アジア有数のコスメ産業集積地を目指す佐賀県主催アクセラレータープログラム、成果発表会デモデイを実施!〈実施レポート〉

~ベルテクス・パートナーズらの運営/支援で佐賀での事業展開案をブラッシュアップした国内外10チームによるプレゼンをオンラインで実施~

株式会社ベルテクス・パートナーズ(本社:東京都港区、代表取締役:山口正智)は、佐賀県より受託、企画運営している自治体唯一のコスメ/ヘルスケア産業特化のアクセラレータープログラム「SAGAn Beauty & Healthcare Global Accelerator 2021」にて、採択スタートアップ10チームの4か月間の成果を発表する「デモデイ」を2022年2月28日(月)、オンラインで実施しました。

デモデイでは、国内7チーム(うち佐賀県内1チーム)、海外3チームのプレゼンに加え、メンタリング等に関わってきた外部専門家6名、佐賀県「コスメティック構想」の主要企業・団体関係者8名の計14名もゲストとして質疑応答で参加。各チームからは、佐賀県産原料素材の調達やそのコンセプトの応用によるブランド再構築、県内企業との連携による新製品開発や生産、さらには法人登記など、本プログラムの主目的である「佐賀県コスメ産業の集積」を加速させる具体的な事業プランが発表されました。(本文にて各チーム詳報)
当日は、コロナ禍に伴い運営事務局を除いて完全オンラインで実施されたほか、一般参加者もYoutube Liveにて同時中継で公開。大手化粧品メーカーから自治体関係者、起業家など多くの関係者が視聴しました。

※当事業は、株式会社ベルテクス・パートナーズおよびAgorize Japan株式会社による「コスメ起業支援コンソーシアム」、株式会社佐賀広告センターが佐賀県からの委託を受け、企画・設計・運営・ハンズオンの支援を実施しています。
 

 
  • デモデイレポート:本プログラム実施の背景/経緯について
佐賀県は元来、離島植物など豊かな天然由来原料に恵まれ、アジア有数のビューティー&ヘルスケア産業集積地となる「コスメティック構想」を2013年から推進、12件以上の企業誘致・起業の実績を積み重ねてきました。スタートアップとの連携を進めるアクセラレータープログラムには2020年度から着手し、今期で2年目。生産から製造・流通まで、佐賀の持つ多彩なコスメビジネス関連リソースへのアクセスや事業成長の機会をスタートアップに提供し、多様なプレイヤーの集結と、佐賀から世界を変える革新的な事業創出を目的に始動しています。

 デモデイでは冒頭、主催者である佐賀県産業労働部ものづくり産業課「コスメティック構想推進室」・北村志帆室長が、「今年度は海外スタートアップも対象とし、より大きなスケール、バラエティに富んだアイデアとビジネスプランを選出。専門家のアドバイス、県内関係者の協力を得て推進してきた」とビデオメッセージにて本プログラムの意義と関係者への感謝を強調しました。

続いて、同室主査・西島俊太郎氏(スタートアップ・新規産業創造担当)により、11月15日のキックオフからデモデイに至るプログラム過程の詳細が説明され、「佐賀県での事業立地や事業展開を目指すスタートアップを全面的に支援し、国内外から多様なプレイヤーが集まるコスメ産業クラスターの価値向上に向けての精度を上げてきた」と振り返りました。

 

挨拶する北村志帆・佐賀県コスメティック構想推進室室長(写真左、ビデオメッセージ)、コスメティック構想およびプログラム概要を説明する西島俊太郎・同室主査(写真右)
 

西島主査より説明されたプログラム概要説明のうち「佐賀県コスメティック構想」取り組み部分
 
  • 本プログラム協力ゲストについて
佐賀県への産業集積を目的とする本プログラムでは、事業成長を加速させる外部メンターや連携相談などに応じる支援者として、コスメ/ヘルスケア事業に精通した実業家・専門家や、佐賀で実績を上げている経営者らを選定してスタートアップとの調整を推進してきました。
デモデイでは、そのメンバーらを中心に14名がゲスト招聘。スタートアップに対してマーケティング、パートナーなどの事業戦略面から、事業立地の可能性や法的リスクなど多方面の質問が投げかけられ、終了前の総評でも「数多くの化粧品製品の中で、佐賀と関係するサービスを作ることが一つの差別化要因になり、大きな強みになると感じた」(伊藤まゆみ氏)など、各ゲストからスタートアップやコスメティック構想への期待感が語られました。
 


