【6万件の働く人のプライベートな相談分析】家族のケアに関する相談が最多 働く人が抱える「見えない負荷」は⼤きなストレス要因となり仕事にも影響を及ぼしていることが明らかに
~TPO、働く人の生活の「見えない負荷」の影響に関するレポートを発表~
2024年5月、株式会社TPO(本社:東京都港区、代表取締役:マニヤン麻里子、以下「TPO」)が提供する「ユア・コンシェルジュ」サービスの累計相談件数が6万件を突破いたしました。
TPOは、都心で働く30~50代のプロフェッショナル人材を中心に寄せられた6万件のプライベートに関する相談を分析し、生活の「見えない負荷」が発生する背景や仕事に及ぼす影響、また「見えない負荷」を軽減する新たな人材活用アプローチに関するレポートを発表いたしましたので、お知らせいたします。
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調査背景
TPOは、働く人の「生活領域のお困りごと」に寄り添い、解決をサポートすることで、多様な人材が活躍できる環境づくりと企業の成長を支援することを目的とし、『ユア・コンシェルジュ』というワークライフ・コンシェルジュサービスを提供しています。
現代のワーカーは、誰かの親であり、パートナーであり、子であり、働き手でもあるという「複数の役割」を担いながら、限られた時間の中で膨大なタスクをこなさなければなりません。ワークライフ・コンシェルジュサービスを通じて、働く一人ひとりが家庭も仕事も大切にしながら安心して働ける環境を実現するため、多様なニーズに応える細やかなサポートを提供しています。
TPOは、企業がビジネスパーソンのプライベートの課題をサポートすることが、多様な人材が活躍できる環境の実現や人的資本経営の強化、さらには企業価値の向上につながると考えています。
このたび、累計6万件以上の相談を分析した結果、日本の現代ワーカーが抱える仕事と家庭の現状や、悩みが浮き彫りになりました。TPOが提供する『ユア・コンシェルジュ』に寄せられた数多くの相談や蓄積された知見を活用して、働く人々が自身の力を最大限発揮し、自分らしく挑戦し続けるためにはどうしたら良いのか、なぜ企業や社会全体で個人のプライベートについて考える必要があるのか、TPOが調査したレポートをご紹介いたします。
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レポートサマリー
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時代の急速な変化により浮上した悩みや問題が「見えない負荷」となり、個々人にのしかかっている。
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生活領域の課題は個人ごとに異なるため、状況に応じた柔軟な対応が必要。
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6万件の相談のうち、最も多いのは「家族に関する依頼(ファミリーケア)」で、全体の30%を占める。
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仕事と家庭の両立に加え、SNSの発展などが影響し、「新たな子育てのプレッシャー」が見えない負荷として増大している。
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介護の担い手が「専業主婦」から「実子・配偶者」へと変化し、今後さらに多くの人が働きながら介護を担うことが予測される。
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優秀な外国籍人材の定着には、生活面から文化面に至るまで幅広いサポートを提供し、早期に仕事に集中できる環境を整えることが求められる。
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企業が人的資本経営を強化するには、個別のニーズに対応する支援体制が求められる。
多様化する「見えない負荷」とその影響
ライフスタイルや価値観の変化に加え、テクノロジーの進化、ソーシャルメディアの発展など、人々を取り巻く環境は過去30年で大きく変化しています。それと同時に、ストレスの要因もますます複雑化しています。時代の急速な変化により浮上した悩みや問題は、「見えない負荷」となり、解決方法がないまま取り残され、個々人の負担としてのしかかっています。
