マッキャンヘルス、世界初*「日常会話の音声データを使った認知症予測モデル」のエビデンス取得
認知症予防に向けた新たなアプローチとして軽度認知障害の兆候を「誰もが正しく発見できる機会」を作るために世界で前例のない電話での日常会話の音声データからその兆候を検知するA.I.予測モデルの開発目指す
マッキャンヘルスケア ワールドワイド ジャパン株式会社 (マッキャンヘルス 本社:東京都港区、代表取締役社長:横川淳二)は、2021年7月14日に京都大学大学院医学系研究科社会疫学分野近藤尚己研究室と共同執筆した論文”Dementiia risks identified by vocal features via telephone conversatons: a novel machine learning prediction model (電話の日常会話から音声特徴を特定して認知症リスクを予測する機械学習モデル)“が、査読付き学術誌であるPLOS ONE*1に掲載されたことを発表しました。
[掲載論文]
A Shimoda, L Yue, H Hayashi, N Kondo. Dementiia risks identified by vocal features via telephone conversatons: a novel machine learning prediction model. PLOS ONE. 2021;16(7):e0253988. DOI: https://doi.org/10.1371/journal.pone.0253988
認知症の前駆状態である軽度認知障害(MCI, Mild Cognitive Impairment)で疾患の兆候をいち早く発見し、適切な医療受診や認知トレーニングを行うことで、病気の進行抑制や認知機能回復に寄与することが先行研究で示されています*2。マッキャンヘルスは高齢化社会における認知症予防に向けた新たなアプローチとして、MCIの兆候を「誰もが正しく発見できる機会」を作りたいと考え、電話での日常会話の音声データからその兆候を検知するA.I.予測モデルの開発に取り組んできました。
プロジェクトは2019年1月にスタートしました。東京都八王子市の協力のもと、2020年3月1日から4月30日の2ヶ月間、65歳以上の住民を対象とした実証実験を行い、電話での日常会話の音声データを収集しました。得られた音声データを「声の大きさ」「声の高さ」等の音声の特徴を示す音声関連変数に変換し、機械学習を用いた認知症リスク予測モデルを構築しました。この予測モデルの精度評価を行う論文執筆を、京都大学大学院医学系研究科社会疫学分野近藤尚己研究室との共同研究で進めてきました。今回の論文掲載により、マッキャンヘルスが開発した予測モデルは認知症リスクを一定以上の精度で予測できるというエビデンスを取得しました。
日常会話の音声データを用いた認知症リスク予測の試みは、世界で前例のないアプローチです。マッキャンヘルスは、この予測モデルを組み込んだサービスを、電話という誰もが利用可能な身近なデバイスから提供したいと考えており、年内の第2回実証実験実施、および来年中のサービス化を目指しています。マッキャンヘルスは、人々に対する正しい認知症リスク予測の機会提供が、高齢化社会における人々のウェルビーイング、ひいては健康寿命の延伸に貢献すると考え、本プロジェクトに大きな意義を見出しています。
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*1PLOS ONE(プロスワン)は、2006年からPublic Library of Science社より刊行されている世界最大級のオープンアクセスの査読付きの科学雑誌です。内部および外部の査読を通過した論文は学術的な重要性によらず、科学的に妥当な方法で実施されていれば掲載され、採択率は50%程度とされています(2016年度)。PLOS ONE オンラインプラットフォームでは論文刊行後に利用者が議論や評価を行うことができます。
*2認知症におびえず、健康に老後を生きるために
人生100年時代に健康寿命への関心が日々高まる一方で、わが国での認知症患者は2030年までに800万人を突破すると推測されています。認知症の早期発見により、病気の進行抑制に寄与することが示されており1、また認知症の予防には、その前駆状態であるMCI期に認知トレーニング等の適切な対策をとることで、約40%の認知機能改善が見られたと報告するシステマティックレビューがあります2。MCI期に兆候を知ることが、その後の健康な人生の大きなカギとなります。
参考文献:
1. B Dubois, A Padovani, P Scheltens, A Rossi, G Dell’Agnello. Timely Diagnosis for Alzheimer’s Disease: A Literature Review on Benefits and Challenges. Journal of Alzheimer’s Disease: 2015;49(3):617-631
2. L Jean, M Bergaron, S Thivierge, M Simard. Cognitive Intervention Programs for Individuals Wih Mild Cognitive Impairment: Systematic Review of the Literature. The American Journal of Geriatric Psychiatry. 2010;18(4):281-296.
