廃棄処理をされていたタールを燃料に用いて排ガスを無害化し“ゼロエミッション”を実現「タール燃料を利用した排ガス処理装置」
第49回優秀環境装置表彰 日本産業機械工業会会長賞を受賞
この賞は、環境保全技術の研究・開発や優秀な環境装置の普及の促進を図ることを目的に、環境装置を独創性、性能、経済性、将来性等の観点から評価し贈られる賞で、今回、当社が三機工業株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役社長:石田 博一 証券コード:1961)と共同開発した「タール燃料を利用した排ガス処理装置」が受賞しました。
日工は、今後とも、ビジョン「世界を、強くやさしい街に」の実現にむけ、脱炭素関連装置への開発を継続してまいります。
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開発の背景
カーボンニュートラルの実現にむけ、木質バイオマス発電が注目されておりますが、有害な排ガスや木質タール等の産業廃棄物が発生するため、排ガスの無害化処理や産業廃棄物の処分が求められます。
そこで日工は、これらの処理過程が発電事業における生産性・採算性を低下しているという課題に着目し、三機工業株式会社と共同でタールを燃料に用いた本装置の開発を行いました。
従来は廃棄処理をされていたタールを燃料に用いることで、ゼロエミッションを達成するほか、化石燃料の使用抑制によるCO2削減にも貢献します。
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本装置の特長
本装置は、バイオマス発電の過程で発生するタールを燃料とした排ガスを無害化するものです(図1-1参照)。
現在、NKC ながいグリーンパワー(山形県長井市)の木質バイオマスガス化発電施設に導入されています。
本装置には以下のような特長があります。
(1) タールのゼロエミッションを達成
バイオマス発電の副産物として発生する木質タールは、産業廃棄物として処理が必要でした。このタールを燃料に再利用することで、ゼロエミッションを達成し、NKCながいグリーンパワーの発電事業における産業廃棄物を96%削減できました。
(2) 排ガスの安定処理に貢献
2段燃焼方式を採用することで、排ガスの水分量にかかわらず安定的な処理が可能です。
(3) CO2削減に貢献
化石燃料の代替としてタールを燃料に活用することで、NKCながいグリーンパワーでは2,786ton/年のCO2削減に貢献しました。また、タールの廃棄処理過程におけるCO2も削減されます。
(参考) 木質バイオマス発電設備におけるタール燃焼装置の開発(NIKKO TECHNICAL REPORT2022 P55-P62)
https://www.nikko-net.co.jp/product/pdf/technical-report-2022_06.pdf
【日工株式会社について】
1919年、世界的商社であった鈴⽊商店関係者により創業。スコップなどの⼯具製作からはじまり、今⽇は⽇本のインフラを⽀えるプラント機械メーカーとして事業展開を⾏っています。アスファルトプラントの国内シェアは70%にのぼり、空港などの巨⼤インフラから⽣活道路まで皆様のまちづくりのお⼿伝いをしています。
会社名 :⽇⼯株式会社
代表者名:辻 勝(つじ まさる)
URL :https://www.nikko-net.co.jp/
所在地 :〒674-8585 兵庫県明⽯市⼤久保町江井島1013-1
TEL :078-947-3131(代)
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