看護師転職で不満に感じていたことの理由最多は「人手不足で仕事量が多くなること」!転職して改善されたのか現役看護師500人への調査で明らかに
看護師転職に関するアンケート調査
詳細はこちら(URL:https://1dau.co.jp/kangoshi-tensyokuagent/#e1)
【調査の概要】
・調査対象:現役看護師500人
・調査期間:2023年04月19日 ~ 2023年04月22日
・調査機関:自社調査
・調査方法:Freeasy(https://freeasy24.research-plus.net/)を使用したインターネット調査
長時間労働や夜勤があり、体力的にハードな仕事である看護師にとって、労働条件の良さは仕事を続けていく上で大事な要素と言える。
転職経験のある看護師500人へのアンケート調査で、転職して不満がなくなった人は約3割にとどまっていることがわかった。
さらに、転職経験のある看護師500人に対して詳しいアンケートを実施。
「転職した理由」や「転職活動前後に感じたこと」について調査を行った。
看護師転職に利用していた転職サイト・エージェントランキング
転職に利用した転職サイト・エージェントを訊いたところ、表のような結果となった。
1位:ナース人材バンク
1位は「ナース人材バンク」で321人だった。
株式会社エス・エム・エスが運営する転職サイトで、求人数の多さが人気の理由と言える。
2位:看護roo!
2位は「看護roo!」で274人だった。
株式会社クイックが運営しており、ナースのコミュニティサイトや年収比較サイトを展開している。
3位:医療ワーカー
3位は「医療ワーカー」で229人だった。
株式会社トライトキャリアが運営しており、現職の退職代行など手厚いサポートが魅力と言える。
4位:マイナビ看護師
4位は「マイナビ看護師」で207人だった。
株式会社マイナビが運営する転職エージェントで、独占求人も多数取り扱っている。
5位:ナースではたらこ
5位は「ナースではたらこ」が103人だった。
株式会社ディップが運営しており、2022年のオリコンの顧客満足度が1位となっている。
転職サイト・エージェントを利用して良かったと感じた理由ランキング
「転職サイト・エージェントを利用して良かったと感じたこと」を訊いたところ、表のような結果となった。
「サポート体制が整っているか」や「自分に合う求人が探せるか」が転職サイト・エージェントを利用する上で重要だといえる。
1位:担当者が親身になってサポートしてくれた
1位は「担当者が親身になってサポートしてくれた」で、179人が回答した。
自分で転職活動をする労力を考えると、転職をサポートしてもらえることが最大の魅力だと言える。
2位:看護に関する求人数が多かった
2位は「看護に関する求人数が多かった」で、回答したのは170人だった。
転職サイト・エージェントには非公開の求人が掲載されていることがある。
求人数の多さは、転職する上で重要視している人が多いことがわかる。
3位:自分の条件に合う求人を探しやすかった
3位は「自分の条件に合う求人を探しやすかった」が152人だった。
条件から求人を検索できるサイトの仕組みが役立つようだ。
4位:自分の希望する条件で、迅速に転職できた
4位は「自分の希望する条件で、迅速に転職できた」で、106人が回答した。
転職にかかる時間が短縮できることで、次の仕事にスムーズに移ることができる。
短い期間で、希望する条件の職場に転職できたという声が多く挙がっている。
5位:自分の希望する条件通りの求人を定期的に紹介してくれた
5位は「自分の希望する条件通りの求人を定期的に紹介してくれた」で85人が回答した。
条件通りの求人があっても、うまくいかない場合が考えられる
求人を定期的に紹介してくれることで、チャレンジの幅が広がりそうだ。
転職サイト・エージェントを利用して良くなかったと感じた理由ランキング
続いて、「転職サイト・エージェントを利用して良くなかったと感じた理由」を調査した。
「サポート体制に不満があること」や「希望の求人が見つからなかったこと」が主な理由となっていることがわかった。
これは、良かったと感じたことと逆の内容となっている。
1位:自分の希望する条件通りの求人が見つからなかった
「自分の希望する条件通りの求人が見つからなかった」が最も多い103人だった。
転職サイト・エージェントの強みである求人の多さでも、希望の条件に合う職場が見つからない場合があるようだ。
2位:サポートの内容に不満があった
「サポートの内容に不満があった」と答えた人が68人だった。
期待するサポートと実際のサポート内容に差が生じることが考えられる。
差がある状況をなるべく避けるため、事前に希望をはっきりと伝える必要があると言える。
3位:求人が探しづらかった
