東日本でも拡がる「マダニ感染症」
〜 SFTS重症化リスクと「免疫力」への新たな視点 〜
株式会社アミノアップ(北海道札幌市、代表取締役会長:小砂憲一、代表取締役社長:北舘健太郎)では、機能性食品素材の製造とともに、健康維持や改善、また病気予防との関係性に関する研究に長年勤めてまいりました。本ニュースレターでは、今話題の健康情報に加え、アミノアップ製品の最新研究結果や関連するエビデンスについてご紹介します。
ニュースのポイント
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感染者が急増している「マダニ感染症」。その中でもSFTS(重症熱性血小板減少症候群)が重症化し、死亡に至るケースも。
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知っておきたい「感染症」と「免疫」の関係。さまざまな感染症において「免疫」は重要。
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シニア世代をサポートするAHCC®️の可能性。
感染者が急増している「マダニ感染症」
< マダニに咬まれることで感染するSFTS >
マダニは山や森林など野生生物出没する環境や、民家の裏庭や畑など私たちの生活圏にも生息しています。このマダニに咬まれることで、様々な感染症にかかることがあるのをご存知でしょうか?マダニ由来の感染症のひとつで、ニュースでよく取り上げられているのが「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」です。SFTSの主な症状は発熱や消化器症状(下痢、嘔吐、腹痛等)で、重症化すると死亡に至ることもあり、致命率は27%に及びます※1
< SFTSの感染が過去最多に >
国立健康危機管理研究機構によると2025年のSFTS発症報告数は91人(6月30日時点)※2。これはこれまで最多だった2023年同期の82人を上回り、過去最多となっています。感染報告は全国24府県に広がっており、高知県(11人)、大分県(8人)、島根県・長崎県(各7人)、熊本県(6人)で特に西日本で多くなっています。NHKの調査では少なくとも9人の死亡が確認されています。さらに関東地方でも茨城県でペット猫の感染例が確認されるなど、感染地域は西日本にとどまらず、東日本へと拡大傾向にあります。国立健康危機管理研究機構によると感染地域の拡大は、野生生物(シカやイノシシ)の増加により、吸血源となるマダニが増えている可能性があると分析しています。
また、SFTS感染症報告全体の約90%が60歳以上と高齢者が多く、死亡に至っているのは50歳以上と、シニア世代は重症化のリスクがあると考えられます。

表1 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイトより抜粋
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/article/sfts/020/20250523144135.html
< 感染経路の多様化とリスク要因 >
SFTSは、ウイルスを保有するマダニに咬まれることで感染するが、発症したネコやイヌからヒトに感染する事例も報告されており、感染リスクが拡大しています。特にネコには注意が必要で、感染が確認されたネコの報告は調査を始めた2017年は8件でしたが、去年は194件と大幅に増加。2025年は3月末時点で36件報告され、5月には三重県で獣医師がネコから感染し死亡する事例も発生しました。
<「マダニ感染症」の予防策は?>
何よりもマダニに咬まれないことが重要です。屋外での活動時は、長袖、長ズボンを着用し肌の露出を少なくすること。また、ディートという成分を含んだ虫除け剤の使用(ただし、生後6ヶ月以下には使用不可)が有効です。万が一、咬まれてしまった場合には、傷口から感染の恐れがあるため、無理に引き抜こうとせず、皮膚科などの医療機関で処置してもらうようにしましょう。ペットについては、室内飼育を徹底し、犬猫用の駆虫薬の活用が感染対策として有効だと専門家は提言しています。
※1 厚生労働省 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)に関するQ&A
※2 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト
https://id-info.jihs.go.jp/surveillance/idwr/index.html
知っておきたい感染症と免疫の関係
人間の身体には、元々、病気の原因となる病原体から身体を守る働きが備わっています。今回、取り上げた「マダニ感染症」だけでなく、様々な感染症対策において「免疫」は重要な役割を果たします。
< 免疫とは?>
「免疫」とは、感染症などから免れるために私たちの身体に備わっている機能です。免疫の働きは大きく「自然免疫」と「獲得免疫」に分類されます。「自然免疫」とは、生まれながらに持っている防御機能で、体内に入ってきたウイルスや細菌などの敵を攻撃すると同時に、敵の情報を「獲得免疫」に伝えます。「獲得免疫」は、受け取った情報を元に、感染した細菌を殺したり、ウイルスを中和する抗体を作り攻撃します。

