ローランド、Tokyo E-Prix第9戦でホーム日産に母国での初勝利をもたらす

●日産フォーミュラEチームのオリバー・ローランドが、Tokyo E-Prix第9戦で今シーズン4勝目を挙げ、チームにとってのホームで勝利を飾りました。
●シーズン10の現チャンピオンであるヴェアライン(タグ・ホイヤー ポルシェ フォーミュラEチーム)が2位でフィニッシュ。一方でダン・ティクタム(CUPRA KIRO)は、終盤のFIAセーフティカーにより、更なる躍進を阻まれた可能性があるものの、フォーミュラE初の表彰台となる3位を獲得しました。
●ローランドは現在、FIAドライバーズ・ワールドチャンピオンシップにおいて161ポイントを獲得しており、2位のヴェアライン(84ポイント)に大きな差をつけて首位に立っています。日産は、FIAチームおよびマニュファクチャラーズ・ワールドチャンピオンシップの両部門でも首位を走っています。
●ABB FIAフォーミュラE世界選手権は、5月31日と6月1日に上海で開催される第10戦・第11戦に続きます。
2025年5月18日(日)に東京で実施されたTokyo E-Prix第9戦で、日産フォーミュラEチームのオリバー・ローランドが優勝を果たしました。これにより今シーズン4勝目となり、日本の自動車メーカーである日産にとってのホームレースにおける勝利となりました。
ポールポジションからスタートしたローランドは、レース終盤にATTACK MODE(アタックモード)を発動したことで6位まで順位を落としましたが、最後の数秒間に残された、50kWの四輪駆動ブーストを最大限に活かし、現チャンピオンのパスカル・ヴェアラインを鮮やかに抜き去りました。タグ・ホイヤー ポルシェ フォーミュラEチームのヴェアラインは15〜16コーナーの間で必死にローランドをブロックしましたが、守りきることはできませんでした。
ローランドは、これまで東京で開催されたフォーミュラEの3つのレースおいて、ポールポジション3回、表彰台2回、そして今回の勝利を達成し、日産カラーの赤を身にまとった多くの観客は歓喜に包まれました。
ヴェアラインは、最後の追い抜きにより1位を死守しようと最善を尽くしたものの、2位に甘んじる結果となりました。一方、CUPRA KIROのダン・ティクタムは、レース終盤に登場したセーフティカーにより、上位を狙うチャンスを失いました。また、前を行く2台に対してエネルギーを温存しており、さらなる結果も期待できた状況でしたが、3位にとどまりました。しかし、フォーミュラEでの初めてのトロフィーの獲得と、チームにとっては2018年メキシコシティ以来となる最高順位で、大いに満足しているようでした。
ジェイク・デニス(アンドレッティフォーミュラEチーム)は、スタート時、14番グリッドからのスタートにもかかわらず、ATTACK MODEを巧みに活用し、巧妙なオーバーテイクを重ねながら順位を上げ、最終的に4位でフィニッシュしました。
ルーカス・ディ・グラッシは、ローラ・ヤマハABTフォーミュラEチームの予選での好パフォーマンスに続き、決勝でも粘り強い走りを見せて5位でフィニッシュしました。一方、DS PENSKEのジャン-エリック・ベルニュは6位でレースを締めくくりました。
2024‐2025年ABB FIAフォーミュラE世界選手権がシーズンの折り返し地点を迎える中、ローランドはさらにリードを広げています。現在、ローランドは161ポイントで首位に立ち、2位のヴェアライン(84ポイント)に大差をつけており、これはフォーミュラEのシーズン前半としては史上最大のポイント差となっています。
日産はチームおよびマニュファクチャラーズ選手権の両部門でポルシェをリードしつつ、フォーミュラEは次戦、中国・上海でのダブルヘッダー(5月31日および6月1日実施)へと続きます。
ドライバーのコメント
オリバー・ローランド(No.23、日産フォーミュラEチーム)
