パレスチナ石鹸「ナーブルスソープ」ユネスコ無形文化遺産に登録:伝統産業を未来に繋ぐためのクラウドファンディングを再開
2024年12月、パレスチナ西岸地区の伝統的な石鹸「ナーブルスソープ」がユネスコの無形文化遺産に登録されました。しかし今、この貴重な文化遺産は深刻な危機に直面しています。
10世紀から続くこの伝統石鹸は、オリーブオイル、水、灰汁といった自然由来の素材のみを使用し、代々受け継がれた技術によって作られています。
この石鹸作りは、単なる製品の生産にとどまらず、家族や地域の絆を深め、パレスチナの文化と歴史を象徴するものです。
この歴史ある石鹸製造の伝統が世界的に認められたことは、パレスチナの文化的アイデンティティを保護し、未来に引き継ぐための重要な一歩です。
しかし、遺産登録がこの遺産を守る保証となるわけではありません。
ナーブルスソープ社代表トゥベレ氏との会話から見えるパレスチナの現状
2024年11月22日、パレスチナ・ナーブルスソープ社代表のトゥベレ氏との会話の中で、パレスチナの現状が浮き彫りになりました。
同氏によれば、パレスチナでは、戦争を超えた虐殺のような事態が続き、多くの命が失われています。
死者は60,000人を超え、負傷者や障がいを負った人々の多くが赤ちゃんや子供、高齢者、女性といった最も弱い立場の人々です。
一方で、
ナーブルス石鹸工場は、いままで輸出を通じてパレスチナ西岸地区の経済を支えてきた中心企業でしたが、現地の困難な状況にもかかわらず、何とか稼働を続けています。
パレスチナでは、入植者によるオリーブ畑の焼き払いや木々の伐採が続き、オリーブオイルの収穫量が大幅に減少しています。
ナーブルスソープの主要原材料であるオリーブオイルは供給が不安定となり、価格も高騰しています。また、輸送費の高騰や制限、輸送の不安定さから先進国からの注文が相次いでキャンセルされるなど、石鹸製造企業は経済的な打撃を受けています。
輸出が可能なことが唯一の救いですが、それも占領による制約の中でのことです。
同氏は、「パレスチナ人は長い間このような状況に適応せざるを得なかった」と語り、その困難な現実を改めて伝えました。
クラウドファンディングと継続的な支援の重要性
ナーブルスソープが無形文化遺産に登録されたことで、人々の意識を向けるきっかけになっています。
私たちは、ナーブルスソープの伝統を守り、パレスチナの厳しい現状を日本の皆様に知ってもらうためクラウドファンディングを再開しました。パレスチナの石鹸を使うことで、パレスチナの伝統産業を支援することができます。
この活動を通じて、日本とパレスチナの間に支援と理解の架け橋を築くことが私たちの願いです。皆様のご支援が、パレスチナの文化遺産と現地の人々の未来を守る大きな力となります。
メディアでの注目
●7月4日 東京新聞 - クラウドファンディングについて紹介いただきました。
●7月12日 日経新聞 - 「春秋」にて紹介いただきました。
●11月5日 ウォールストリートジャーナル - パレスチナ西岸地区の経済崩壊が報じられました。
ウォールストリートジャーナル紙のインタビューの中で、ナーブルスソープ社の代表トゥベレ氏はこう述べています。
「私たちは苦しんでいるだけでなく、生き残ろうとしています。年単位どころか、時間単位での計画すら立てられません」
私たちは、このような報道を活用しながら、パレスチナの現実を日本の皆様に伝え、支援の輪を広げていきたいと考えています。
「ナーブルスソープ」という伝統は、単なる文化財ではなく、パレスチナの人々の歴史、生活、そして未来に深く結びついた存在です。
この貴重な遺産を守るため、クラウドファンディングや石鹸の購入を通じて、皆様の力がパレスチナの未来を支える大きな力となります。
【問い合わせ先】
ナーブルスソープ日本窓口
YOUR ORGANICS合同会社
https://yourorganics.co.jp
ナーブルスソープ公式サイト
https://nablus.jp
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