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株式会社インフォマティクス
会社概要

株式会社インフォマティクスが、準天頂衛星システムみちびきとMixed Reality技術の連携によるCIMデータの活用を実証

~株式会社鴻池組の大規模造成現場においてCIMデータを実寸大でMR投影し検証~

株式会社インフォマティクス

 株式会社インフォマティクス(本社:神奈川県川崎市幸区大宮町1310 代表取締役社長 齊藤大地)は、株式会社鴻池組(本社:大阪市中央区北久宝寺町3-6-1 代表取締役社長 渡津弘己)と「2020年度 みちびきを利用した実証事業」において、国内でも屈指のスケールを誇る太陽光発電事業である「宮リバー度会ソーラーパーク(三重県度会郡度会町)」の造成工事現場において、準天頂衛星システムみちびきとMixed Reality技術を連携させることにより、工事現場においてCIMデータを実寸大でMR投影し、関係者間で工事内容の確認と、造成工事に関する計測を行う実証を行い一定の成果を納めました。(2021年3月5日付発表)
 本実証事業は、内閣府及び準天頂衛星システムサービス株式会社が、みちびきの新たな活用を考えている企業を後押しするために、みちびきの利用が期待される新たなサービスや技術の実用化に向けた実証事業を行う企業等を募集したものです。株式会社インフォマティクス(以下同社)は、「センチメータ級測位補強サービス(CLAS)とMR技術によるBIM/CIMデータの活用」をテーマに実証事業に採択され、このたび、実証を行う運びとなりました。
 実証は、株式会社鴻池組が施工する大規模造成現場「宮リバー度会ソーラーパーク(三重県度会郡度会町)」で鴻池組が生成したCIMデータを用いて実証機能の共同開発を行いました。

実証現場「宮リバー度会ソーラーパーク事業 造成工事現場」(左)とCIMデータ(右)

 実証の現場は、全長約2km、面積100haにも及ぶ大規模な造成現場です。MRシステムの条件としては極めて困難な広大な環境での実証となりました。また、我が国が誇る高精度な衛星測位技術と、MR技術を連携させたBIM/CIMデータの現場での実寸大投影は、国内でも前例のない先進的かつ画期的なチャレンジでした。更に実証では、現場の生産性や品質の向上を目的に、出来形の確認を行う計測機能を新たに開発し現場に臨みました。
 結果は、みちびきの高精度な位置情報により実寸大CIMデータの正確な重畳が実現、またみちびきの補強信号がMR映像を常時補正することが確認できました。また出来形の計測機能においても現状の現況地盤面と設計の計画高(CIMデータ)との差分の高さ計測が実証されました。

みちびきの位置情報が受信できれば、どの場所からでもMRモデルの位置合わせが可能に
 本システムの特長は、みちびきの信号が受信できる環境であれば、あらゆる場所においてCIMデータの位置合わせが可能になる点です。下の2枚の写真は、それぞれCIMデータを造成工事現場の頂上、また工事事務所付近から重畳したものです。みちびきのCLAS信号が受信可能な専用受信機を起動した後に、数分で以下のようなホログラフィックを表示することができます。

C工区から見下ろした造成工事現場。堰堤等の構造物等のCIMデータが一致している。
 

工事事務所付近から見た造成工事現場。どの地点からでも数分でMR表示できる。

みちびきの位置情報がMR映像を常時補正
 実証のポイントは、Mixed RealityデバイスであるTrimble XR10(ヘルメット一体型HoloLens 2)に対してみちびきの補正情報を送信し続けることにより、作業員が工事現場で移動してもCIMデータを常に正しくスムーズに表示し続けることでした。
 結果は、下写真のように造成現場の2号調整池付近のCIMデータが、位置、角度、縮尺ともに正確に重畳されることを確認しました。左写真の中央に、水色に着色された堰堤が重なっているのが確認できます。

2号調整池付近でのCIMデータのMR重畳画面(左)と現地での確認状況(右)

計測機能により出来形を確認
 実証では、粗造成の時の出来形を確認するために、現状の現況地盤面とCIMデータの計画地盤面との高さを計測する機能を新たに開発し、現場で実測を行いました。
 下の写真は、計測機能の実証の風景です。切盛り土工工事が行われる場所で、現況の地盤面高と、計画地盤面の高さとの差と共に、その時に指定した場所から法尻や法肩までの距離が表示されています。

みちびき計測機能を備えたGyroEye Holo画面(左)と実証に立ち会った内閣府ご担当 飯田様(中央)

空間アンカー機能について
 本実証では、Microsoft Azure Spatial Anchorsを活用した空間アンカー機能の検証も行いました。みちびき信号からの高精度の測位状態で、HoloLens 2が認識する周囲の環境情報とともに空間アンカーとして登録しておくことで、みちびきの信号が受信しづらい姿勢、周囲の環境においても、登録された空間アンカーを利用することで、間接的にみちびきの情報を活用したCIMデータの表示が可能となります。

