ミンテルが2024年「グローバル消費者トレンド」「世界の食品・飲料トレンド」を発表-アナリストが提言する、企業が注目すべき最新の消費者動向

「消費者が何をなぜ求めているかを探るエキスパート」ミンテルの2024トレンド予測

株式会社ミンテルジャパン

イギリス、ロンドンに本社を置く大手市場調査会社「Mintel Group」の日本法人「株式会社Mintel Japan(ミンテルジャパン)」(東京:千代田区)は、2023年10月24日(火)に消費者行動における新たな動向と次に何が起こるのかを予測する年刊レポートである「2024年:グローバル消費者トレンド」を、また同月26日(木)には「2024年:世界の食品・飲料トレンド」をリリースいたしました(どちらも日本語・無料ダウンロード版)。それぞれのレポートでは最新の消費者動向が、各業界のマーケティングや製品開発などに与える影響についても解説しています。

また、今月中に「2024年:世界のビューティ&パーソナルケアトレンド」の日本語版も発刊予定です。

「2024年:グローバル消費者トレンド」のダウンロードはこちら:

https://japan.mintel.com/global-consumer-2024


「2024年:世界の食品・飲料トレンド」のダウンロードはこちら:

https://japan.mintel.com/global-mfd-2024


※ダウンロード無料、言語:日本語


世界に拠点を置くグローバルな市場調査会社であるミンテルは、ブランドが現在そして将来的に特に注目すべき、以下の5つのトレンドを「2024年:グローバル消費者トレンド」として提案いたします。

  1. Being Human(人間であること)

    アルゴリズムに支配されつつある世界で、この技術革命を最大限に活用するためには人間のスキルと感情が必要になる。

  2. More Than Money(お金以上のもの)

    消費者が自分にとって何が最も重要かを見直すことで、「何が欲しいか」、「何が必要か」だけでなく「何が価値を生み出すか」についての認識にも影響が表れている。

  3. Relationship Renaissance(人間関係のルネッサンス)

    現実の有意義な人間関係を犠牲にしてでも、スクリーン上のコミュニケーションに安らぎを見出す消費者は、心身の健康のために新たな形の親密さを求める。

  4. New Green Reality(環境問題の新たな局面)

    サステナビリティを日々の生活に取り入れるだけでは不十分です。消費者とブランドは、新たな気候危機の中で生き残る術を考えなければならない、という現実に直面することになるでしょう。

  5. Positive Perspectives (ポジティブな視点)

    ブランドと消費者は、将来の不確実性の高い未来に立ち向かうために新たな方法で協力関係を築いていく。


本レポートの編集者の一人であるEMEA地域担当ミンテルトレンド・ディレクター、Simon Moriartyはこれらのトレンドが2024年以降のマーケティングと製品開発などのイノベーションにどのような影響を与えるかについて、以下の通りコメントしました。

  • Being Human(人間であること)

アルゴリズムに支配されつつある世界で、この技術革命を最大限に活用するためには人間のスキルと感情が必要になる。

「この一年間でテクノロジーやAIが急速に進化し、様々なイノベーションが起こりました。人々は生活や仕事をより効率化することに成功し、世の中が一変しました。テクノロジーによって消費者は平凡な仕事を自動化し、より有意義な活動に時間を割くことができるようになっています。道具として存在していたかつてのテクノロジーとは異なり、急速に進歩するAIを搭載した今日のテクノロジーは、人間の生産性をも凌駕する勢いです。消費者や企業がこの新たなテクノロジーをバランスよく活用する方法を見出そうとする一方、消費者は人間を人間たらしめているもの、すなわち『感情や共感、創造的なアイデア、仲間とのつながりを求める欲求』などの真価を再認識しはじめています。進歩と現状維持のバランスを取るため、ブランドや消費者は個性のないアルゴリズムとは対照的な、人間らしい要素をますます求めるようになるでしょう。」

  • More Than Money(お金以上のもの)

消費者が自分にとって何が最も重要かを見直す中で、「何が欲しいか」、「何が必要か」だけでなく「何が価値を生み出すか」についての認識にも影響が表れている。

「これまで価値は、購買取引において支払われた価格に対し、受け取った品質として定義されてきました。ブランドはより良い価値を提供しようとするとき、しばしばこの定義における価格側のみを調整しようとします。確かに価格も重要ではありますが、重要なのはそれだけではありません。製品やサービスの『品質』を示すものについての消費者の考え方はますます多様化しています。家計が逼迫し、生活の中の様々なものを両立させるのがより厳しくなる中、消費者は得られる品質と発生するコストのバランスを取ることでより現実的な価値の追及をするようになっています。製品のサステナビリティ、利便性、伝統といった側面が重要であることに変わりはないものの、ブランドはこれらを『品質』を通して伝える必要があります。こういった側面が製品の機能性をいかに向上させるかを示すことで、価値認識を直接高めることができます。」  