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マッキャンヘルスとは:
マッキャンヘルスは、世界有数の国際賞のカンヌライオンズヘルスでネットワーク・オブ・ザ・イヤーを3度受賞し、業界トップ5のクリエイティブ賞で前例のない12のネットワーク・オブ・ザ・イヤーを受賞した、世界で最も受賞歴のあるグローバル・ヘルスケア・コミュニケーション・ネットワークの1つです。サイエンス、クリエイティブ、ストラテジーの融合により、クライアントにベストサービスを提供するよう努めています。世界20カ国、6大陸、60オフィスで働く1,900人超の社員は、「より健康的な生活の実現のために、クライアントが意味のある役割を果たすお手伝いをする」 という一つのビジョンに向かって団結し邁進しています。マッキャンヘルスは、戦略的コンサルティング、医療従事者向けマーケティング、メディカルコミュニケーション、コンシューマーヘルス&ウェルネス、グローバルヘルスなどのグローバルプラクティスに加え、薬局や薬剤師、ペイヤー、患者など特定のオーディエンスを対象としたエンゲージメントを行っています。マッキャンヘルスは、マッキャン・ワールドグループおよびインターパブリック・グループ(NYSE: IPG)の一員であり、最新のマーケティング・ソリューションを提供するグローバル・リーダーです。日本のマッキャンヘルスは、150名を超えるヘルスケア専門スタッフを擁し、過去20年以上にわたり、国内のステークホルダーインサイトにグローバルマーケティングのノウハウを重ねることで、クライアントにより実効性の高いコミュニケーション戦略を開発提供しています。また、アジア有数の業界誌CampaignのAgency of the Year賞で日本/韓国地域 “Specialist Agency of the Year スペシャリスト・エージェンシー・オブ・ザ・イヤー”の9つの金賞を含む11年連続の受賞を達成しました。http://www.mccannhealth.co.jp/
[掲載論文]
A Shimoda, L Yue, H Hayashi, N Kondo. Dementiia risks identified by vocal features via telephone conversatons: a novel machine learning prediction model. PLOS ONE. 2021;16(7):e0253988. DOI: https://doi.org/10.1371/journal.pone.0253988
認知症の前駆状態である軽度認知障害(MCI, Mild Cognitive Impairment)で疾患の兆候をいち早く発見し、適切な医療受診や認知トレーニングを行うことで、病気の進行抑制や認知機能回復に寄与することが先行研究で示されています*2。マッキャンヘルスは高齢化社会における認知症予防に向けた新たなアプローチとして、MCIの兆候を「誰もが正しく発見できる機会」を作りたいと考え、電話での日常会話の音声データからその兆候を検知するA.I.予測モデルの開発に取り組んできました。
プロジェクトは2019年1月にスタートしました。東京都八王子市の協力のもと、2020年3月1日から4月30日の2ヶ月間、65歳以上の住民を対象とした実証実験を行い、電話での日常会話の音声データを収集しました。得られた音声データを「声の大きさ」「声の高さ」等の音声の特徴を示す音声関連変数に変換し、機械学習を用いた認知症リスク予測モデルを構築しました。この予測モデルの精度評価を行う論文執筆を、京都大学大学院医学系研究科社会疫学分野近藤尚己研究室との共同研究で進めてきました。今回の論文掲載により、マッキャンヘルスが開発した予測モデルは認知症リスクを一定以上の精度で予測できるというエビデンスを取得しました。
日常会話の音声データを用いた認知症リスク予測の試みは、世界で前例のないアプローチです。マッキャンヘルスは、この予測モデルを組み込んだサービスを、電話という誰もが利用可能な身近なデバイスから提供したいと考えており、年内の第2回実証実験実施、および来年中のサービス化を目指しています。マッキャンヘルスは、人々に対する正しい認知症リスク予測の機会提供が、高齢化社会における人々のウェルビーイング、ひいては健康寿命の延伸に貢献すると考え、本プロジェクトに大きな意義を見出しています。
