コロナ禍における妊娠初期・中期・後期別の栄養摂取状況を明らかにした初の調査研究:バイエル薬品、妊婦の栄養素等摂取状況の調査をもとに、コロナ禍における妊娠中の栄養素摂取の重要性を示した白書を公開

・コロナ禍での調査で見えてきた自粛が妊娠期に与える影響を解説
・妊婦のステージ別の栄養摂取状況について、栄養別にわかりやすく解説
大阪、2022年10月4日 ― バイエル薬品株式会社(本社:大阪市、代表取締役社長:フリオ・トリアナ、以下「バイエル薬品」)は、一般社団法人ラブテリと共同で、コロナ禍での生活習慣の変化による、妊婦の栄養素摂取状況の実態を把握し、食生活やライフスタイル等が妊娠各期の栄養素摂取量への関連を検証するための調査研究を実施しました。その結果をもとに、コロナ禍で新たに見えてきた、妊娠各期に必要な栄養素についてまとめたレポート「コロナ禍妊婦栄養研究白書」を、エレビット®ブランドサイトで本日公開しました。

◆エレビット® ブランドサイト コロナ禍 妊婦栄養研究白書ダウンロードページはこちら
https://www.elevit.jp/ninshin/nutrition-survey/


調査研究の経緯
2021年3月に厚生労働省より「妊娠前からはじめる妊産婦のための食生活指針」が15年ぶりに改定され、妊娠中の体重増、栄養摂取が不十分という課題が見えてきました。そのような中、コロナ禍による生活様式は変化し、食生活においても大きな変化が認められています。2020年3月からの新型コロナウイルス感染症の蔓延から約3年が経過し、今後も「ウィズコロナ」の生活が継続していくことが予測されます。コロナ禍における栄養摂取状況の実態やそれに影響するライフスタイル等を把握することで、妊婦さん・赤ちゃんのよりよい健康を支える環境整備に役立ててもらうために調査研究を実施しました。

調査研究結果からの考察
  • コロナ禍における妊婦の食生活の変化:時間と心に余裕が生まれ自炊率が高まり、また課題であった朝食欠食率も減少しました。しかし、食費予算が減少している結果もあり、すべて栄養状態に好ましい変化があったとは言い切れない状況でした。
  • コロナ禍における妊婦の環境の変化:コロナ前と比べて在宅勤務の割合が明らかに増えていました。他国ではロックダウンで早産が減少したという報告1)があるため、妊婦さんのリスクマネジメントの観点からも就労環境の選択ができる社会を目指すことが必要です。
  • 妊婦のステージ別の栄養摂取状況:妊娠後期に向けて赤ちゃんの成長に伴って全体的に栄養摂取量が増えていくのが理想ですが、食事量が十分に増えない傾向にあり、炭水化物は後期に向けて減少し続け、カルシウムは中期がもっとも低値、妊娠中・後期に付加量が設定されている鉄、葉酸は横ばいでした。栄養の不足•欠乏は妊娠の維持と赤ちゃんの成長に影響を及ぼすリスクがあることを呼びかけていく必要があることがわかりました。
  • 妊娠と栄養:多くの妊婦さんが栄養不足の状況にあり、栄養摂取量に与える影響因子として、日本人がもっとも低いとされている2)ヘルスリテラシーが大きく関係していました。ヘルスリテラシーの高い妊婦さんは適切な体重管理への理解度も高いことがわかりました。栄養摂取の重要性について、これからもすべての妊婦さんへの啓発がより必要です。

本調査研究を通じて、コロナ禍前後の妊婦さんの置かれる環境や食生活の変化において、在宅勤務率や自炊率のアップなど妊婦さんにとってよい状況なっている一方、依然妊娠中に重要な栄養の不足状態は続いていることがわかりました。バイエル薬品はコロナ禍でも妊婦さん・赤ちゃんの健康のためマルチビタミンサプリ「エレビット®」を通してサポートしていくとともに、妊娠に関わるすべての方々に役立つ情報提供に努めていきます。

調査研究概要
【 調査方法 】
妊娠中の女性を対象にライフスタイルに関するアンケート(※1)、栄養摂取状況・食品摂取状況の結果(※2)を実施し、集計

※1:居住都道府県、年齢、身長(cm)、体重(kg)、妊娠前体重(kg)、活動量、サプリメント使用状況、鉄剤服用有無、妊娠悪阻有無・程度、家族構成、調理スキル、自身の栄養状態への自覚、ビタミンD欠乏状態(※3)、産後の栄養法に対する意向、ヘルスリテラシー(※4)など
※2:東京大学 佐々木敏教授による簡易型自記式食事歴法BDHQ:brief-type self-administered diet history questionnaireをオンライン版に構築されたものを利用
※3:「J Bone Miner Metab. 2019 Sep;37(5):854-863.」より引用改変
※4:「高泉佳苗, et al. 日健教誌.2012; 20(1): 30-40.」