「求人が探しづらかった」と回答した人が51人だった。
日々更新される多数の求人から、自分に合うものを探すのが難しいと感じる人もいるようだ。
4位:担当者の対応がそっけなく本気度が伝わらなかった
「担当者の対応がそっけなく本気度が伝わらなかった」という人が35人だった。
担当者から事務的な回答しか得られない、前向きな気持ちが伝わってこないという状況では、モチベーションの低下が予測できる。
5位:転職に思ったより時間がかかった
迅速に転職できたと答えた106人に対して、「思ったより転職に時間がかかった」と回答した人が29人いることがわかった。
転職する時期や希望する条件によって、転職にかかる期間に差が出ることが考えられる。
前職で不満に感じていたことランキング【転職のきっかけ】
前職で不満に感じていたことを500人に訊いたところ、表のような結果となった。
転職を考えるきっかけは、仕事量や給料の他、働きづらい環境にあることがわかる。
1位:人手不足で自分への仕事量が多かった
「人手不足で自分への仕事量が多かった」との回答が最も多く、191人だった。
責任の伴う看護業務において、人手不足による業務量の増加は大きな負担となることが考えられる。
2位:人間関係が良くなかった(古株職員の存在など)
「人間関係が良くなかった」と回答した人は184人だった。
協力体制が重要となる職場において、人間関係は見て見ぬ振りできず、精神的な負担となるだろう。
3位:労働時間が長すぎて休む間がなかった
「労働時間が長すぎて休む間がなかった」と回答した人が165人だった。
看護師の人手不足や患者の増加により、一人の看護師の労働時間が長くなってしまう。
さらに休憩すら取れないという労働環境は、大きな負担になると言える。
4位:給料が低かった
「給料が低かった」と答えた人が164人と3位とほぼ同じ人数だった。
仕事内容に見合う給料に満たないと感じた場合も、転職を考えるきっかけとなることがわかる。
5位:休みをとらせてもらえない
「休みをとらせてもらえない」が82人だった。
体調不良や、子どもの行事、急病時でも仕事が休みづらいことで、転職を余儀なくされる人は少なくないと推察できる。
転職することで、これらの不満が解消されるのだろうか。転職後に感じたことのアンケート結果を考察していく。
前職から現職に転職して良い方向へと変わったことランキング
「前職から現職に転職して良かったこと」を訊いたところ、前職の不満が改善されたという回答が多いことがわかる。
重視したい点を条件として転職活動を行うことで、不満な点が改善できることが考えられる。
1位:自分の時間を増やすことができた(休みが取りやすくなった)
「自分の時間を増やすことができた(休みが取りやすくなった)」と回答した人が176人と最も多かった。
休みの取りやすさを重視して、転職活動を行ったと考えられる。
2位:人間関係の問題に悩まされなくなった
「人間関係の問題に悩まされなくなった」と回答した人は172人と、1位に次いで多かった。
人間関係は職場が変わることでリセットされるため、職場の人間関係に悩む人にとって転職の選択肢は有効だと推察できる。
3位:労働時間が減少した
「労働時間が減少した」と回答した人が169人だった。
自分に合う労働時間で働ける求人が見つかった例だと言える。
4位:給料が増えた
「給料が増えた」と回答した人が152人だった。
転職することで給料を増やせる例があることがわかる。
また、キャリアアップを図りたいときにも転職が有効となることが推察できる。
5位:仕事が楽しくなった
「仕事が楽しくなった」が103人だった。
前職から職場の環境が変化したことで、仕事を楽しめるようになったという人が100人を超えている。
前職から現職に転職して悪い方向へと変わったことランキング
続いて、「前職から現職に転職して悪くなったこと」を訊いたところ、表のような結果が得られた。
悪くなった点は、求人を探す条件と異なる部分だったことや、転職活動時に把握できない部分だったことが推測できる。
1位:前職より給料が低くなった
「前職より給料が低くなった」と答えた人が146人と、最も多かった。
先述のアンケート結果では、「労働時間が減少した」と答えた人は169人だった。
労働時間の減少や正規からパートへの業務形態の変更により、給料が低くなっていることが推察できる。
2位:休みが取りづらくなった
「休みが取りづらくなった」と回答した人が65人だった。
前職とは異なる勤務形態となった場合などには、休みが取りづらくなることも考えられるため、注意が必要だ。
3位:労働時間が増加した
「労働時間が増加した」と回答した人が57人だった。
「給料が増えた」と答えた152人の中には、労働時間の増加が原因となっている人がいることが推測できる。
