得したことをお知らせします(※1)。
厚生労働省による今回の承認は、第III相臨床試験プログラムCARES試験の結果に基づくものであり、この試験結果は、米国臨床腫瘍学会(ASCO)2026年年次総会で発表され、Journal of Clinical Oncology誌に掲載されました(※2,3)。
全身性免疫グロブリン軽鎖(AL)アミロイドーシスは、骨髄内の異常な形質細胞によって引き起こされる、希少な全身性進行疾患です。全身性ALアミロイドーシスでは、形質細胞が産生する異常な軽鎖タンパク質がミスフォールドし、凝集してアミロイド線維を形成し、それが組織や臓器に沈着します。未治療のまま放置した場合、これらの有害なアミロイド沈着物が特に心臓や腎臓に蓄積することで、進行性の臓器障害および臓器機能不全を引き起こし、最も一般的には心不全によって死亡に至る可能性があります(※4-6)。世界中で74,000人が全身性ALアミロイドーシスに罹患しており、 その約20%がκ(カッパ)型ALアミロイドーシス、約80%がλ(ラムダ)型ALアミロイドーシスであると推定されています(※7-10)。日本における全身性ALアミロイドーシス患者数は、約1,600人と推定されています(※11)。
日本赤十字社医療センター血液内科 塚田信弘部長は次のように述べています。「『アミロペイブ🄬』は、全身性AL-κ型アミロイドーシス患者さんの治療における重要な一歩となります。これまで、全身性ALアミロイドーシスにおける臓器機能不全や死亡の根本的な要因である沈着したアミロイド線維を標的にできる治療選択肢はありませんでした。今回の承認により、的確にアイソタイプ特異的な治療アプローチができる世界初の抗アミロイド線維治療が提供され、この深刻な希少疾患に苦しむ患者さんに新たな希望をもたらすことができます」
アレクシオン・アストラゼネカ・レアディジーズの最高経営責任者であるマーク・デュノワイエは次のように述べています。「新規の抗アミロイド線維治療薬であるアミロペイブ🄬が日本で承認されたことは、κ型軽鎖アミロイドーシスとともに生きる患者さんにとって、治療のあり方を大きく変える重要な前進です。この先駆的なイノベーションは、アミロイドーシス治療の未来を再定義する一助となる、幅広い治療ポートフォリオの開発を推進するという当社のコミットメントを示すものです」
ASCOおよびJournal of Clinical Oncology誌に発表された第III相臨床試験プログラムCARES試験の結果、「アミロペイブ🄬」は軽鎖アイソタイプがκ型優位の被験者を対象とした事前に規定したサブグループ解析において、プラセボと比較して、全死因死亡(ACM)で測定した生存率の62%の改善(ハザード比:0.38、95%信頼区間[CI]:0.17, 0.86、名目上のp値 = 0.012、層別Log-rank検定)、心血管系疾患による入院(CVH)頻度の71%の減少(発現リスク比:0.29、95%CI:0.10, 0.87、名目上のp値 = 0.028、負の二項回帰モデル)を示しました。κ型およびλ型ALアミロイドーシス全体では、「アミロペイブ🄬」は、プラセボと比較して、主要評価項目(ACMまでの期間とCVHの頻度の階層的組み合わせとして定義)について統計学的有意差は認められませんでした(※2,3)。
「アミロペイブ🄬」は、κ型サブグループを含む被験者全体で概ね良好な忍容性を示しました。「アミロペイブ🄬」は許容可能な安全性プロファイルを示しており、有害事象は「アミロペイブ🄬」投与群とプラセボ投与群で同程度の発現率であり、その内容は基礎疾患および標準治療である異常形質細胞を標的とした薬剤(ダラツムマブ、シクロホスファミド、ボルテゾミブ、 デキサメタゾン)に関連する既知の事象と一致していました(※2,3)。
CARES試験の結果に基づく承認申請は、他の国々の保健当局でも現在審査中です。
注釈
免疫グロブリン軽鎖(AL)アミロイドーシスについて
免疫グロブリン軽鎖(AL)アミロイドーシスは、全身性かつ進行性のアミロイドーシスであり、免疫グロブリン軽鎖タンパク質(特にκ型またはλ型の軽鎖)が、骨髄内の異常な形質細胞によって過剰に産生されます。これらの異常なタンパク質がミスフォールドし、凝集してアミロイド線維を形成し、特に心臓や腎臓の組織に沈着および蓄積します。沈着は進行性の障害を引き起こす可能性があり、最も一般的には心不全によって死亡に至る可能性があります(※4,5)。
全身性ALアミロイドーシスの初期段階では、他の疾患に類似する非特異的な徴候や症状を呈することがあり、これが診断の遅延につながることがあります。世界中で約74,000人が全身性ALアミロイドーシスに罹患しており、その約20%がκ型ALアミロイドーシス、約80%がλ型ALアミロイドーシスであると推定されています(※7-10)。
第III相臨床試験プログラムCARES試験について
臨床試験プログラムCardiac Amyloid Reaching for Extended Survival(CARES)試験は、2つの国際共同、第III相、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、多施設共同試験で構成されており、全身性免疫グロブリン軽鎖(AL)アミロイドーシスおよび心臓障害(それぞれMayo 2004病期分類の欧州修正版でステージIIIaおよびステージIIIbと定義)を有する被験者を対象に、形質細胞疾患を対象とする標準治療併用下での「アミロペイブ🄬」の有効性および安全性を評価しました(※12,13)。
