RECOTECH、ELV規則への対応に向けたpoolを用いた自動車部品解体現場でのトレーサビリティ実証を実施

サーキュラーエコノミーの実現を目指すレコテック株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役:野崎衛)は、この度、株式会社啓愛社(本社:東京都千代田区神田須田町一丁目5番地10、代表取締役社長:二本木晃)と協力して、当社が運営する資源循環データプラットフォームpoolを活用した自動車解体部品のトレーサビリティ取得の実証事業を実施したことをお知らせします。
本実証では、単なるデータ取得にとどまらず、現場での作業負荷評価まで包括的に実施しました。これにより、啓愛社は業界に先駆けて自動車部品の資源循環におけるデータのDXを推進し、自動車解体現場におけるCar to Carリサイクルに資する品質保証の基盤づくりを前進させます。
参画の背景:自動車リサイクルが抱える課題
現在、自動車業界では、EUのELV規則(End-of-Life Vehicles Regulation)など、資源循環に向けた動きが強まっており、特に2031年までに新車製造に使用されるプラスチックの20%以上にリサイクル材の使用、さらにそのうち15%が廃車由来のプラスチックを使用することが義務化される見込みです。
このような背景の中で、自動車業界が抱える課題として、自動車解体現場でリサイクル材として使用するプラスチックの品質保証とトレーサビリティの確保があります。しかし、解体した樹脂部品のトレーサビリティの取得は、信頼性のある情報の構築が必要なうえ、コスト面での採算性が不明であり、事業としての構築が困難です。
poolを利用する理由と目的:自動車リサイクルに必要なトレーサビリティの取得

car to carのプラスチックリサイクル品に求められる高い品質保証を実現するためには、解体から製品化までのリサイクルの工程におけるトレーサビリティの取得が必須となります。
poolが持つトレーサビリティ情報の管理機能により自動車解体現場において負荷をかけることなく解体部品の情報を取得、管理することが可能となります。
商業施設からのプラスチック回収を通じてX to Carの資源循環を進めるレコテックは、今後Car to Carの資源循環にも取り組みます。解体現場との連携を強化し、質・量ともに安定した自動車リサイクル資源の供給基盤の構築を目指します。

具体的な成果:解体部品のデータ取得の仕組みを構築 実証事業の成果
今回の実証事業により、以下の成果を実現しました:
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解体した部品の由来や車種などを記録。最終的に生成された樹脂破砕材に対し、それらの情報を追跡できる仕組みを構築。
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現場でのデータ登録作業負荷を評価し、破砕材の重量ベースでの1日あたりの処理可能量を確認。
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解体効率とプラスチックの回収重量の関係性を調査し、解体により回収されたプラスチックの収益性の評価
今後の展開
今回取得した破砕品の品質調査などを行い、大規模に展開していくことを想定しています。また、現場でのトレーサビリティ取得のpoolを用いた効率化をさらに進め、より高い経済合理性の実現を目指していきます。将来的には自動車産業全体のサーキュラーエコノミー実現に向けた取り組みを推進してまいります。
会社情報
株式会社啓愛社について
1934年創業。鉄鋼材料となる金属スクラップの回収・加工を行い、鉄鋼メーカーなどに納入する事業を展開。使用済み自動車のリサイクルにも着手し、鉄やアルミニウムの再資源化にもいち早く取り組み、車輌リサイクル業界のリーディングカンパニーとなる。資源リサイクルと自動車部品のモノづくりを両輪にして、時代に先駆けて循環型経済社会の実現に取り組んでいる。
本社:東京都千代田区神田須田町一丁目5番地10 相鉄万世橋ビル5階
代表取締役社長:二本木晃
創業:1934年3月
URL:https://www.keiaisha.co.jp/
レコテック株式会社について
「世代間責任を果たす」をミッションに掲げ、ネイチャーポジティブな経済発展ができる社会の実現を目指すリソーステックスタートアップ。2023年6月よりサーキュラーサプライチェーンをデザインするCircularity Design Tool – pool(以下「pool」)を提供。都市資源をデータ化し、回収効率を高めるとともに、リサイクル材料を活用したい製造業者と排出事業者を繋ぎ合わせ、トレーサビリティを確立したサーキュラーサプライチェーンをデザインする。
本社:東京都千代田区九段南一丁目5番6号 りそな九段ビル5階KSフロア
代表取締役:野崎衛
設立:2007年5月
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