稟議の押印欄の76%は決裁ではなく「確認・回覧」だった|業務・管理系部門の管理職221名の“決裁”の実態を調査

報道関係者各位
2026年9月2日
株式会社NTTデータビジネスブレインズ
ノーコード・クラウドデータベース「Slopebase(スロープベース)」を販売する株式会社NTTデータビジネスブレインズ(本社:東京都港区、代表取締役社長:時吉 誠、以下、NTTデータビジネスブレインズ)は、業務・管理系部門のリーダーもしくは管理職221名に対して、社内の申請・承認業務が「どこで」「なぜ」止まっているのかについてアンケート調査を実施しました。
■背景
電子契約や電子帳簿保存法への対応が進み、「脱ハンコ」という言葉が語られはじめてから数年が経ちました。しかし社内の申請・承認業務に目を向けると、いまも紙の書類が机から机へ回覧され、押印欄が埋まるのを待っている現場は少なくありません。
「ワークフローシステムを入れれば解決する」と語られがちなこの領域ですが、実際に現場で起きているのは、承認者の人数、押印欄の意味、承認者の不在、そして社内規程や様式といった、ツール導入だけでは動かない構造的な問題です。
そこでNTTデータビジネスブレインズでは、業務・管理系部門のリーダーもしくは管理職221名に対して、承認に必要な人数・日数、承認や押印が滞る原因、紙・押印での運用が残っている理由について、アンケート調査を実施しました。あわせて、当社が「Slopebase」の実証検証(PoC)で伺った9社の現場の実態も紹介します。
■調査概要

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アンケート回答者 |
業務・管理系部門のリーダーもしくは管理職の方:221人(全国) |
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アンケート回答期間 |
2026/8/21-8/22 |
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調査機関(調査主体) |
自社調査 |
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調査方法 |
インターネット調査 |
※すべての回答データではなく回答が有効なものデータを集計しています。
■調査結果の詳細と、承認・押印の見直し方を解説した記事を公開しています
▼稟議・決裁の基本から、承認を短くする5つの打ち手まで。本調査の全設問に加え、ワークフロー導入だけでは解決しない理由を解説しています。
⇒稟議とは? 決裁との違い|221人調査で判明した稟議フローの各社の実態と、ワークフロー導入だけでは解決しない理由(https://slopebase.pandora-climber.jp/article/category_workflow/approvalprocess.html)
【アンケート対象】
■あなたの会社の従業員数を教えてください。

「1000人以上(28.7%)」が最多となり、「50人~100人未満(15.3%)」「100人~300人未満(13.4%)」「300人~500人未満(11.6%)」「500人~1000人未満(10.6%)」「10人~30人未満(10.2%)」と続きました。大企業から中小企業まで幅広い規模の回答者が含まれています。
■あなたの部署の人数を教えてください。(複数の部署に所属している場合、「業務・管理系部門」の人数)

「10人~30人未満(28.2%)」が最多で、「5人~10人未満(14.8%)」「100人以上(14.8%)」「3人~5人未満(11.6%)」「50人~100人未満(11.1%)」と続きました。
【承認・押印の実態】
■あなたの部署が関わる申請・承認業務のうち、紙の書類への押印(またはサイン)を必要とするものはどのくらいありますか。

「紙・押印は残っていない(すべて電子化済み)」と回答したのはわずか13.9%。裏を返せば、82.9%の部署にはいまも紙・押印が残っています。内訳は「一部だけ紙・押印が残っている(25.9%)」「半分程度が紙・押印である(24.5%)」「ほとんど紙・押印で行っている(23.6%)」「すべて紙・押印で行っている(8.8%)」。
注目すべきは、半分以上が紙・押印である部署が56.9%と過半数を占めている点です。「一部だけ残っている」という限定的な状態にとどまらず、依然として紙が主戦場である部署が半数を超えています。
■現在お使いの申請・承認書類のうち、最も押印欄(承認欄)が多い書類には、押印欄がいくつありますか。