労働時間の増加を望まない場合は、転職活動時の確認が重要だと考えられる。
4位:前職より人間関係に悩んでいる
「前職より人間関係に悩んでいる」と回答した人が49人だった。
人間関係による悩みが解消できた人が172人いる反面、悪化した人が49人いる。
転職活動時に職場の人間関係を把握することは難しいと言える。
そこで、転職経験者の口コミなど、できるだけ多くの情報をチェックしておくことが有効となりそうだ。
5位:仕事に行きたくなくなった
「仕事に行きたくなくなった」と答えた人は32人だった。
転職が上手くいかなかったパターンが考えられる。
前職で疲れが溜まっていると感じるときには、無理に転職を進めても同じ事の繰り返しとなる可能性がある。
休養期間を設けたり、異業種への転職を検討したりすることも必要ではないだろうか。
「ブラック病院」に当てはまる主な要素【実際の経験を元に】
「ブラック病院」に当てはまる主な要素について質問したところ、表のような結果となった。
自分の働く病院がブラックだという自覚がないまま働いていることもあるだろう。
ここでは、多くの人が感じる「ブラック病院」の要素について考察する。
慢性的な人員不足
「慢性的な人員不足」が500人中411人と、8割以上の人が回答している。
人手が足りないことで、ハードな勤務体制を強いられることが、ブラック病院最大の要素だと言える。
看護師スタッフの入れ替わりが激しい(入退職の頻度が多い)
「看護師スタッフの入れ替わりが激しい」と回答した人が348人だった。
業務が忙しい、人間関係に軋轢があるなど、労働環境が良くないことで、看護師スタッフがすぐに辞めてしまうことが考えられる。
頻繁に求人が出ている病院は、看護師スタッフの入れ替わりが激しい可能性があるため、注意が必要だと言える。
休日が取れない(有給休暇が申請できないなど)
「休日が取れない」と答えた人は、334人だった。
有給休暇は労働者に認められた権利である。
申請しようとすると断られたり、嫌みを言われたりする環境は、ブラックだと考える人が多いことがわかる。
残業が多い(残業代が支払われないなど)
「残業が多い(残業代が支払われないなど)」と回答した人が328人だった。
本来の業務時間を大きく超えた残業や、手当てが支払われない残業を強いられることは、心身の大きな負担となるのだろう。
適切な業務時間や手当を定める病院を選びたい人が多いと言える。
古株職員からのいじめ・嫌がらせ
「古株職員からのいじめ・嫌がらせ」が302人だった。
いじめ・嫌がらせをする古株職員がいるために、精神的苦痛を感じる人が多いことがわかる。
新しく入った職員に対して適切な指導やサポートをせず、厳しい言葉が飛び交う職場は、ブラックな環境だと考える人が多いようだ。
看護師を長く続けたいと思えるために改善してほしいことランキング
最後に、「看護師を長く続けたいと思えるために改善して欲しいこと」を訊いた。
その結果、「ブラック病院」の要素と考えられる部分の改善を求める声が多かった。
1位:人員不足の解消
1位は「人員不足の解消」で、374人が回答した。
人員が十分に確保できていることで、一人が受け持つ仕事量が適正となり、無理な勤務体制や激務が避けられると考えられる。
2位:十分な休日の確保
2位は「十分な休日の確保」で、358人が回答した。
責任感の伴う仕事をしている看護師にとって、心身のバランスを保つことは大切だ。
十分な休息を取ることは、心身を健康に保つために重要なことであると言える。
ライフワークバランスを取りやすい環境が理想的ではないだろうか。
3位:もらえる給料の額
3位は「もらえる給料の額」で、346人が回答した。
やりがいのある仕事として看護師を続けていくためには、仕事内容に見合う給料の額が必要だと言える。
4位:残業時間の減少(残業代をしっかり払ってもらうなど)
4位は「残業時間の減少(残業代をしっかり払ってもらうなど)」という回答で、324人だった。
残業時間を減らし、働いた分の残業代は払ってもらうことで、心身の負担が少なくなると考えられる。
5位:人間関係の軋轢を解消
5位は「人間関係の軋轢を解消」で、303人が回答した。
看護師の仕事において、人間関係が良好であることの大切さが窺える。
まとめ
看護師の仕事に不満があり、転職を考えている人は少なくないだろう。
今回のアンケートの結果から、長く続けていける職場の条件は下記だと言える。
・人員が十分に確保され、業務に無理が無いこと
・休みの申請がしやすいこと
・業務内容に見合う給料が支払われること
・人間関係の軋轢がないこと
転職先の職場環境をできる限り把握し、希望に合う職場を見つける事が重要となる。
※全ての集計結果データは以下から閲覧可能です。
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