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※出展:経済産業省「仕事と介護の両立支援に関する経営者向けガイドライン」(https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/kaigo/main_20240326.pdf)
上記は一例であり、「見えない負荷」の内容は、就職、結婚、離婚、子どもの成長、病気、親の介護といった「ライフステージ」によって人それぞれ変化します。また、その多くは目に見えにくく、または見えていても内容が個人的であるため、解決が本人に委ねられることが多いのが特徴です。
例えば、ある企業で調査を⾏ったところ、社員1,000名中、180名の介護者のうち、実際に企業が把握していた介護者はわずか30名でした。従業員が「社内ではプライベートなことを話したくない」と感じていたり、経営者・管理職層と若⼿世代が互いの仕事観や働き⽅に世代間ギャップを感じている場合、「相談しても変わらないだろう」と思い、企業側には相談しないケースもあります。
⾒えない負荷やストレスは、社会や組織、⾝近な⼈々のサポートを受ければ⼗分に解決できる場合も多くありますが、⼀⼈で抱え込み、悩み続けてしまうことも少なくありません。これはいつしか無⼒
感や罪悪感を蓄積させ、「何のために⽣きているんだろう」といった疑問や、燃え尽き症候群に⾄ることもあるため、個⼈の状況に応じてサポートを⾏う必要があります。
■6万件の相談の分析
①子育て
6万件の相談の中で、最も多かったのは全体の30%を占める家族に関する依頼(ファミリーケア)です。中でも特に、「⼦育て」に関する相談が多く、全体の30%を占めています。相談者の性別については、⼥性が43%、男性47%で男性が⼥性を上回る結果でした。年齢層は、40代が最も多く、全体の46%を占めています。
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②医療
6万件の相談のうち最多の30%を占める家族に関する依頼(ファミリーケア) の中で、個別の状況に応じた対応が特に必要な相談は医療に関する相談です。相談者は⼥性47%・男性40%で、40代が全体の約半数を占めました。
ご相談者本⼈や家族の健康に問題が⽣じた場合、適切な解決策を提案することはもちろん重要ですが、「不安な状況を安⼼して誰かに相談できる」環境も同様に重要です。
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③介護
医療に関する相談の中で、この数年で増加しているのが介護に関する相談です。相談者は⼥性44%・男性40%で、50〜60代が66%を占めました。
「⼀⼈っ⼦なので相談先がない」というのは、珍しい事例ではありません。また、介護問題に関しては、兄弟や夫婦間での対⽴やトラブルに発展することも少なくなく、付随的な問題までもがストレスとしてのしかかることがあります。
過去20年間で、介護の担い⼿は「専業主婦」から「実⼦」や「配偶者」へと変化しました。これはすなわち、現代では働く全ての⼈が介護を担う可能性があると⾔えます。これまで家庭内で解決されていた介護の問題は、介護者の増加により、経営においても重要な課題となっています。2030年には家族を介護する約830万⼈のうち、約40%が働きながら介護を⾏うことが予測されており、早急な対応が求められています。
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④外国籍社員
6万件の相談のうち、約300件の相談数であり、まだ件数としては多くありませんが、今後ニーズが増えると予測されるのが「外国籍社員」に関する相談です。
外国籍社員の多くは、⽇本⼈と同様の⽣活をするために来⽇しているわけではなく、特に優秀な⼈材ほど、⾃⾝のキャリアや仕事の成果を優先します。そのため、より良い条件を提供する企業や国があれば、そちらへ移ることを躊躇しません。優秀な外国⼈材の定着のためには、彼ら・彼⼥らが直⾯する課題に対して、⽣活⾯から⽂化⾯に⾄るまで幅広いサポートを提供し、早期に仕事に集中できる環境を整えることが必要です。これは企業の競争⼒を強化するだけでなく、国際的な⼈材獲得競争においても重要な課題です。
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⑤生活の充実
ユア・コンシェルジュに寄せられる全ての依頼に共通しているのが、「生活の充実」を実現したいという相談者の思いです。⾃分⾃⾝に関する相談だけではなく、⼤切な家族、パートナー、友⼈、同僚など、その対象は多様です。
