株式会社脱炭素化支援機構がIdeation 3X Private Limitedに対して支援決定、および出資を実行
株式会社脱炭素化支援機構(代表取締役社長:田吉禎彦、英語名称:Japan Green Investment Corp. for Carbon Neutrality(JICN))は、Ideation 3X Private Limited(本社:シンガポール、Founder & Chief Executive Officer:Dr. Manoj Jain。以下、「i3X」)の資金調達に対して5百万米ドルを支援決定し、出資を実行しました。
今後は、i3Xが実施する事業のモニタリングを通じて、同社によるGHG排出削減への貢献の取組等を確認していく予定です。
1.事業者の概要
(1)名称 Ideation 3X Private Limited
(2)本社所在地 シンガポール
(3)代表者 Founder & Chief Executive Officer Dr. Manoj Jain
(4)設立年月日 2017年5月
(5)主な事業内容 インドにおいて廃棄プラスチックから代替燃料を精製、販売
(6)事業の実施状況と今後の計画
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インドでは「Clean India Mission」の一環で、2030年までにインド全域に約3,000箇所存在するごみ廃棄場をなくし、使い捨てプラスチックを原材料等として再利用する循環型廃棄物処理事業を確立する取組みが推進されています。
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i3Xは、インドにおいて廃棄プラスチックを原材料としてディーゼルオイルを精製、販売しています。現在は、バッチ処理により精製されていますが、今般、連続生産できる分散型のプラントを開発し、インド国内に展開していくことを目指します。
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なお、日系プライベート・エクイティ・ファンドであるユニゾン・キャピタル・グループにより、i3Xの設立間もない頃から出資ならびに全面的な経営支援が行われており、今後も関与が継続される予定です。
2.支援決定に係る政策的意義
(1)温室効果ガス排出削減・吸収等の観点
インドにおいてはプラスチックごみ、マイクロプラスチック問題が深刻であることから、使い捨てのプラスチック全廃を目指し、プラスチックの生産者にリサイクル等の義務が課されています。今後、プラスチックの再利用など適切な取り扱いが必要となり、廃棄物からディーゼルオイルを製造するといった対応もその一つとなります。
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廃棄プラスチックからディーゼルオイルを精製することで、廃棄プラスチックの焼却に伴うGHG排出削減が期待できます。
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石油由来のディーゼル燃料を廃棄プラスチック由来のディーゼルオイルへ切り替えることにより、石油の採掘・精製・輸送によるGHG排出の削減に貢献するものと期待されます。
(2)経済と環境の好循環の観点
i3Xは、積極的に日本の資本や日本企業が有する技術の導入を図ってきており、以下の点で、今後、脱炭素化社会と経済への貢献が期待できます。
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将来、日本が有する環境技術、リサイクル技術によるインドの社会問題の解決、さらには世界展開が期待されます。
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日本を含め、廃棄プラスチックが発生する各地域においてi3Xの分散プラントによりディーゼルオイルが精製されることで、地域経済圏の発展への貢献が期待されます。
JICNは、引き続き、様々なステークホルダーと連携しながら、脱炭素に資する多種多様な事業に対する資金供給を行い、また、ノウハウや情報、人財を普及・輩出し、多様な主体がもつアイデアや技術をつなぐことで、豊かで持続可能な未来づくりに貢献してまいります。
【参考1】事業・投資スキーム概要

【参考2】株式会社脱炭素化支援機構 会社概要
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名称 株式会社脱炭素化支援機構
Japan Green Investment Corp. for Carbon Neutrality(JICN)
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代表者 代表取締役社長 田吉禎彦
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設立年月日 2022年10月28日(予定活動期間:2050年度末まで)
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資本金等 360億円
(民間株主から109.5億円、国の財政投融資(産業投資)から250.5億円)
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所在地 東京都港区虎ノ門1丁目21-19 東急虎ノ門ビル7階
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ウェブサイト https://www.jicn.co.jp
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