< シニア世代は免疫機能のピークが過ぎている >
ウイルスや病原体から自分を守る免疫ですが、加齢、疲労、運動不足、睡眠不足、栄養不足、冷え、ストレスなどが原因で低下すると考えられています。また、免疫機能は20代から30代がピークで、年齢を重ねる毎に低下することが報告されており、シニア世代ではいかに健康な免疫状態を保つかが重要になります。

シニア世代をサポートするAHCC®️の可能性
< 感染症対策とAHCC®️ >
株式会社アミノアップが製造するAHCC®️については、免疫機能が低下しがちなシニア世代を対象とした臨床試験も行われています。試験では50歳以上の健常者30名を対象に、AHCC®️を1日3g、60日間摂取してもらったところ、血中の免疫指標が増えていることがわかりました。
さらに、マダニなどに媒介される「西ナイル熱」、「ジカ熱」、「ライム病」のほか、院内感染のニュースでよく耳にするMRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)、カンジダ症、インフルエンザといった感染症分野においても、AHCC®️に関する研究が実施されています。
< マダニ媒介のSFTSと抗体産生を促進するAHCC®️ >
帝京大学 安部茂 名誉教授のコメント
「マダニによるSFTS感染症はブニヤウイルスの一種によるもので、高齢者での死亡例が多いことから十分な注意が必要です。高齢者では免疫能が低く表皮が薄くなることから、ダニに咬まれた時に侵入するウィルス量も多い可能性があります。症状は、マダニに咬まれてから6日から2週間程度の潜伏期ののち発熱や消化器症状としてあらわれ、一部が重症化します。特効薬は今のところありませんが、適切な医療機関での処置が必要です。重症化する患者さんでは急性期に、ウイルスを中和する抗体価が低いと考えられていますから、患者さんの抗体産生能力を高めることが大切だと思います。抗体産生に関連した知見としては、AHCC®️を摂取することで抗体の産生能力が高まったという結果が報告されています※3。また、これまでの研究から、AHCC®️の感染症に対する効果も期待されています。AHCC®️の摂取が、感染症の重篤化や発症の防止にも役立つかもしれません。」
※3 Yin, Z.et al. Human Immunology 71(2010)1187-1190
< AHCC®️(担子菌培養抽出物)とは >
AHCC®️は、キノコの菌糸体を長期間培養して得られた抽出物で、アシル化α1,4-グルカンを豊富に含むのが特徴です。いわゆる健康食品として、1989年の発売以来、世界中の医療機関や大学で研究されており、信頼できる製品として愛用されています。日本のみならずヨーロッパ、アメリカ、アジア、オセアニアなど世界46カ国で販売されており、現在では統合医療の一手段としても取り入れられています。
株式会社アミノアップ
株式会社アミノアップは、1984年設立以来、北海道に拠点を置きグローバル展開する機能性食品・農業資材開発メーカー。独自開発した機能性食品「AHCC®」(担子菌培養抽出物)をはじめとする食品素材や、バイオスティミュラント「Dr. アミノアップ」などのアグリ製品を展開し、特許取得と論文発表に重きを置く。社内では医学・薬学・農学・理学・獣医学・工学など幅広い分野を専門とする研究チームが新製品の開発や科学的根拠の検証を続けていると同時に、世界100以上の医療機関や大学などとの共同研究を行なっている。さらに 研究の促進、研究機関同士の連携などを目的として、統合医療機能性食品国際学会(ICNIM)を後援するなど、独自のグローバルネットワークの構築・交流にも精力的に取り組んでいる。環境対策にも力を入れており、製品の製造1トン当たりの製造時CO2排出量を10年前と比較して40%削減した。

商 号 :株式会社アミノアップ(https://www.aminoup.jp)
所在地 :北海道札幌市清田区真栄363番地32
代表者 :代表取締役会長 小砂 憲一
代表取締役社長 北舘 健太郎
資本金 :3億6900万円
事業内容:機能性食品・サプリメント原料および植物活力資材の自社開発・製造・販売
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