【開催報告】医療通訳のパイオニアが語る、外国人患者受け入れの最前線と多文化共生の課題|京都外国語大学|

南谷かおり先生登壇!コミュニティ通訳特別講義 ~ 外国人患者診療の最前線に迫る ~多言語・多文化の医療現場で働くということ ~ “わかる”ことが命を支える。~

学校法人 京都外国語大学

京都外国語大学(京都市右京区 学長:小野隆啓)は、ランゲージセンター主催ハロウィン特別企画として、地方独立行政法人りんくう総合医療センター 健康管理センター長・国際医療広報センター長の南谷かおり先生をお招きし、特別講義「多言語・多文化の医療現場で働くということ~“わかる”ことが命を支える~」を開催しました。

進む外国人受け入れと「医療の壁」

南谷氏は、日本の在留外国人・訪日外国人数の推移を概説した後、医療現場における外国人受け入れの現状を詳細に解説。多くの病院で受け入れ実績がある一方で、体制や方針の環境整備が追い付いていない現状を指摘されました。

医療における文化の壁を解消する「多文化理解」の重要性

真の医療通訳とは、単なる言語変換に留まらず、文化・宗教・習慣の違いを理解し、医療従事者と患者間の良好な関係性を築く「異文化コミュニケーション」であると強く訴えられました。

具体的な文化の壁の事例として、以下の実践的な知見が共有されました。

痛みの価値観: 痛みを我慢するのが美徳とされる日本と、痛みを取り除くのが当然とされる欧米との価値観の違い。

出産時の慣例:中南米地域における出産時の習慣や、文化・宗教に根ざした対応の必要性。

地域差: 地域によって医療文化や患者の支払い習慣などが大きく異なる中国の事例。

将来通訳を目指す学生らの質疑

質疑応答では、将来通訳を目指す学生らから活発な質問が寄せられました。学生たちは、実際に自身が外国人観光客の救急搬送時に感じた外国人患者の受け入れに対する疑問や、医療通訳者の責任範囲について質問するなど、関心の深さを示しました。

京都外国語大学は、この特別講義を通して、学生の心に多文化共生社会を担う揺るぎない自覚と、異文化理解への限りない敬意と深い洞察の火を灯すかけがえのない機会を創造しました。この学びが、未来を切り拓く羅針盤となることを確信しています。

本学は、国境を越え、地域を愛し、世界に貢献できる真のグローバルリーダーの育成を引き続き推進してまいります。

開催概要

|イベント|

ランゲージセンター ハロウィン特別企画「コミュニティ通訳特論」× 南谷かおり先生特別講義

|講演タイトル|

多言語・多文化の医療現場で働くということ ~ “わかる”ことが命を支える ~

|講師プロフィール|

南谷 かおり先生

(地方独立行政法人 りんくう総合医療センター 健康管理センター長 兼 国際医療広報センター長)

1965年大阪生まれ。11歳でブラジルに移住し、現地で医師免許を取得。27歳で帰国し、日本語で医学を学び直し31歳で日本の医師免許を取得。41歳からは「りんくう総合医療センター」で外国人患者支援を任され、医療通訳者やコーディネーターによるチームを結成。2013年から2019年には大阪大学医学部附属病院国際医療センター副センター長も兼任。現在は、医療通訳士日本国際看護師の育成に関わりながら、厚生労働省や大阪府の委員会にも有識者として参加されています。

対応言語はポルトガル語スペイン語・英語。 また、2023年6月4日放送の「情熱大陸」にも出演。

|日時|

2025年10月27日(月)13:50~15:30

|場所|

京都外国語大学 171教室(京都市右京区西院笠目町6 本学キャンパス内)

|主催|

京都外国語大学 ランゲージセンター

【イベントに関するお問い合わせ】

京都外国語大学ランゲージセンター

〒615-8558 京都府京都市右京区西院笠目町6

TEL:072-925-5369 Email:i-lang@kufs.ac.jp

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会社概要

学校法人 京都外国語大学

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URL
https://www.kufs.ac.jp/
業種
教育・学習支援業
本社所在地
京都府京都市右京区西院笠目町6
電話番号
075-322-6035
代表者名
北 寿郎
上場
-
資本金
-
設立
1947年05月