「手作りごはんを食べることで犬の腸内免疫機能の向上が期待」北大との共同研究で明らかに
バイオフィリアと北海道大学が家庭動物の腸内細菌叢の共同研究を開始。フレッシュペットフードのR&Dを推進し、健康寿命を伸ばすごはん作りを追求します。
共同研究の背景
近年、ペット用サプリメント(主食では補完できない栄養素、および整腸や免疫賦活作用など身体の生理学的機能を高めるような保健機能成分を含んだ栄養補助食品)の市場規模は、毎年前年比105%を超え、2019年の約68億円から2022年は79億円予測となっています(※1)。このことからペットの健康維持にサプリメントを取り入れる飼い主が増えていることがわかります。また、サプリメントには整腸作用に効果のある製品も多く、ペットにおいても「腸活」が注目されつつあります。
こういった背景からバイオフィリアは、家庭動物の健康寿命を伸ばすためのフードづくりをより一層追求していくため、R&D事業を開始。ココグルメ監修の北海道大学動物機能栄養学研究室・小林泰男教授とともに、家庭動物の腸内細菌叢に関する共同研究を行う運びとなりました。
※1 出典:富士経済「2020年ペット関連市場マーケティング総覧」
試験概要と結果
・北海道大学大学院農学研究院(動物機能栄養学研究室)にて試験
・試験期間:2021年11月1日〜30日
・ご協力いただいた家庭犬:5歳から14歳(試験当時)のトイプードルの女の子4頭
・試験内容:一般的な市販のドライフードと市販の手作りごはんをそれぞれ10日間連続で与えた際の、糞中に含まれる細菌数や短鎖脂肪酸の比較を行う
■結果
1. 市販の手作りごはんの給与により酢酸が統計的に有意に増加、また総短鎖脂肪酸が統計的に増える傾向にある。(グラフ①)
2. 変化には個体差があり、最も顕著な個体の場合、酢酸は2.2倍、全体値は2.0倍の増加がみられた。(グラフ②)
酢酸:免疫グロブリンA(IgA)の細菌反応性を変化させることで腸内細菌の制御に関与。
短鎖脂肪酸:腸内細菌によって作られる酸(有機酸)の一種で、具体的には酢酸、プロピオン酸、酪酸などの種類があり、悪玉菌を抑える殺菌・静菌作用やウイルスや病原菌から体を守る腸管バリア機能アップ効果がある。
※灰色がドライフード、緑色が市販の手作りごはんを食べた時の短鎖脂肪酸濃度(mM)を示す。
■考察
市販の手作りごはん給与の糞便は野菜由来と考えられる繊維質が散見された。これは難消化性食物繊維が排泄されたためと思われ、腸内の清浄化に役立つと考えられる。試験の結果、市販の手作りごはん給与により酢酸が有意に増え、また総短鎖脂肪酸が増える傾向にある。したがって、市販の手作りごはんを食べると腸内の免疫機能の向上が期待できる。
犬における腸内細菌叢の重要性と今後の研究について
【獣医師 浴本涼子先生】
腸には全身の免疫細胞の70%が集まっており、腸内細菌のバランスが崩れることは、肥満、糖尿病、アトピー性皮膚炎、炎症性腸疾患など様々な病気と関連があることがわかっています。腸内細菌のバランスが整うと、アトピー性皮膚炎など皮膚症状が軽くなったり、便秘や下痢といった消化器症状が改善することがあります。
また、犬の身体に良い影響が見られるだけでなく、飼い主側にとっても、排泄物の匂いが軽減されるというメリットがあります。
【バイオフィリア代表 岩橋洸太】
家庭で暮らす動物たちは、“番犬”や“愛玩動物(ペット)”から“伴侶動物”と呼ばれるようになり、今や家族同然の存在となっています。しかしペットフードは利便性や価格などにおいて人間に都合よく造られてきた側面があり、伴侶動物の食事に関する研究や製品開発はまだまだ発展途上です。
今回の共同研究を皮切りにフレッシュフードの研究開発に注力し、独自の知見を蓄積し製品開発に活かすことで、
近い将来、フレッシュフードを当たり前の選択肢にしたいと思っています。これからも『本当にワンちゃんの体に良い食事とは何か』を追求し、飼い主さんに選ばれるブランドであり続けたいと思います。
〈株式会社バイオフィリア会社概要〉
所在地:東京都目黒区中目黒3-5-5 NFビル6F
代表:岩橋洸太 資本金:578,992,693円
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