ホテル客室清掃 DX を推進する株式会社 Edeyans、シリーズBで総額6.7億円の調達を決定

～Edeyans が「ホテル業界標準 OS」と「客室清掃オペレーション」で世界の宿泊を支える～

株式会社Edeyans

2025年11月12日 10時00分

ホテル客室清掃オペレーションと AI SaaS「Jtas（ジェイタス）」を展開する株式会社 Edeyans（本社：東京都、代表取締役：片山裕之）は、シリーズBラウンドにおける資金調達を決定したことをお知らせします。

本ラウンドは、株式会社オリエンタルランド・イノベーションズおよび WMパートナーズ株式会社からの出資に加え、株式会社みずほ銀行をはじめとする金融機関からの融資により構成されています。

今回の調達資金は、AI SaaS「Jtas」の開発強化、客室清掃オペレーション事業の拡大、ならびにルームマイスターの採用・育成基盤の整備に充当いたします。

■資金調達の目的

今回の資金調達は、ホテル業界が直面する「人手不足、デジタル化の遅れ」という構造課題に取り組むため、以下の2点を目的としています。

AI SaaS「Jtas」の開発強化
客室清掃を起点とした運営管理の国内標準化を推進し、備品管理・設備点検・メンテナンスなどバックヤード全体の AI 化を加速。段階的に「ホテル業界標準 OS」として進化し、海外市場への展開を目指します。
客室清掃オペレーションの拡大と人材基盤強化
「ルームマイスター*」の採用・育成を通じて現場の品質を支える中核人材を拡大。さらにインドネシア現地拠点を設立し、採用・教育を本格化することで、人手不足という構造課題に応えられる状態を目指します。

*ルームマイスター：Edeyans が呼ぶ、ホテル客室清掃のプロフェッショナル職

■ 資金調達の背景 ── ホテル業界の転換期

コロナ禍を経て、ホテル業界は大きな変革期を迎えています。

コロナ前から続く慢性的な人手不足に加え、訪日外国人旅行者数は2024年に3,300万人超と過去最高を更新（JNTO調べ）。東京・大阪を中心に客室稼働率は85％前後に回復（観光庁調べ）、宿泊業の有効求人倍率は約4.0倍と全職種平均の3倍（厚労省調べ）に達しています。

結果として、客室清掃が追いつかず販売できない客室が発生し、サービス品質の低下やスタッフの過重労働といった課題が顕在化しました。

これまでホテルはマーケティングや施設投資に重点を置いてきました。しかし今や、「オペレーション品質こそが競争力を左右する時代」に突入しています。

Edeyans は「現場から生まれたテクノロジー」でこの構造的課題に挑み、ホテル運営のバックヤード全体を支える新たな基盤を構築していきます。

■ 両事業部の実績と今後の展望

＜AI SaaS 事業＞

実績

MRR（月次経常収益）：直近1年で4倍成長
チャーン率（解約率）：0%を継続
国内大手ホテルチェーン*の約39.5%に導入
*当社調べの2,000室以上の客室を保有するホテル事業者を指す

今後の展望

ハウスキーピング領域の国内独占
客室清掃にとどまらず、備品・メンテナンス・設備点検などホテルオペレーション全体を AI 化し、周辺領域へも拡張することで「業界標準 OS」へと進化

＜客室清掃オペレーション事業＞

実績

ルームマイスター社員100名を採用
粗利益：前年比200％に拡大し、事業採算性が向上
サービス利用継続率は100％を維持し、安定した収益基盤を構築

今後の展望

2030年までに1,000名規模の採用を実現
採用強化のためのインドネシア拠点設立と育成・システム投資
清掃会社や関連事業のロールアップ戦略による事業基盤の拡大

■代表取締役片山裕之コメント

深刻な人手不足が続く中、ホテル業界には今こそ変革が求められています。

この1年半で、「Jtas」は国内主要ホテルへの導入が急速に拡大し、客室清掃サービスの採用も加速しています。その成果に大きな手応えを感じています。ここからは、客室清掃にとどまらず、ホテルオペレーション全体の進化へと挑む新たなステージへ進みます。

AI とテクノロジー、そしてオペレーションサービスの両輪で、世界中の宿泊体験を支え、感動を生み出すために、挑戦を続けてまいります。

■各社コメント

株式会社オリエンタルランド・イノベーションズ
代表取締役社長　麻畠万暉氏

初回出資時の2024年から伴走をさせていただく中で、Edeyans の掲げる「世界中の宿泊を支え、感動を生む。」というミッションのもと、真摯に現場レベルで取り組んでいる姿を目の当たりにしてきました。インバウンドが拡大する中、客室清掃の担い手不足は大きな事業・社会課題として顕在化しつつあり、テクノロジーと客室清掃の両輪を展開している Edeyans は着実に成長を遂げております。

引き続き大きな組織運営の経験がある当社グループが支援をさせていただくことで Edeyans の事業成長に貢献できればと思い、出資判断に至りました。一緒に成長できる機会を頂いたことに心より感謝いたします。

WM パートナーズ株式会社
代表取締役社長　徳永康雄氏
ヴァイスプレジデント　山本聖也氏

AI SaaS「Jtas」と客室清掃オペレーションという二つの事業の、成長に向けた「再現性」に確信を持ち、追加出資いたしました。

「Jtas」は MRR が4倍に急伸し、国内五つ星ホテルの約半数に導入されるなど、業界で圧倒的な地位を築いています。客室清掃オペレーションにおいても、独自の採用・高度なオペレーション・ドミナント戦略を実現。これに加え、周辺領域や国内外への大きな展開余地、そして優秀な人材による組織の強化も魅力です。

単なる業務効率化に留まらず、業界構造の変革を通じて明るい未来を創造する Edeyans 社の挑戦を、弊社も全力でサポートしてまいります。

株式会社みずほ銀行
大阪法人第一部部長　西元一樹氏

観光産業の活性化と同時に、業界では深刻な人手不足が課題となっています。Edeyans 様は、自社での客室清掃事業と客室清掃 DX の AI SaaS「Jtas」提供の両輪で省力化・効率化を実現し、業界の課題解決と発展に貢献されています。弊行は、現場業務への深い理解と事業への熱意、テクノロジーの融合による独自ソリューションを高く評価し、本件融資を実行いたしました。
今後も、同社のさらなる挑戦と新たな価値創出を積極的に支援し、持続可能な宿泊産業の発展と社会課題の解決を共に目指して参る所存です。

■採用情報

Edeyans は事業拡大フェーズにあり、ともに挑戦する仲間を幅広く募集しています。
募集職種や私たちのカルチャーについては、本日公開の Company Deck、採用ページをご覧ください。

Company Deck

採用ページ

■会社概要

社名	株式会社 Edeyans（イーデヤンス）
設立	2018年6月1日
代表者	代表取締役　片山裕之
所在地	東京本社：〒103-0025 東京都中央区日本橋茅場町 1-11-9 NOVEL WORK 日本橋茅場町 6F 大阪本社：〒541-0048 大阪市中央区瓦町 1-3-2 ヒガシビル 302
資本金	1億円
事業内容	ホテル客室清掃 DX プラットフォーム「Jtas」の開発・提供、客室清掃オペレーションサービス
URL	https://corporate.edeyans.com/