「3個(34.6%)」が最多で、「2個(22.3%)」「4~5個(15.1%)」「6~9個(8.4%)」「1個(6.1%)」「10個以上(5.0%)」と続きました。3個以上が63.1%、4個以上でも28.5%にのぼります。
1つの書類が完結するまでに、3人以上の机を通過することが標準になっているということです。押印欄が1つ増えるということは、単に押す回数が増えるのではなく、書類が止まりうる場所が1か所増えることを意味します。
■あなたの部署で最も件数の多い申請について、1件が決裁されるまでに実際に承認・押印を行う人はおよそ何人ぐらいですか。

「3人(26.9%)」が最多となり、「2人(16.7%)」「4人(15.7%)」「5人(11.1%)」「6~9人(6.0%)」「1人(5.6%)」「10人以上(4.6%)」と続きました。3人以上が64.4%、4人以上も37.5%を占めます。
ここで重要なのは、これが「例外的に重い申請」ではなく「最も件数の多い申請」についての回答である点です。日常的に発生する定型申請ですら、3人以上の承認を要するのが多数派となっています。
■申請書類の押印欄・承認欄のうち、「責任をともなう承認(決裁)」ではなく「内容を見たという確認・回覧」の意味で押されているものは、どのくらいの割合を占めますか。

本調査でもっとも興味深い結果となりました。「すべてが確認・回覧である(9.5%)」「ほとんどが確認・回覧である(28.5%)」「7割程度(19.0%)」「半分程度(19.0%)」を合わせると、76.0%が「押印欄の半分以上は決裁ではなく確認・回覧である」と回答しています。一方、「ほとんど/すべてが責任をともなう承認(決裁)である」は合計12.3%にとどまりました。
つまり、いま現場で押されているハンコの多くは、意思決定のためのものではなく「読みました」という記録のために押されています。責任の所在を明確にするという本来の目的からすれば、確認・回覧のための押印欄は削減の余地が大きい部分です。この76.0%こそが、承認が遅くなる最大の温床だと言えます。
■あなたの部署で最も件数の多い申請について、申請してから最終決裁が下りるまで、実際には平均してどのくらいの日数がかかっていますか。

「2~3日(32.4%)」が最多で、「4~7日(21.3%)」「1日(17.6%)」「8~14日(6.5%)」「当日中(6.0%)」「15日以上(0.9%)」という結果になりました。
当日中に終わるのはわずか6.0%。2日以上かかるものが61.1%、1週間近く、あるいはそれ以上を要するものも28.7%にのぼります。前問の「承認者3人以上が64.4%」と重ね合わせると、承認者1人あたり1日弱の滞留が発生している計算になります。
■申請中の書類が「いま誰のところで止まっているか」を、あなたはどの程度把握できますか。

「いつでもすぐに分かる」と答えたのはわずか16.2%。最多は「調べれば分かる(51.9%)」で、「担当者や承認者に聞かないと分からない(19.0%)」「わからない(止まっていること自体、催促されて気づく)(9.3%)」が続きました。
「調べれば分かる」という回答は一見前向きですが、裏返せば「調べなければ分からない」ということです。8割超の管理職が、自部署の申請がいまどこにあるのかを即座に把握できていません。管理職自身が状況を掴めていない以上、遅れの検知は常に事後的にならざるを得ません。
■承認・押印が滞る原因として、思い当たるものをすべてお答えください。(複数回答)

ここで最も重い意味を持つのは、「特に滞ることはない」がわずか7.4%にとどまったという事実です。9割超の部署で、承認・押印はどこかで必ず止まっています。
原因の1位・2位はいずれも「承認者の状態」に起因するもので、合わせて76.4%。ここが本調査の重要なポイントです。承認者が多忙・不在であることは、紙を電子に置き換えるだけでは解消しません。承認者そのものを減らす、あるいは不在時に承認を委譲できる設計にしない限り、電子化しても「電子の未処理箱」に積み上がるだけになります。
■社内で定められた標準処理日数(目安の期限)を超過する申請は、どのくらいの割合で発生していますか。