登壇オンラインゲストは以下の通り
○外部専門家
・株式会社アイスタイル BeautyTech.jp編集長 矢野貴久子様
・株式会社JapanGroove 代表取締役社長兼CEO 布施卓人様
・エピステーメー合同会社 代表(元SHIGETA株式会社 副社長等) 伊藤まゆみ様
・AZX総合法律事務所 東京オフィス所属 パートナー弁護士 雨宮美季様
・AZX総合法律事務所 福岡オフィス所属 パートナー弁護士 小鷹龍哉様
・株式会社リンクス 代表取締役 鈴木吾朗様

○県内コスメティック構想関係者
・佐賀大学 リージョナル・イノベーションセンター 化粧品科学共同研究講座 特任教授 徳留嘉寛様
・一般社団法人ジャパン・コスメティックセンター 事務局長 藤岡継美様
・株式会社ブルーム 代表取締役 山﨑信二様
・株式会社トレミー 営業本部長 鳥居敬憲様
・松浦通運株式会社 営業本部 営業部長 江上正彦様
・株式会社クレコス 代表取締役社長/アルデバラン株式会社 代表取締役 暮部達夫様
・株式会社リトコス 代表取締役/NPO法人リトコス 代表理事 三田かおり様
・株式会社イノベーションパートナーズ 地方創生事業本部 嬉野温泉アジアヘッドオフィス支社長 古賀明香様
 
  • 登壇10スタートアップ・プレゼンレポート
2021年度は「コスメティック」「美容デバイス/サービス」「ヘルスケア」の3テーマに、日本を含む世界19か国から54件の応募があり、書類選考、ピッチ選考を経て、11月に国内7チーム(うち佐賀県内1チーム)、海外3チームの採択を決定。デモデイでは、約4か月の集大成として、「なぜ佐賀なのか」などのコンセプトを含めた佐賀県内での事業展開が盛り込まれたプレゼンが披露されました。

1.    日本美容創生株式会社(代表:金山宇伴)

美容室と理学療法士をつなぐ健康カウンセリング/ストレッチ等受講マッチングプラットフォーム開発を担う日本美容創生。国内外の美容業界で20年以上のキャリアを積んだ金山代表が抱いた課題感を解決すべく、女性活躍の進展と女性の不調をケアするギャップを埋めるサービスの展開を進めています。
自治体との協業では、先行して奈良県田原本町での実証実験で効果測定を
進めていましたが、女性の美容室利用回数が全国トップというデータもある佐賀県の展開として、中期的な県内雇用創出、健康増進、医療費抑制なども視野に入れた「佐賀モデル」の実現を模索。3月には県内美容室や理学療法士と連携した実証実験も計画しており、「佐賀県の美容室を『まちのビューティー&ヘルスケアステーション』にアップデートする」との構想を語りました。
https://jbirc.jp/

2.    NUProtein株式会社(代表:南 賢尚)

有用タンパク質の超廉価化技術をベースとしたコムギ胚芽抽出液による化粧品開発への応用と事業提携を進めてきたNUProtein。従前の組み換えタンパク質と比べて圧倒的にグラム単位の値段が安く、合成期間も早い、さらに人にも環境にも優しい植物由来の安心性を実現するタンパク質製造技術を持つという注目の研究開発型ベンチャーです。
これまで研究、医療、食肉(代替肉・培養肉)の市場で活躍するプレイヤーと連携して技術を応用してきましたが、化粧品にも成長因子の合成が応用できる可能性が高いことから、化粧品市場への参入を模索。佐賀プログラム参画を機に化粧品業界における優位点、遡及点を理解し、県内OEM業者などとの共同検討の機会を得たことで美容業界への適正提供の手法をさらに高めていくことが発表されました。
https://nuprotein.jp/ja/

3.    Agri Beauté(アグリボーテ、代表:岡崎 愛)

「距離が近づくコスメ」をコンセプトに、佐賀産オーガニック素材を活用した、思わず触れたくなり癒しを感じる新しい「肌ボディパウダー」開発を進めるアグリボーテ。
化粧品会社での美容研修経験や世界中のエココスメ情報を集約してきた岡崎代表の知見を活かしてプロジェクト構想を練り上げる中、本プログラム参加を機に、佐賀県の離島オーガニックコスメ原料活用によるプロダクト製造やオーガニック農家との連携による事業展開を模索。今後、具体的な顧客探索や鍼灸院・婦人科等の販路開拓、販売までを佐賀を軸に進めることが発表されました。
https://weloveecocosmetics.com/(岡崎代表のエココスメ情報サイト)

