1905年日本海で沈没したロシア軍船乗組員を地元民が救出した史実に基づく映画「イルティッシュ号の来た日」上映会を開催 歴史を後世に伝えることの重要性を認識【島根県立大学】
117年前、外国人を初めて見る地方の人々が作った日露交流史の「輝かしいページ」
2022年1月14日、映画の制作に尽力したモスクワ・ジャパンクラブ事務局⻑の岡田邦生さんと一緒に、島根県立大学でロシア語を学ぶ学生や市民が映画を鑑賞しました。
「イルティッシュ号の来た日」は日露戦争中に江津市和木町の沖で沈没したイルティッシュ号の乗組員が地元の人々によって救出された史実に基づくドキュメンタリー映画です。浜田市で1ヶ月過ごした時の交流、乗組員のその後の人生、和木町の人々が100年以上続けている「ロシア祭り」、救出劇に関わった子孫同士の出会いという日露交流史の輝かしい1ページが描かれています。
岡田邦生さんは「長年、⽇本とロシアをつなぐ仕事をしているが、4年前まではイルティッシュ号のことは知らなかった。日本の⼈が敵国ロシアの兵⼠を助けたという史実を通じ、日露交流史には多様なページがあることを、多くの⼈に知ってもらいたかった。」と、映画制作に奔⾛した熱意を語りました。
ロシア人兵士を救った和木町の住民の子孫で映画にも出演した小川斉子さんは「ロシアの方が涙を流して感謝してくれた。先人の遺してくれたものが2世代3世代の後世に恩恵をもたらす。」と2019年にロシアを訪問した際の感激を学生に語りました。
上映会に参加したロシア人留学生のエブゲーニヤ・ニキチナさんは「100年以上前に島根県の人たちによって、たくさんのロシア兵の命が救われたことは奇跡。島根県立大学に来るまでは知らなかった。」と驚いていました。
島根県立大学国際関係学部国際コミュニケーションコースでロシア語を担当し、この映画の制作に携わったシローコフ ・ワジム教授は、「1906年から毎年開催されている『ロシア祭り』はイルティッシュ号の史実を語り継ぐユニークな国際交流イベント。ロシアとの縁が深い島根県でロシア語や日露関係を学び、将来は日本とロシアの友好に役立って欲しい。」と期待を込めました。
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