「2割程度(23.1%)」「3~4割程度(20.4%)」「半分程度(11.6%)」「半分以上(3.7%)」を合わせると、58.8%が「2割以上の申請で期限を超過している」と回答しました。「ほとんどない(1割未満)」は18.1%にとどまります。
さらに見逃せないのが、「そもそも標準処理日数が定められていない」が12.5%あった点です。期限が定義されていなければ、遅延は遅延として認識されません。遅れが可視化されていない部署では、改善の起点そのものが存在しないことになります。
■紙・押印での運用が残っている理由として、当てはまるものをすべてお答えください。(複数回答)

1位は「取引先など社外の相手が紙・押印を求めるため(20.7%)」ではなく、「社内規程や様式が紙を前提にしているため(38.0%)」でした。紙が残る最大の理由は社外都合ではなく、自社の内側にあります。
あわせて注目したいのが、「既存の承認システムでは自社の承認フローを再現できないため(17.3%)」と「対象人数が多く、利用人数分の費用が見合わないため(11.2%)」です。前者はワークフローシステムを導入してもなお紙が残っている層、後者は費用を理由に導入対象から外された層の存在を示しています。「ツールを入れれば解決する」という前提が、必ずしも成立していないことがうかがえます。
【PoC現場から見えた「承認・押印」の実態】
当社では「Slopebase」の実証検証(PoC)を通じて、複数の企業から申請・承認業務の実態を伺ってきました。そこで語られた内容は、今回のアンケート結果と強く符合するものでした。
製造業(食品飲料)/従業員約70名
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トラブル報告書1枚に、社長・常務・品証部長・製造部長・総務課長など14の役職欄が並ぶ。しかも同じ14役職について「日付記入欄」と「押印欄」が別々に存在し、1枚の紙が2周する構造になっていた。
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実際の運用サンプルでは、トラブル発生(5月29日)から管理職全員の確認完了(6月29日)まで31日を要していた。
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現場からは「1枚の紙で2回回覧する手間をなくしたい」との声。
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一方で「上長自身での回覧で押印の代わりとすることは可能か」という問いも挙がっており、押印そのものが目的化していないことがうかがえる。
→ Q5「押印欄3個以上が63.1%」、Q7「押印欄の76.0%は確認・回覧」を、極端な形で体現している事例です。
商社(家庭用品)/従業員約400名・全国20拠点
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協力費確認書の社内承認は「上長 → 支店長 → 仕入責任者 → 本社仕入業務部」の4段階。
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「紙帳票、紙伝票回覧、紙伝票の内容を基幹システムへパンチ入力するのが当たり前だった」と、紙の回覧と二重入力が常態化していた。
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押印については「印鑑などではなく、システム上の“承認”がわかればOK」との回答。
→ Q6「承認者3人以上が64.4%」に一致。同時に、押印は要件ではなく“証跡が残れば足りる”ものとして現場に認識されていることが分かります。
製造業(建設機械)/従業員15名
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「紙運用/ハンコだと、どこで止まっているかわからない」ことが導入検討のきっかけ。
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「ワークフローの回覧がどこで止まっているか不明なことがある」との声。
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あわせて「社内規定は社長の席の後ろに紙で置いてあるので確認しにくい」という状態も課題として挙げられた。
→ Q9「いつでもすぐに分かるは16.2%」、Q10「書類がいまどこにあるのか分からない24.1%」と一致します。
製造業(食品)/グループ正社員520名・準社員1,850名
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私有車の業務利用にかかる燃料申請を、いまもExcelへの手入力で運用。毎月末締めで申請し、申請書には「SCM事業部」「総括」の押印欄が設けられている。
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承認ルートは「上長承認 → 担当部署決裁」の2段階だが、所属や職位によってルートが分岐する必要がある。
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既存のワークフロー機能では「申請フローが分岐できない」「求めていた画面(部品)が申請画面に出せない」ため、要件を満たせていなかった。
→ Q12「既存の承認システムでは自社の承認フローを再現できないため(17.3%)」を裏づける事例です。
化学メーカー/従業員約400名