「言葉が出ないよ!レース前半は戦略の面でうまくいかず、自分自身にかなり失望していた。でも、みんなが僕をアンダーカットしてくるだろうと気づいて、『残り6分ある。こっちがアンダーカットしてやろう』と思ったんだ。そして、結果的にそれがうまくいった。全員が反応してくるのは分かっていたから、最初のラップでしっかり前に出る必要があった。今日はそれが功を奏したけど、少し運も良かったと思う。ずっと言ってきたけど、東京と上海では選手権リードを広げるために攻め続ける必要がある。上海でも、今年は同じ姿勢で臨むつもり。そこで結果が出たら、ようやく今のリードについて考え始めてもいいかもしれないね。」
パスカル・ヴェアライン(No.94、タグ・ホイヤー ポルシェ フォーミュラEチーム)
「全体として今日は大事な一日だったと思う。昨日は本当に難しいコンディションだったからね。今はまだ少し悔しさが残っている。というのも、もっと良い結果が出せたはずだと思っているから。でも、オリ(ローランド)がATTACK MODEに入ったときは、自分のポジションを守る術がなかった。自分としてはすべて正しい判断をしたと思うし、どこを改善できたのかは今後しっかり分析する必要がある。でも、それでも2位は良い結果だし、ダン(ティクタム)が3位に入ったこともあり、チームにとってはとても強い一日になった。それがチーム全体を前向きな気持ちにさせてくれる。」
ダン・ティクタム(No.33、CUPRA KIRO)
「すごくいい気分だよ!すでに『あれをやっていれば』『これをやっていれば』勝てたかも知れないって考えちゃってはいるものの、全体的には本当に満足してるし、チームにとって大きな後押しになる結果だよ。今シーズンはなかなか大きなブレイクスルーがなかったけど、今回抜けられたのではないかと思っている。今はどんなコンディションでも安定してトップ争いができているし、チームもこの週末はほぼ完璧な仕事をしてくれたから嬉しいよ。
自分にできたことはあまり多くなかったかな。結構長い時間、先頭に立たされていたけど、あれは正直あまり理想的じゃなかった。その後、パスカル(ヴェアライン)と一緒にATTACK MODEを取りに行ったときに、オリ(ローランド)が間に割って入ってきたんだ。自分たちにもっとできることがあったのかは正直分からない。戦略の違いで、今回は1位や2位には届かなかったけど、『Driver of the Day』に選ばれたのはうれしいよ!みんな僕のこと嫌いだと思ってたのに!(笑) 本当にうれしいし、投票してくれた皆さんに感謝します。ありがとう!」
南アフリカ代表で横浜キヤノンイーグルス所属のラグビー選手、ファフ・デクラークが俳優のサン・カン、石黒英雄とともに東京E-Prix 2日目に登場
東京E-Prixの2日目も、著名人が集う華やかな一日となりました。南アフリカ代表で横浜キヤノンイーグルス所属のラグビー選手、ファフ・デクラークが登場し、『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』で知られる俳優のサン・カン、そしてコンテンツクリエイターのヴィニー・ハッカー、ジェット・アッシュフォードらとともに、チームのガレージからレースを観戦しました。
ファンビレッジでは、R&BシンガーソングライターのSIRUPが登場し、エネルギッシュなパフォーマンスで会場を盛り上げました。
2025年東京E-Prixにおけるサステナビリティおよび社会的インパクトの取り組み
● 再生可能エネルギーの使用:Tokyo E-Prixは、主に持続可能なHVO燃料(加水分解植物油)を含む再生可能エネルギーミックスによって運営されました。
● Change. Accelerated. Live Tokyo presented by Bloomberg:フォーミュラEの思想的リーダーシップ・イベントプラットフォームである「Change. Accelerated. Live」がレース前日に東京で再び開催されました。会場はVIPホスピタリティエリアであるEMOTION CLUBで、モータースポーツ、サステナビリティ、政治、教育などの分野からの第一人者たちが集い、知見を共有しました。
● 地域住民参加型プログラム「Inspiration Hour」:フォーミュラEのコミュニティツアーには2,000人以上の地元住民や地域団体が参加し、パドックの裏側を見学しました。参加者はフォーミュラEや持続可能なモータースポーツの世界に触れるきっかけを得るとともに、映画『ワイルド・スピード』シリーズで知られるサン・カン氏による講演も受けました。