【 調査期間 】  2021年12月〜2022年5月
【 解析対象 】 677名
【 調査地域 】  全国47都道府県
 

妊娠中の重要な栄養素についての解説と産婦人科医コメント
佐藤 雄一 先生
産科婦人科舘出張佐藤病院院長 / 佐藤病院グループ代表
順天堂大学医学部大学院卒業。生殖内分泌や腹腔鏡手術が専門。年間約1500件の分娩に携わり、プレコンセプションケアの観点から食事や栄養、運動など生活習慣の大切さを指導している。<今回の調査レポートにおいて産婦人科領域における医学的内容についてご監修いただきました。>

・葉酸


全妊娠期を通じた不足率:87.1%*
妊娠前から妊娠初期に食事からの摂取のみだけではなくサプリメントからの摂取も同時に行うことが望ましいとされる栄養素として知られています。葉酸は妊娠を維持するためや胎児の先天異常である神経管閉鎖障害の発症リスクを低減するために必要な栄養素です。

佐藤雄一先生コメント
「今回の調査によると、多くの妊婦さんが食事から十分に摂取できていないことがわかりました。葉酸不足は、悪玉アミノ酸であるホモシステインを体内にためてしまいます。ホモシステインは妊婦さんにも悪影響を及ぼすため、葉酸サプリメントは妊娠前・妊娠初期はもちろん妊娠期間を通じて活用することがすすめられます」

 ・鉄


全妊娠期を通じた鉄不足率:97.8%*
日本女性の“鉄欠乏症貧血”は5人に一人と多く、妊娠後期には約5割もの妊婦が貧血を経験する3)ともいわれています。母体の鉄欠乏は早産リスクや低出生体重児リスクを高めてしまう原因でもあり4)、妊娠期を通して、摂取することが望ましい栄養素です。

佐藤雄一先生コメント
「もっとも多くの妊婦さんが不足していた鉄は貧血や産後うつのリスクになるともいわれています。鉄は充足するまである程度時間がかかるので、早い段階から継続して十分に摂取するとよいでしょう」

・DHA


全妊娠期を通じた DHA不足率:29.0%*
妊娠中胎児の脳は急激に成長していくため、その材料となるDHAはより多く必要となります。国民健康・栄養調査によりn-3系脂肪酸(オメガ3)として妊婦の摂取量は把握できますが、DHAの摂取量は不明でした。今回の調査で国際機関の基準5)からは足りていないが3割程度だということが判明しました。

佐藤雄一先生コメント
「DHAは赤ちゃんの脳や視覚の発達に必要であるとともに、早産のリスクを減らすといった報告もあり、妊娠中は非常に重要な栄養素です。おもに魚から摂取できる栄養素ですが、今回の調査で妊娠初期につわりがあると摂れなかったという結果が出ました。妊娠中、思うように食事から摂れないときは、サプリメントを活用するのもひとつです」

*不足率は本調査から得られた全妊娠期を通じての数値。(「日本人の食事摂取基準(2020年版)」の妊婦推奨量に対して。DHAのみ5)に対して。図中の各妊娠期別の充足率も同様の推奨量に対して)
1) Hedermann, Gitte, et al. "Danish premature birth rates during the COVID-19 lockdown." Archives of Disease in Childhood-Fetal and Neonatal Edition 106.1 (2021): 93-95.
2) Nakayama, Kazuhiro, et al. "Comprehensive health literacy in Japan is lower than in Europe: a validated Japanese-language assessment of health literacy." BMC public health 15.1 (2015): 1-12.
3) 渡辺優奈, et al. "妊婦の鉄摂取量と鉄栄養状態の縦断的検討." 栄養学雑誌 71.Supplement1 (2013): S26-S38.
4) 小檜山敦子, and 成田みゆき. "妊産褥婦の貧血に関する国内の文献検討." 東京医科大学看護専門学校紀要 25.1 (2016): 1-9.
5) Joint, F. A. O. "Fats and fatty acids in human nutrition. Report of an expert consultation, 10-14 November 2008, Geneva." (2010).
 
調査研究実施会社について:一般社団法人Luvtelli(ラブテリ)
ラブテリ トーキョー&ニューヨークは、2009年の春に、代表の細川モモの呼びかけにより、日本に予防医療を普及させるために発足したプロジェクトです。現在、医師や管理栄養士を中心に13種の医療専門家及び博士/研究者が所属しています。予防医療のなかでも、課題は深刻であるものの、国家予算の手薄い”母子健康”に注力し、妊娠前/妊娠中/産後の女性の健康支援を通じて、次世代の健康の底上げに取り組んでいます。https://www.luvtelli.com/

