製品のウイルス感染力新評価法を使って新材料開発によるウイルス撃退の可能性に光!
~日本初のISO規格の紹介と進行中の最新研究~
独立行政法人国立高等専門学校機構 鈴鹿工業高等専門学校(以下「鈴鹿高専」という。)の兼松秀行特命教授はアメリカの代表的な国際材料学会ASM Internationalの機関紙「Advanced Materials&Process」 にダイジェスト版として材料表面のウイルス感染性の測定法を用いて金属元素がウイルス撃退につながれる可能性を見いだした。ドアノブなど、モノを介したウイルス感染を防ぐ新しい材料開発の可能性を示しました。
記事名
Measuring Virus Infectivity on Material Surfaces
(材料表面上のウイルス感染性の測定)
https://translate.google.com/translate?hl=&sl=en&tl=ja&u=https%3A%2F%2Fwww.asminternational.org%2Fhome%2F-%2Fjournal_content%2F56%2F10192%2F44928864%2FNEWS
著者名
兼松 秀行 特命教授(GEAR 5.0マテリアルユニットリーダー)鈴鹿高専 ※1
河合 里紗 助教 鈴鹿高専
Barry Dana M. 教授 Clarkson University ※2
日本繊維製品品質技術センター研究員2名(射本康夫,中嶋絵里)※3
概要
コロナウイルスCOVID-19の感染が世界で広まる中、ウイルスに対する関心は一般市民まで広がっています。兼松特命教授らは、金属物質(鉄など)の表面におけるウイルスの挙動を評価する方法を解説しています。この評価法は、様々な材料に対して抗ウイルス性として評価できることになり、今後新たな抗ウイルス性材料を開発する上で重要な評価法となります。これまで、本論文において紹介しているSIAA(抗菌製品技術協議会)が一団となって開発した抗ウイルス製品の評価法ISO21702は2019年に国際規格(ISO)となりましたが、金属材料への応用は確認されていませんでした。兼松特命教授らの研究チームはSIAA(抗菌製品技術協議会)※4が提案した方法を使って、金属表面上のウイルス感染症に利用できることを確認し、まもなく学生との連名で国際会議、国際論文誌に詳細を公表、掲載予定です。
SIAAは適正で安心できる抗菌・抗ウイルス加工製品の普及のためにメーカーや試験機関が集まった団体です。SIAAが制定した基準を満たした製品は私たちの快適な衛生環境に不可欠なものと言えます。今回の公表した測定法は、抗ウイルス加工品の基準化に役に立つ指標となります。
評価法 (プラークアッセイ)
今後の活動
本研究は鈴鹿高専の学生と現在も研究を進めています。2021年8月中旬の国際会議(ISATE 2021)、9月初旬の国際会議(Interfinish 2020:1年延期されて開催)に詳細を発表予定、論文掲載予定です。発表内容は鉄が著しくウイルスの感染力を奪うこと、また実際のぬめりをもつ材料表面において、ウイルスがどの程度感染力を失うかなど、今回紹介した方法を用いて調べた詳細の結果を発表する予定です。なお、本研究の一部は、独立行政法人国立高等専門学校機構が運営する「GEAR5.0:未来技術の社会実装教育の高度化」プロジェクトの支援によって推進中です。
出典先
https://www.asminternational.org/home/-/journal_content/56/10192/44928864/NEWS
※1 GEAR5.0マテリアル
https://www.suzuka-ct.ac.jp/gear-materials/
※2 クラークソン大学のDana M. Barry教授
https://www.suzuka-ct.ac.jp/photo/2019061901/
※3 一般社団法人日本繊維製品品質技術センター
https://www.qtec.or.jp/
※4 SIAA(一般社団法人 抗菌製品技術協議会)
https://www.kohkin.net/siaa.html
【鈴鹿工業高等専門学校について】
鈴鹿高専は、全国12の一期校のひとつとして設立された歴史ある学校で、これまでの50年間に卒業した7,300人余りの卒業生は技術者や研究者あるいは企業家として社会で活躍し、産業界の方々から高い評価を受けています。また、平成5年には、科学技術の一層の進展と本格的な国際化時代の到来に対応するため、さらに2年間の高度な専門教育を実施するための「専攻科」を設置して国際社会で活躍できるエンジニアの育成に努めています。
【学校概要】
学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構 鈴鹿工業高等専門学校
所在地:三重県鈴鹿市白子町
校長名:竹茂 求
設立:1962年
URL:https://www.suzuka-ct.ac.jp/
事業内容:高等専門学校・高等教育機関
【本リリースに関するお問い合わせ先】
独立行政法人高等専門学校機構
鈴鹿工業高等専門学校
総務課地域連携係
TEL:059-368-1717(平日8:30-17:00)
e-mail:chiiki@jim.suzuka-ct.ac.jp
Measuring Virus Infectivity on Material Surfaces