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*1PLOS ONE(プロスワン)は、2006年からPublic Library of Science社より刊行されている世界最大級のオープンアクセスの査読付きの科学雑誌です。内部および外部の査読を通過した論文は学術的な重要性によらず、科学的に妥当な方法で実施されていれば掲載され、採択率は50%程度とされています(2016年度)。PLOS ONE オンラインプラットフォームでは論文刊行後に利用者が議論や評価を行うことができます。
*2認知症におびえず、健康に老後を生きるために
人生100年時代に健康寿命への関心が日々高まる一方で、わが国での認知症患者は2030年までに800万人を突破すると推測されています。認知症の早期発見により、病気の進行抑制に寄与することが示されており1、また認知症の予防には、その前駆状態であるMCI期に認知トレーニング等の適切な対策をとることで、約40%の認知機能改善が見られたと報告するシステマティックレビューがあります2。MCI期に兆候を知ることが、その後の健康な人生の大きなカギとなります。
参考文献:
1. B Dubois, A Padovani, P Scheltens, A Rossi, G Dell’Agnello. Timely Diagnosis for Alzheimer’s Disease: A Literature Review on Benefits and Challenges. Journal of Alzheimer’s Disease: 2015;49(3):617-631
2. L Jean, M Bergaron, S Thivierge, M Simard. Cognitive Intervention Programs for Individuals Wih Mild Cognitive Impairment: Systematic Review of the Literature. The American Journal of Geriatric Psychiatry. 2010;18(4):281-296.
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マッキャンヘルスとは:
マッキャンヘルスは、世界有数の国際賞のカンヌライオンズヘルスでネットワーク・オブ・ザ・イヤーを3度受賞し、業界トップ5のクリエイティブ賞で前例のない12のネットワーク・オブ・ザ・イヤーを受賞した、世界で最も受賞歴のあるグローバル・ヘルスケア・コミュニケーション・ネットワークの1つです。サイエンス、クリエイティブ、ストラテジーの融合により、クライアントにベストサービスを提供するよう努めています。世界20カ国、6大陸、60オフィスで働く1,900人超の社員は、「より健康的な生活の実現のために、クライアントが意味のある役割を果たすお手伝いをする」 という一つのビジョンに向かって団結し邁進しています。マッキャンヘルスは、戦略的コンサルティング、医療従事者向けマーケティング、メディカルコミュニケーション、コンシューマーヘルス&ウェルネス、グローバルヘルスなどのグローバルプラクティスに加え、薬局や薬剤師、ペイヤー、患者など特定のオーディエンスを対象としたエンゲージメントを行っています。マッキャンヘルスは、マッキャン・ワールドグループおよびインターパブリック・グループ(NYSE: IPG)の一員であり、最新のマーケティング・ソリューションを提供するグローバル・リーダーです。日本のマッキャンヘルスは、150名を超えるヘルスケア専門スタッフを擁し、過去20年以上にわたり、国内のステークホルダーインサイトにグローバルマーケティングのノウハウを重ねることで、クライアントにより実効性の高いコミュニケーション戦略を開発提供しています。また、アジア有数の業界誌CampaignのAgency of the Year賞で日本/韓国地域 “Specialist Agency of the Year スペシャリスト・エージェンシー・オブ・ザ・イヤー”の9つの金賞を含む11年連続の受賞を達成しました。http://www.mccannhealth.co.jp/
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