■「エレビット®」の情報発信について
エレビット®ブランドサイト(https://www.elevit.jp)、ならびにTwitter(https://twitter.com/elevit_japan)、Instagram(https://www.instagram.com/elevitjapan/)の公式アカウントにおいて、製品情報のほか、葉酸と成分、食事と栄養、妊活中・妊娠中に知っておきたいことなど、産婦人科の医師など専門家の監修に基づき、妊活中・妊娠中の皆さんの心と身体に寄り添いながら情報発信を行っています。

■エレビット®について


「エレビット®」は、全国約3,000カ所の医療機関で取り扱われている、産婦人科・婦人科医師推奨No.1**の葉酸を含むマルチビタミンサプリです。栄養が不足しがちな日本人女性のために作られ、妊活・妊娠中の女性と、お腹の赤ちゃんの成長に不可欠なマグネシウムや葉酸をはじめ、12種類のビタミンと6種のミネラルが、厚生労働省の栄養推奨量を基準に配合されています。
4,500円(税込)
内容量:39.6g(440mg×90粒)/1日3粒
原産国:日本

■メネビット®について


「メネビット®」は、プレナタルサプリメント「エレビット®」から生まれた男性用サプリメントです。抗酸化作用を持つ栄養素として代表的なビタミンEや、コンディショニングに大切な細胞の代謝をサポートするミネラルの亜鉛など、男性の妊活を支える9つの栄養素をバランスよく配合したマルチビタミンサプリメントとなっています。女性は「エレビット®」、男性は「メネビット®」と、夫婦で一緒に飲む“ペアサプリメント”として誕生しました。
4,500円(税込)
内容量:33.7g(374mg×90粒)/1日3粒
原産国:イタリア

■エレビット® 植物性DHAについて


「エレビット® 植物性DHA」は、赤ちゃんを育みながら思うように食事が取れない女性に、サプリメントでのDHA補填を提案する新商品です。「植物性DHA」なので魚特有のにおいがなく、飲みやすいソフトカプセルで、DHA量は国際基準に準拠した200mg/日を配合しています。「エレビット® 植物性DHA」は、微細藻類からDHAを抽出するため水銀摂取の心配がない水銀リスクフリーで、魚の漁獲量に影響を受けることなく、海の生態系を崩さないサステナブル(持続可能性)な商品です。また製薬会社の理念に基づき、その経験を生かした品質基準で原材料を厳選、製造や品質を管理しています。
2,700円(税込)
内容量:26.4g(440mg×60粒)/1日2粒
原産国:日本

**2021年9月 合同会社カンター・ジャパン調べ インターネット調査 調査対象:産婦人科、産科、婦人科、生殖医療科、不妊治療科150名

バイエルについて
バイエルは、ヘルスケアと食糧関連のライフサイエンス領域を中核事業とするグローバル企業です。その製品とサービスを通じて、世界人口の増加と高齢化によって生じる重要課題克服への取り組みをサポートすることで、人々の生活と地球の繁栄に貢献しています。バイエルは、持続可能な発展を推進し、事業を通じて良い影響を創出することに尽力します。同時に、収益力を高め、技術革新と成長を通して企業価値を創造することも目指しています。バイエルブランドは、世界各国で信用と信頼性および品質の証となっています。グループ全体の売上高は441億ユーロ、従業員数は約100,000名(2021年)。特別項目計上前の研究開発費は53億ユーロです。詳細はwww.bayer.comをご参照ください。

バイエル薬品株式会社について
バイエル薬品株式会社は本社を大阪に置き、医療用医薬品、コンシューマーヘルスの各事業からなるヘルスケア企業です。医療用医薬品部門では、循環器・腎臓領域、オンコロジー領域、眼科領域、婦人科領域、血液領域、画像診断領域に注力しています。コンシューマーヘルス部門では、プレナタルサプリメントや腟カンジダ抗真菌剤に注力しています。同社は、技術革新と革新的な製品によって、日本の患者さんの「満たされない願い」に応える先進医薬品企業を目指しています。詳細はwww.pharma.bayer.jpをご参照ください。

バイエル薬品株式会社
 2022年10月4日、大阪 

将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements)
このニュースリリースには、バイエルの経営陣による現在の試算および予測に基づく将来予想に関する記述 (Forward-Looking Statements) が含まれている場合があります。さまざまな既知・未知のリスク、不確実性、その他の要因により、将来の実績、財務状況、企業の動向または業績と、当文書における予測との間に大きな相違が生じることがあります。これらの要因には、当社のWebサイト上(www.bayer.com)に公開されている報告書に説明されているものが含まれます。当社は、これらの将来予想に関する記述を更新し、将来の出来事または情勢に適合させる責任を負いません。

 

 

 

 

 

 

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会社概要

URL
https://www.bayer.jp
業種
医療・福祉
本社所在地
東京都千代田区丸の内1丁目6番5号 丸の内北口ビルディング
電話番号
03-6266-7010
代表者名
イン・チェン
上場
未上場
資本金
1000万円
設立
2006年12月