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「社内承認システムが既にあるため、押印類はひな型に入れておく運用でOK」と回答。
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承認は既存システムで完結させ、帳票上の押印は形式として残す整理がなされていた。
→ 押印を「意思決定」から切り離す運用が、すでに現実解として選ばれはじめていることを示しています。
■まとめ
今回の調査から浮かび上がったのは、「承認・押印はどこか一箇所で止まっているのではなく、承認者の数だけ止まる場所がある」という構造でした。
押印欄は3個以上が63.1%、承認者は3人以上が64.4%。それでいて、押されている印の76.0%は責任をともなう決裁ではなく「確認・回覧」です。さらに、いま書類がどこにあるのかを即座に把握できている管理職は16.2%しかおらず、「特に滞ることはない」と答えられた部署はわずか7.4%でした。
そして紙が残る最大の理由は、取引先でも法令でもなく「社内規程や様式が紙を前提にしているため(38.0%)」という自社内の事情でした。
ここから導かれる示唆は明確です。承認・押印の課題は「紙を電子に置き換える」だけでは解決しません。滞る原因の1位・2位が「承認者が多忙(41.2%)」「承認者が不在(35.2%)」である以上、電子化しても承認者本人が動かなければ書類は止まります。必要なのは、①確認・回覧目的の押印欄を削減して承認者そのものを減らすこと、②紙を前提にした社内規程・様式を見直すこと、③いま誰のところで止まっているかを常時可視化すること、の3点です。
実際、「既存の承認システムでは自社の承認フローを再現できない(17.3%)」「対象人数が多く、利用人数分の費用が見合わない(11.2%)」という回答は、ワークフローシステムを導入した企業・導入を検討した企業でもなお紙が残っている現実を示しています。ツールの導入可否ではなく、承認設計そのものを見直すタイミングに来ていると言えるでしょう。
■調査結果の詳細と、承認・押印の見直し方を解説した記事を公開しています
▼稟議・決裁の基本から、承認を短くする5つの打ち手まで。本調査の全設問に加え、ワークフロー導入だけでは解決しない理由を解説しています。
⇒稟議とは? 決裁との違い|221人調査で判明した稟議フローの各社の実態と、ワークフロー導入だけでは解決しない理由(https://slopebase.pandora-climber.jp/article/category_workflow/approvalprocess.html)
■Slopebaseで「止まらない承認」へ
バックオフィスの業務改善を支援する、ノーコード・クラウドデータベース「Slopebase(スロープベース)」は、こうした承認・押印の課題に応えるサービスです。
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https://slopebase.pandora-climber.jp/
【会社概要】

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企業名 |
株式会社NTTデータビジネスブレインズ |
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本社所在地 |
東京都港区芝公園2-4-1 芝パークビルA館14階 |
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代表取締役社長 |
時吉 誠 |
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設立 |
2003年09月 |
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資本金 |
7000万円 |
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業種 |
情報通信 |
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電話番号 |
050-3481-7111 |
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URL |
【本件に関するお問い合わせ先】

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会社名 |
株式会社NTTデータビジネスブレインズ |
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部署 |
アセットソリューション事業部 アセットソリューショングループ |
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担当 |
山本(やまもと) |
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メールアドレス |
PjNDBclimbersales@nttd-bb.com |
※「Slopebase」は、株式会社NTTデータビジネスブレインズの登録商標です。
※本リリースに記載のPoC事例は、実証検証にご協力いただいた企業へのヒアリング内容にもとづくものです。企業名は非開示とし、業種・規模のみ記載しています。
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