主要評価項目は、2試験の被験者全体における全死因死亡(ACM)までの時間と心血管系疾患による入院(CVH)頻度の階層的な組み合わせです。主な副次評価項目は、個別に解析したACMまでの時間およびCVHの頻度、6分間歩行試験(6MWT)に基づく機能的能力、長軸方向グローバルストレイン(Global Longitudinal Strain:GLS%)を用いた心機能、ならびにカンザスシティ心筋症質問票総合サマリー(Kansas City Cardiomyopathy Questionnaire-Overall Score:KCCQ-QS)を用いた生活の質などです(※12,13)。
臨床試験プログラムCARES試験は、これまでで最大規模の全身性AL心アミロイドーシスを対象とした前向き研究であり、世界19カ国から計406人の患者さんが登録され、うちMayo 2004病期分類システムの欧州修正版に基づく病期IIIaの患者さんが281人、病期IIIbの患者さんが125人でした(※12,13)。
CARES試験では、シクロホスファミド、ボルテゾミブおよびデキサメタゾンによる形質細胞疾患(PCD)一次治療が計画されていた新規診断患者さんを、「アミロペイブ🄬」またはプラセボのいずれかを最初の4週間は週1回、その後は試験完了まで2週間に1回投与する群に、2:1の割合で無作為に割り付けました。ダラツムマブは抗PCD療法レジメンの一環として許容されましたが、必須ではありませんでした。しかし、CARES試験に参加した被験者の約80%が、治療の一環としてダラツムマブの投与を受けました(※12,13)。
最後の被験者の無作為化から18カ月後に終了した主要評価のための投与期間の後、すべての被験者には、抗PCD療法の有無にかかわらず、最長24カ月間「アミロペイブ🄬」の投与を受ける非盲検延長投与期間に参加する選択肢が与えられました(※12,13)。
アミロペイブ🄬点滴静注(一般名:アンセラミマブ)について
アミロペイブ🄬点滴静注300mg(一般名:アンセラミマブ(遺伝子組換え)、以下「アミロペイブ🄬」)は、κ型の免疫グロブリン軽鎖(AL)アミロイドーシス患者さんの組織および臓器におけるアミロイド線維沈着を減少または枯渇させることにより臓器機能を改善するようデザインされた、ファースト・イン・クラスの抗アミロイド線維治療です。本剤は、ミスフォールドしたアミロイド線維上のアミノ酸内の標的に特異的に結合することにより、アミロイド沈着物の分解およびクリアランスを促進する一方で、天然構造の遊離軽鎖は分解を免れます。他の化学療法との併用において、通常、成人には、アンセラミマブ(遺伝子組換え)として、1回1000 mg/m2(体表面積)を1週間隔で4回点滴静注し、以降は2週間隔で点滴静注します。1回量は2700mgを上限とします。
「アミロペイブ🄬」は、全身性ALアミロイドーシスの治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)からファストトラック指定を、米国FDA、欧州委員会および厚生労働省から希少疾病用医薬品指定を受けています。また、「アミロペイブ🄬」は、日本で全身性ALアミロイドーシス(免疫グロブリン軽鎖がκ型優位の場合に限る)を対象疾患として承認されています。
アレクシオンファーマ合同会社について
アレクシオンファーマ合同会社は、アストラゼネカの希少疾病部門アレクシオン・アストラゼネカ・レアディジーズ(本社:⽶国ボストン)の日本法⼈として、患者さんの⼈⽣を一変させるような治療薬の発⾒、開発、提供を通じて、希少疾患ならびに深刻な病状の患者さんとそのご家族への貢献に注⼒しています。30年以上にわたり希少疾患領域の先駆的なリーダーであるアレクシオンは、補体系の複雑な仕組みを活用して革新的な治療薬を創製した最初の企業であり、現在も多くのアンメットニーズを有する疾患領域において、さまざまなイノベーションのもと、多様なパイプラインを構築しています。アストラゼネカの⼀員として、世界中の、より多くの希少疾患をもつ患者さんに治療薬をお届けできるよう、グローバル展開を拡⼤し続けています。
公式サイト:https://www.alexionpharma.jp/、公式YouTubeチャンネル :@alexionpharma_japan
アストラゼネカについて
アストラゼネカは、サイエンス志向のグローバルなバイオ医薬品企業であり、主にオンコロジー領域、希少疾患領域、循環器・腎・代謝疾患、呼吸器・免疫疾患からなるバイオファーマ領域において、医療用医薬品の創薬、開発、製造およびマーケティング・営業活動に従事しています。英国ケンブリッジを本拠地として、当社の革新的な医薬品は125カ国以上で販売されており、世界中で多くの患者さんに使用されています。詳細についてはhttps://www.astrazeneca.comまたは、ソーシャルメディア@AstraZenecaをフォローしてご覧ください。
References
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Amlypave™ (anselamimab) Japanese prescribing information; September 2026.
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ClinicalTrials.gov. A study to evaluate the efficacy and safety of CAEL-101 in patients with Mayo Stage IIIb AL amyloidosis (CARES). NCT Identifier: NCT04504825. Available here. Accessed September 2026.
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