●Better Futures Fund(ベター・フューチャーズ・ファンド):フォーミュラEは、東京社会福祉協議会が運営する児童養護施設を支援するために25,000ユーロ(約400万円)を寄付しました。この支援は、都内50以上の施設に恩恵をもたらし、若者たちの生活の質向上や将来的な可能性の創出を目的としています。
2025年東京E-Prixにおける「FIA Girls on Track」アクティビティ
● FIA Girls on Trackは、レースウィーク期間中に最大120名の若い女性を招待し、さまざまな体験プログラムを実施しました。参加者は、ワークショップ、eスポーツ体験、キャリアに関するトークセッション、ピットレーンウォークなどに参加し、モータースポーツや工学分野における教育とエンパワーメントを促進しました。
● 会場外イベントとして、最大120名の若い女性を対象とした体験型のEカート・マスタークラスも開催されました。
● 日系アメリカ人レーシングドライバー兼コンテンツクリエイターのハナ・バートン(Hana Burton)、XCRスプリントカップ北海道などで活躍するラリードライバーの織戸茉彩(Maaya Orido)が出演。
東京大会の興奮の余韻をAmazon Prime Videoのドキュメンタリーで!
今回、フォーミュラEキャリア初の表彰台(3位)を収めたダン・ティクタムを含む4人の現役フォーミュラEドライバーの「リアル」を捉えた、新ドキュメンタリーシリーズ「Formula E: Driver」がAmazon Prime Videoで配信されています。以下リンクよりご覧いただけます。
https://www.amazon.co.jp/Formula-E-DRIVER/dp/B0F2B59FLP
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ABB FIAフォーミュラE世界選手権のSNSでは最新情報をアップしています。公式Facebook、Instagram、X、TikTok、YouTubeに加えて、フォーミュラE東京大会の日本語版Xアカウントも開設しました。ぜひフォローください。
フォーミュラE東京大会(@FETokyoEPrix) https://x.com/FETokyoEPrix
フォーミュラEとABB FIAフォーミュラE世界選手権について
ABB FIAフォーミュラE世界選手権は、世界初の電気自動車によるFIA世界選手権で、カーボンニュートラルが認証された唯一のスポーツです。世界有数の都市の中心部でドラマチックなレースを展開し、世界をリードする自動車メーカーに電気自動車のイノベーションを加速させるためのモータースポーツプラットフォームを提供しています。フォーミュラEのチーム、メーカー、パートナー、放送局、開催都市は、このスポーツに対する情熱と、持続可能な人類の進歩を加速させ、人々と地球により良い未来をもたらす可能性を信じるという信念によって結ばれています。
トップページ https://www.fiaformulae.com
Tokyo E-Prix https://www.fiaformulae.com/ja/calendar/tokyo
ABBについて
ABBは、エレクトリフィケーションとオートメーションのグローバルテクノロジーリーダーであり、より持続可能で資源効率の高い未来の実現を目指しています。エンジニアリングとデジタル化の専門知識を結び付けることで、産業のパフォーマンスを高め、効率性、生産性、持続可能性を向上させ、優れた成果を生み出せるよう支援します。私たちは、これを「Engineered to Outrun」と呼びます。140年以上の歴史を有し、世界中に105,000人以上の従業員を擁するABBは、スイス証券取引所 (ABBN) および ナスダック・ストックホルム (ABB) に上場しています。
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