  • Relationship Renaissance(人間関係のルネッサンス)

現実の有意義な人間関係を犠牲にしてでも、スクリーン上のコミュニケーションに安らぎを見出す消費者は、心身の健康のために新たな形の親密さを求める。


「近年、対人コミュニケーションは劇的に変化しています。人々はこれまで以上に様々なコミュニケーションツールにアクセスできるようになり便利になった一方で、ソーシャルメディアやテキストのやりとり、ビデオ通話などに絶え間なくさらされることにストレスを抱え、燃え尽き症候群になっています。共有のオフィススペースやテレビのある家族団欒スペースで感じられていた従来の人とのつながりは、リモートワークや個人用デバイスに取って代わられつつあります。以前は協働で行われていた活動も、今では並行して個々人で行うようになっています。こういった変化により、人間関係のネットワークが分断され、新たな関係の構築や維持が困難になるケースが増えています。」


  •  New Green Reality(環境問題の新たな局面)

サステナビリティを日々の生活に取り入れるだけでは不十分です。消費者とブランドは、新たな気候危機の中で生き残る術を考えなければならない、という現実に直面することになるでしょう。


 「昨今、消費者は気候変動の脅威という現実に直面しています。これには、急進的かつ協力的な対応が求められています。消費者は、この気候危機に対しては、受け身のアプローチで環境問題に取り組むだけでは不十分だということを認識し始めています。サステナビリティはもはや単なるセールスポイントではなく、今を生き抜くために不可欠な要素と見なされるべきでしょう。ブランドは、ゼロサム的なサステナビリティへの取り組みを重視する従来の戦略から、可能性と必要性の限界を押し広げる具体的な解決策へとシフトしなければなりません。」


「先進的なアプローチを強調し、環境問題に関するメッセージを単に『二酸化炭素排出量を削減する』というものから、『積極的に資源を再生し世界に還元する』といったものへ再構築することで、消費者に分かりやすく、より魅力的な印象を伝えることができます。環境問題への取り組みに対する不信感が高まっているため、ブランドが企業の取り組みをオープンに発信することで目に見える成果を実証することが求められている今、これはますます重要性を増しています。そして何より、『何もしない』という選択肢が存在しないことを、消費者は十分に理解しているのです。」


  • Positive Perspectives (ポジティブな視点)

ブランドと消費者は、不確実性の高い未来に立ち向かうために、新たな方法で協力関係を築いていく。


「今や皮肉なことに、『不確実性』こそが唯一確かなものとなっています。物価の高騰や政情不安が引き続き世界的な不安を煽り、山火事や洪水、異常気温といった気候変動への懸念は消費者の不安の筆頭となっています。さらに、AIも不安を煽る一つの要因となっています。プライバシー保護への懸念や、何をもたらすのかよく分からないことからくる恐怖だけではなく、AIによる進歩が雇用の安定を脅かし、失業率を上昇させるのではないかという不安が消費者のメンタルヘルスに影響を与えています。」


「ブランドは様々な不確実性がもたらすものに抵抗せずに、無害化された現実の描写ではなく、より正確な姿を描写するべきです。そうすることによって、消費者がより地に足をつけ、安心して将来の不確実性に対処できるようになります。ブランドは、『本物』の製品やサービスを実用的な情報とともに提示するとよいでしょう。」


「2024年:グローバル消費者トレンド」のダウンロードはこちら:

https://japan.mintel.com/global-consumer-2024



【2024年:世界の食品・飲料トレンド】

食品・飲料の分野では、「Trust The Process」(加工を信頼する)、「Age Reframed」(加齢を再定義する)、「Eating, Optimised」(食の最適化)の3つを2024年のトレンドとしてご紹介しています。

「2024年:世界の食品・飲料トレンド」のダウンロードはこちら:

https://japan.mintel.com/global-mfd-2024



「2024年:世界のビューティ&パーソナルケアトレンド」の詳細は後日ウェブサイトで公開予定

ミンテルジャパンウェブサイト:https://japan.mintel.com/global-trends-2024


【ミンテルジャパンについて】

ミンテルジャパンは、ロンドンに本社を置く大手市場調査会社「Mintel Group」の日本法人です。専門分野のアナリストと新商品の調査員を世界各国に配置し、独自の消費者調査や新商品情報の収集を行っております。

その独自のデータを基にした消費財業界のグローバルトレンドと市場変化の予測に強みがあります。日本では主に「美容・化粧品」「食品・飲料」「ライフスタイル」の3分野に注力し、サービスを展開しています。

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会社概要

株式会社ミンテルジャパン

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URL
https://japan.mintel.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都千代田区丸の内二丁目4番1号 丸の内ビルディング18階
電話番号
03-6228-6595
代表者名
リチャード・カー
上場
未上場
資本金
-
設立
2008年03月