『JIDF学生文化デザイン賞2025』受賞者決定
グランプリは今井凛さん(大阪芸術大学)、準グランプリに佐藤雪乃さん(武蔵野美術大学)

アート、デザイン、建築、科学、文学、食、音楽など多彩な分野で活躍する専門家がジャンルの垣根を超えて活動する一般社団法人日本文化デザインフォーラム(理事長:水野誠一、以下JIDF)は、次世代を担う若者の応援を目的としたコンペティション、『JIDF学生文化デザイン賞2025』のグランプリを決定するファイナリスト・プレゼンテーションを実施。JIDF選抜会員[中島信也(実行委員長)、水野誠一、黒川雅之、竹中直純、蜷川有紀、マリ・クリスティーヌ]による合同ディスカッション審査およびJIDF会員投票を経て、グランプリ並びに準グランプリを下記のとおり選出しました。

グランプリとなった今井さんの「音を色に変える 〜音声の可視化の研究〜」は、現時点での完成度の高さや今後の発展性への期待感などが評価され、この度の受賞に至りました。
「JIDF学生文化デザイン賞」は、これからの時代を担うであろう若者たちが、どのようなことを考え、取り組んでいるのかに着目し、その考えや取り組みを応援したいとの想いで2018年に創設。全国の学生を対象に「今考えている、進行しているクリエイティブなプロジェクトやコンセプト」を作品として幅広く募集し、一次審査(書類選考)を勝ち抜いた6名の入賞者が、内容についてのプレゼンテーションを行う二次審査(ファイナリスト・プレゼンテーション)に挑みました。
また、二次審査進出とはならなかったものの、優秀だった9名(組)の作品を入選として表彰。この他、JIDF協賛各社の独自選考による協賛社賞が選出されました。
なお、当日の模様は、「日本デザインフォーラムチャンネル」(YouTube|https://www.youtube.com/channel/UCOovm1xTcOZBbL8fjFkMfEQ )にて後日配信予定です。

『JIDF学生文化デザイン賞2025』 二次審査進出(入賞)者
■今井 凜(イマイ リン)《グランプリ》
大阪芸術大学 芸術学部 デザイン学科 デジタルメディアコース4年
2001年8月生まれ、岡山県岡山市出身、大阪府在住
【タイトル】 音を色に変える 〜音声の可視化の研究〜
音の周波数ごとの強弱や音色を分析してその音独自のパターンを生成する機械を制作。本作品は聴覚情報を可視化して新たな発見を促すだけでなく、聴覚障害者の方への新たな音のアプローチとしても応用が期待できる。
■佐藤 雪乃(サトウ ユキノ)《準グランプリ》
武蔵野美術大学 造形学部 視覚伝達デザイン学科3年
2002年11月生まれ、東京都出身、東京都在住
【タイトル】 月のはこべや
「月のはこべや」は、2021年にアリゾナ大学が発表した月の方舟計画から着想を得た、「暮らしの記憶を未来へ保存する」メタバースです。変化していく住空間を、いつでも思い出せるような場を目指しています。
■高橋 励(タカハシ レイ)
京都大学 公共政策大学院 修士2年
【タイトル】 未来におくる詩
紙書籍の衰退や書き手の高齢化によって、時代に取り残されつつある現代詩。誰もが言葉に真剣に向き合う「ある瞬間」に着目することで、詩とそれをとりまく環境を次世代に継承すべくアップデートする試みを提示する。
■Chuang Chu-An(チャン チュアン)
National Taipei University of Education Department of Arts and Design(国立台北教育大学 芸術デザイン学科)
【タイトル】 EDL - Emergency Door Lock
EDLは、自動的に解錠し、外部に警告を発し、緊急時には救助者に通知するスマートドアロックです。
■矢野 泉和(ヤノ イズミ)
九州大学大学院 人間環境学府空間システム専攻 修士2年
【タイトル】 海を編む学び舎
佐賀県鹿島市の有明海では日本一の干満差と生物多様性が特徴である一方で、埋立による漁場の減少や漁業の後継者不足が問題である。干満差を生かし、海洋生物の空間によって、漁業に興味を持たせ海を編むマリンキャンパスを提案する。
■Lin Yu-He(リン ユウヘ)
Ming Chi University of Technology, School of Management and Design, Department of Industrial Design(明志科技大学 工業デザイン学科)
【タイトル】 Brise 建物用グリーンエネルギー発電装置
Briseは小型で騒音もありません。スペース要件に応じて建物の窓、バルコニー、外壁ファサードに拡張して設置することができ、建物を美しくするだけでなく、人や生物の生存に影響を与えません。複雑なギア、ボルト、機械部品がないため、部品の磨耗や修理が減り、二酸化炭素排出量、生産コスト、メンテナンスコストが削減されます。家庭用電力や非常用電力として利用できるだけでなく、スマートグリッドに接続して売電することも可能です。
入選および協賛社賞

一般社団法人日本文化デザインフォーラムについて
日本文化デザインフォーラム(Japan Inter-Design Forum /JIDF)は、アート、デザイン、建築、科学、哲学、文学、評論、伝統芸能、都市計画、写真、食、音楽、映像など、多彩な分野の先端的な活動をしている専門家約70名が自発的に集まった任意の団体です。それぞれの専門ジャンルの垣根を超えて会員相互で交流・啓発しあうことで、これまでにない発想を生み出し、多角的な視点から日本及び世界の「文化をデザイン」することを目的に活動しています。1990年の設立(旧組織名称:日本文化デザイン会議/~1989年)以来、国内の主要都市で30回を超えるフォーラムを開催してきました。2011年8月からは「一般社団法人日本文化デザインフォーラム」として新たにスタート。本フォーラムの発起人である建築家・黒川紀章の七回忌にあたる2013年より、「INTER-DESIGN FORUM TOKYO」を毎年開催し、デザイン、建築、アートなど、さまざまな分野を牽引するプロフェッショナル達のメッセージを発信し続けています。また、2018年には、次世代の若者たちが考えるプロジェクトの応援を目的に、「JIDF学生文化デザイン賞」を新たに創設しました。
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