(材料表面上のウイルス感染性の測定)
https://translate.google.com/translate?hl=&sl=en&tl=ja&u=https%3A%2F%2Fwww.asminternational.org%2Fhome%2F-%2Fjournal_content%2F56%2F10192%2F44928864%2FNEWS
著者名
兼松 秀行 特命教授(GEAR 5.0マテリアルユニットリーダー)鈴鹿高専 ※1
河合 里紗 助教 鈴鹿高専
Barry Dana M. 教授 Clarkson University ※2
日本繊維製品品質技術センター研究員2名(射本康夫,中嶋絵里)※3
概要
コロナウイルスCOVID-19の感染が世界で広まる中、ウイルスに対する関心は一般市民まで広がっています。兼松特命教授らは、金属物質(鉄など)の表面におけるウイルスの挙動を評価する方法を解説しています。この評価法は、様々な材料に対して抗ウイルス性として評価できることになり、今後新たな抗ウイルス性材料を開発する上で重要な評価法となります。これまで、本論文において紹介しているSIAA(抗菌製品技術協議会)が一団となって開発した抗ウイルス製品の評価法ISO21702は2019年に国際規格(ISO)となりましたが、金属材料への応用は確認されていませんでした。兼松特命教授らの研究チームはSIAA(抗菌製品技術協議会)※4が提案した方法を使って、金属表面上のウイルス感染症に利用できることを確認し、まもなく学生との連名で国際会議、国際論文誌に詳細を公表、掲載予定です。
SIAAは適正で安心できる抗菌・抗ウイルス加工製品の普及のためにメーカーや試験機関が集まった団体です。SIAAが制定した基準を満たした製品は私たちの快適な衛生環境に不可欠なものと言えます。今回の公表した測定法は、抗ウイルス加工品の基準化に役に立つ指標となります。
評価法 (プラークアッセイ)
ウイルスはとても小さいため(ナノオーダー)、細菌と違って、特殊な顕微鏡(透過型電子顕微鏡)を使わないと“見る”ことはできません。そのため、これまで製品上(材料表面上)のウイルスが感染力を持つかどうかを観察することがとても困難でした。一方ウイルスは細胞を破壊し、破壊された細胞は肉眼で確認できる白い斑点(プラーク)として観察可能です。このプラークの数を数えることによって、製品(材料上)のウイルスの感染力を評価することができます。感染する力のなくなったウイルスは、プラークを作りません。この方法で、規格が対象とするポリマー材料だけでなく、金属材料やセラミックスなど様々な材料の抗感染性を評価し、新しい材料開発につながる可能性が出ています。
今後の活動
本研究は鈴鹿高専の学生と現在も研究を進めています。2021年8月中旬の国際会議(ISATE 2021)、9月初旬の国際会議(Interfinish 2020:1年延期されて開催)に詳細を発表予定、論文掲載予定です。発表内容は鉄が著しくウイルスの感染力を奪うこと、また実際のぬめりをもつ材料表面において、ウイルスがどの程度感染力を失うかなど、今回紹介した方法を用いて調べた詳細の結果を発表する予定です。なお、本研究の一部は、独立行政法人国立高等専門学校機構が運営する「GEAR5.0:未来技術の社会実装教育の高度化」プロジェクトの支援によって推進中です。
出典先
https://www.asminternational.org/home/-/journal_content/56/10192/44928864/NEWS
※1 GEAR5.0マテリアル
https://www.suzuka-ct.ac.jp/gear-materials/
※2 クラークソン大学のDana M. Barry教授
https://www.suzuka-ct.ac.jp/photo/2019061901/
※3 一般社団法人日本繊維製品品質技術センター
https://www.qtec.or.jp/
※4 SIAA(一般社団法人 抗菌製品技術協議会)
https://www.kohkin.net/siaa.html
【鈴鹿工業高等専門学校について】
鈴鹿高専は、全国12の一期校のひとつとして設立された歴史ある学校で、これまでの50年間に卒業した7,300人余りの卒業生は技術者や研究者あるいは企業家として社会で活躍し、産業界の方々から高い評価を受けています。また、平成5年には、科学技術の一層の進展と本格的な国際化時代の到来に対応するため、さらに2年間の高度な専門教育を実施するための「専攻科」を設置して国際社会で活躍できるエンジニアの育成に努めています。
【学校概要】
学校名:独立行政法人国立高等専門学校機構 鈴鹿工業高等専門学校
所在地:三重県鈴鹿市白子町
校長名:竹茂 求
設立:1962年
URL:https://www.suzuka-ct.ac.jp/
事業内容:高等専門学校・高等教育機関
【本リリースに関するお問い合わせ先】
独立行政法人高等専門学校機構
鈴鹿工業高等専門学校
総務課地域連携係
TEL:059-368-1717(平日8:30-17:00)
e-mail:chiiki@jim.suzuka-ct.ac.jp
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