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豊かなライフスタイルをサポートすることは、ユア・コンシェルジュの⼤切な価値観の⼀つです。その内容は、「家族にとって⼤切な⽇の計画」といった家族のためにしてあげたいことであったり、「⻑年学びたかった英語学習の⽅法の模索」といった⾃分の⼈⽣を豊かにすることかもしれません。
組織が⼀⼈ひとりの「幸せの形」までを把握することは、リソースや現実的な⾯で困難です。また、従業員⾃⾝も、個⼈的な想いを企業に打ち明けることに抵抗を感じるかもしれません。ユア・コンシェルジュはそのような企業と従業員の間に⽴ち、⼀⼈ひとりのニーズに基づいて、「⾐・⾷・住・働・遊」にわたるライフスタイル全般の向上を⽀援しています。
「企業が従業員の⽣活をそこまでサポートする必要があるのか」という質問を受けることもあります。しかし、現代では「⾃⼰実現」や「⽣きがい」、「働きがい」を重視する価値観が広まりつつあり、その中で従業員の⽣活⾯をサポートすることは、「企業が⾃分の⼈⽣を⽀えてくれている」と従業員が感じるきっかけになります。これにより、従業員の企業への信頼感や仕事へのモチベーションが⾼まり、⻑期的には組織全体の競争⼒向上にもつながるのです。
⼈材が多様化していく中で、企業は今後、⼈的資本経営を強化し、個別のニーズに対応したサポート
体制を構築することが求められます。特に、⼦育てや介護、健康リスク、外国⼈労働者への⽀援、ライフスタイルの尊重といった取り組みが、企業と従業員の信頼関係を深め、従業員のモチベーションを⾼めます。多様な⼈材が仕事にも私⽣活にも全⼒で取り組めるよう、ユア・コンシェルジュはこれからも働く⼈々をサポートします。
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■ユア・コンシェルジュとは
『ユア・コンシェルジュ』とは、特に女性や外国人など多様な背景を持つ従業員が、ライフステージの変化に伴う子育て、介護、医療などの問題を安心して乗り越え、能力を最大限に発揮できる職場環境作りを支援します。多様な人材がそれぞれ課題を抱える中、個性と創造性を発揮し、 挑戦し続けることができる環境を創出し、 個人や企業を含め、日本をエンパワーすることを目的としています。
顧客企業や優待サービス会員をはじめ、オフィスビルの従業員の課題や目指すべき姿をヒアリングした上で利用者ごとに内容をカスタマイズし、B to B to C の形で提供しています。月額の料金は、サービス形態(オンライン/常駐)や従業員数などに応じて決定します。
契約企業には、コンシェルジュサービスのほか、DEIに関する教育やトレーニングを行う啓蒙イベントの企画・運営や会社カルチャーの醸成、質の高いコンシェルジュを育成するノウハウを活かしたホスピタリティ研修など、様々なソリューションを提供しています。
▽『ユア・コンシェルジュ』導入
導入をご検討の方は、https://tpo.me/contact-form までご連絡をお願いいたします。
■ 株式会社TPO とは
TPOは『LIMITLESS 誰もが自分らしく輝ける社会へ』をビジョンに、働く人の「見えない負荷」を減らすことで、未来を切り開こうとする人たちが自身の力を最大限発揮し、自分らしく生きることができる社会を目指す企業です。誰もが仕事に集中でき、安心して働ける環境づくりを推進するワークライフ・コンシェルジュサービス『ユア・コンシェルジュ』や、選ばれる企業になるための『多様な人材が活躍できる環境づくり』、企業の成長に貢献する人材育成をお手伝いする『研修・イベントセミナー』を提供しています。
■ 会社概要
・会社名:株式会社 TPO
・代表取締役社長 : マニヤン 麻里子
・所在地:東京都港区虎ノ門1丁目17−1 虎ノ門ヒルズビジネスタワー 15階
・設立:2016 年 7 月 7 日
・事業内容:従業員向けコンシェルジュサービスの企画・提供
・資本金:10,000,000円
・企業HP: https://tpo.me/
・企業Facebook: https://www.facebook.com/TPOInc/
※記載情報は、発表日現在のものです。情報は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。
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