【真夏の食卓に“ホット”な異変?】夏鍋・ホット麺に見る夏の「手軽さ」需要

~2026年夏の食卓を食MAP®で調査~

株式会社ライフスケープマーケティング

株式会社ライフスケープマーケティング(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:上田健司)は、首都圏(30キロ圏)の主婦年齢20歳~72歳の有配偶世帯の男女を対象とした、2026年夏の食卓動向の分析結果を公表します。

2026年夏の注目メニューは「鍋」と「ホット麺」

2026年7月~8月中旬の首都圏は、例年通りの厳しい暑さの一方で7月は気温上昇に遅れがみられ、お盆は猛暑一服、台風上陸や線状降水帯の発生など、例年になく天候変化の大きな夏となっています。

こうした環境の中、今夏の夕食シーンでは夏場に忌避されがちなホットメニューが伸長しています。具体的には温かい麺(以下、ホット麺)のTI値(1,000食卓あたりの出現回数)は43.7で前年比106%、鍋は22.7で前年比123%と、いずれのメニューも過去5年間で最高の出現を記録しています【図表1】。

一方で、夏の定番涼味ともいえる冷やし麺は前年比97%の出現となり、こちらも例年並みの出現を維持しています。

本来であればトレードオフの関係にあるホットメニューと冷やしメニューが、なぜこの夏の食卓では共に選ばれているのでしょうか?

 図表1.

若年世帯で前年比1.4倍 「手軽さ」の評価が分けた夏の鍋

鍋は主婦年齢20~30代の若年世帯で前年比137%、40~50代のミドル世帯で132%と大幅に伸長しています。一方で、60代以上の高齢世帯では前年比58%と縮小し、年代間で対照的な傾向がみられています。

この差を生んだ要因は、鍋に対する「簡便性評価の違い」であると考えられます。若年世帯では「時短・簡便シーン」における鍋のTI値は通常比115%にまで達します(ミドル世帯:通常比93%、高齢世帯:通常比75%)【図表2】。

若年層ほど「多くの食材をまとめて調理できる鍋」を優れた時短メニューと評価し、真夏でも積極的に利用している実態がうかがえます。

図表2.

ホット麺は約3割が即席調理! 手軽さが後押しをする夕食進出

ホット麺も、食事が一皿で完結する手軽さと、即席商品の充実から、簡便性評価の高いカテゴリです。

調理方法の変化を見ると、2026年は前年と比較して「手作り」が3pt減少し、「カップ・インスタント」が3pt増加しました【図表3】。一時の猛暑の緩みだけでなく、「より手軽に調理を済ませたい」という生活者ニーズが、今夏のホット麺の食卓シェア拡大を後押ししている可能性があります。

図表3.

「涼やかさ」だけでは足りない、夏の食への「手軽さ」ニーズ

今夏、鍋やホット麺が増加した背景に、近年の「食卓の品数減少(コンパクト化)」も影響しているようです。

夕食の平均品数は長期的な減少傾向にあります。例年であれば鍋シーズンが明ける春先に一旦持ち直す傾向がみられますが、今年は4月以降も品数の回復はみられず、品数を多く揃えないコンパクトな食卓が定着しています【図表4】。おかずを何品も用意する必要がなく、一品で満足感を得られる夏鍋やホット麺は、現代のライフスタイルに合致した合理的な選択肢といえるのかもしれません。

図表4.

日中のエアコン利用の促進や、猛暑時の外出控えなど、夏の生活習慣もここ数年で大きく変化しています。こうした環境を踏まえると、夏のメニュー選択においては「料理の温度(冷たさ)」だけでなく、「調理の手軽さ」など、別のニーズの重要度が高まっているのではないでしょうか。どれほど夏らしく涼しげな冷やしメニューであっても、手間のかかるものは今後敬遠される可能性もあります。逆に、ホットメニューであっても「一品で完結する」「調理時間を減らせる」といった強みを訴求できれば、真夏の食卓でも十分な勝機があるようです。

これからの夏のマーケティング・商品提案では、「夏らしさ」の他に「いかに手間を減らせるか」という視点が、生活者の支持を分ける大きな鍵となりそうです。


食MAP®は首都圏30キロ圏における有配偶世帯(主婦20歳~72歳)に属する家族個人(男女0歳以上)、および単身世帯(男女20歳~77歳)を対象とした食卓調査のマーケティング情報基盤です。

“365日”毎日の食卓を構成するメニューや食材、さらに商品(JANトラッキング)の利用状況、家庭内のストック状況、生活者の食意識やその日の気持ちなど、食に関連した調査分析を行っています。


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URL
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業種
情報通信
本社所在地
東京都千代田区九段北1-11-11 第2フナトビル9F
電話番号
03-3515-7088
代表者名
上田 健司
上場
未上場
資本金
-
設立
2001年09月