実証システム構成
 本実証のシステムは、同社のGyroEye Holoをベースに開発されました。作業員が立っている位置、移動した位置において、みちびき受信機から送られる測位情報を、Android端末を経由してHoloLensに送り補正し続けることにより、常に正しい位置と、向いている方向にCIMデータが表示されます。


評価と今後の計画
 本実証の造成工事現場を指揮する、株式会社鴻池組の牛嶋所長からは、MR技術は工事初期の現地調査において、2次元紙図面とは違い3次元設計データが一目でイメージできるので、仮設道路の敷設など適正な計画が作りやすい点、また施工段階でも粗造成での活用が期待できる点で有効であるとコメントを頂きました。さらに通常のGNSS測量では基準局等の設置が必要だが、みちびきを利用した今回のシステムの場合は、受信機とMRデバイスのみで利用でき、コスト面でも有利であると評価を頂きました。熟練の技術者が減少傾向にある建設業界にあって、みちびきとMRでのCIM利用はこれからの世代にとって必要不可欠な技術に進展していく可能性も示唆されました。
 株式会社インフォマティクスは、これらの現場の要望や今回の実証の成果を参考に使用面での改良を加えてシステムを汎用化し、製品化を目指していきたいと考えております。

同社と株式会社鴻池組による実証実験状況

実証の動画
https://youtu.be/-Ak_PQNQyzY

内閣府みちびきホームページ
[結果] https://qzss.go.jp/overview/information/applidemo_200902.html
[公募] https://qzss.go.jp/overview/information/applidemo_200511.html

みちびきについて
みちびき(準天頂衛星システム)とは、準天頂軌道の衛星が主体となって構成されている日本の衛星測位システムのことで、2018年11月から4機体制で運用を開始しており、このうち3機はアジア・オセアニア地域の各地点では常時見ることができます。みちびきはGPSと一体で利用できるため、安定した高精度測位を行うことを可能とする衛星数を確保することができます。GPS互換であるみちびきは安価に受信機を調達することができるため、地理空間情報を高度に活用した位置情報ビジネスの発展が期待できます。

センチメータ級測位補強サービス(CLAS)について
高精度な衛星測位を行うため、国土交通省国土地理院が全国に整備している電子基準点のデータを利用して補正情報を計算し、現在位置を正確に求めるための情報(センチメータ級測位補強情報)がみちびきから送信されます。2020年11月30日に、測位精度のより安定したサービスを提供することを目的に、補強対象衛星数を最大17機とするユーザインタフェース仕様の変更が行われ、既に運用が開始されています。

GyroEye Holo(ジャイロアイホロ)について
GyroEye Holoは、インフォマティクスが開発したMicrosoft HoloLens2対応のMRシステムです。建築・土木分野での作業支援の他、電気、ガス、水道等のインフラ分野、各種製造業でも活用が拡がっています。
詳しい情報:https://www.informatix.co.jp/gyroeyeholo/

空間アンカー(Azure Spatial Anchors)
Microsoft社の新技術を用いて、MRモデルが配置された位置情報を記録します。クラウドサービスであるMicrosoft Azureを介して再利用したり、複数人で容易にMRモデルを共有することができる機能です。
詳しい情報:https://docs.microsoft.com/ja-jp/azure/spatial-anchors/overview

インフォマティクスについて
株式会社インフォマティクスは、1981年の設立以来、建築・設計向けのCAD/CGシステムおよびGIS(地理情報システム)の開発、販売、保守サポートを行うシステムインテグレータとして成長を続けており、本社(川崎市)、営業所(大阪、名古屋)の総勢約210名の社員から成る企業です。中央官庁、地方自治体、鉄道、道路、電力、建設、土木、エンジニアリング分野に多数の導入実績があります。
https://www.informatix.co.jp/

製品に関するお問い合わせ
株式会社インフォマティクス 事業開発部 金野(こんの)、熊谷
〒212-0014 川崎市幸区大宮町1310 ミューザ川崎セントラルタワー27F
Mail:gyroeye@informatix.co.jp  
TEL:044-520-0847 FAX:044-520-0854

GyroEyeは、株式会社インフォマティクスの登録商標です。Microsoft及びMicrosoft HoloLens 2、Azure Spatial Anchorsは、米国 Microsoft Corporationの米国及びその他の国における登録商標または商標です。Trimble及びTrimble XR10は、Trimble Inc.の登録商標であり、米国及びその他の国で登録済みです。その他、記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。

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商品サービス
位置情報
神奈川県川崎市本社・支社
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https://www.informatix.co.jp/gyroeyeholo
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https://www.informatix.co.jp/
業種
情報通信
本社所在地
神奈川県川崎市幸区大宮町1310 ミューザ川崎セントラルタワー27F
電話番号
044-520-0850
代表者名
齊藤大地
上場
未上場
資本金
-
設立
1981年09月
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