4.    粧美堂株式会社(事業リーダー:佐藤裕之)

化粧品・化粧道具を中心に「心と体の健康と美をサポート」してきた創業70年超の一部上場企業・粧美堂が、「真のメーカー化」を目指す組織内新規プロジェクト。マーケティングチームリーダーの佐藤氏を軸とした同社チームは、2021年に濃密洗顔ブラシのクラウドファンディングで2000人を超える支持を得るなど新規展開でも実績を積み始めていましたが、本プログラム参加を機として、佐賀県独自の豊富な原料素材活用やビジネスアセットの全面的な連携を視野に入れたヘアケアブランド構築を模索を進めました。デモデイでは、ヘアケア道具を起点に「日常のマイナス」の解決をサポートする新ウェルビーイングブランドの立ち上げが打ち出され、今後のクラウドファンディングを足掛かりに、廃棄物再利用/離島耕作放棄地活用と原料植物育成/磁器原料の土や焼き物デザイン活用など、全面的に佐賀素材とコンセプトを活用する方針が語られました。
https://www.shobido-corp.co.jp/

5.    株式会社エリカ健康道場(代表:北島昭博)

今期唯一の佐賀県内企業で、30年以上もの断食道場での健康指導の実績を持ち、近年は酵素ドリンクを軸にしたネット通販/デジタルマーケティングで多数の顧客を獲得しているエリカ健康道場。佐賀プログラム参画時は100%佐賀県産原材料を活用した酵素ドリンク・ペーストの開発や販売・生産拠点の探索を掲げていましたが、メンタリング等を機として、近年人気のサウナと共通点の多い「ファスティング」のブランド価値強化を進め、地元佐賀県の生産者、研究者、さらには佐賀自社工場の模索で「製造メーカー」としての事業展開まで視野を拡大。デモデイでは北島代表が、「ファスティングに最適な地・佐賀を創造する」と宣言し、オンラインゲストからも期待の声がかかりました。
https://www.erika-kouso.com/

6.    株式会社HAA(代表:池田佳乃子)

大分県別府市出身で、2018年より湯治文化を持つ別府・鉄輪温泉でのプランナー活動等を始めた池田代表による「日常に、深呼吸を届ける」をミッションとしたライフスタイルブランドHAA。2021年の設立後、「別府湯の花」由来成分を配合した入浴剤を開発し、一般紙から情報系雑誌・テレビまで数々のメディアに掲載・出演を実現させています。
同社は別府のみならず、各地域にて域内の好循環を作るビジネスモデルと世界展開を模索していく方針のため、佐賀プログラムにおいても、温泉地や離島の原料素材など、佐賀県内の地域原料素材やその調達、生産・製造までの機能を活用してのプロダクト開発を進めていくことが発表されました。
https://haajapan.com/

7.    BEAUTE DE LABO株式会社(ボーテデラボ、代表:渡辺政彦)

エステサロン、医院、美容院向けのハイエンド化粧品を中心に製品展開し、主に30~40代の富裕層女性に提供、多数の受賞歴やメディア掲載を実現しているBEAUTE DE LABO。
本プログラム参加を機に、新たに佐賀県内の嬉野温泉やお茶成分の活用などを自社ビジネスモデルと組み合わせ、伝統価値に根付いた新規ビジネス(コラボ製品)の創出と佐賀の持つコスメの魅力紹介を模索して議論を重ねてきました。デモデイで渡辺代表は「研究開発含めて良いものを作り、将来的な海外戦略・展開で、日本の企業や技術力はこれだけ凄いということを打ち出していきたい」と語りました。
https://relabeaute.com/

8.    Natural Machines(代表:Emilio Sepulveda、スペイン)

「生産を消費者にもたらす」として、小型の3Dプリンター技術を応用して、B2B2Cでパーソナライズされた製品を製造するスペインのスタートアップ。既に新鮮な食材を使用したパーソナライズで健康的な調理方法を提供するサービスを展開していますが、さらにスマートフォンのカメラでスキャンした顔の部位ごとの肌特性にあわせてカスタマイズされた美容フェイシャルマスクの開発と世界展開を推進中です。
本プログラムでは、佐賀や日本国内におけるコスメ市場やチャネルごとの特徴を踏まえたコンセプトの練り上げから推進。今後、日本での販売代理パートナーを活用しながら佐賀県素材の入れ込みやそれに基づく実証実験の実施など必要な情報を整理、将来的な製造を模索することが表明されました。https://www.naturalmachines.com/

9.    SynThera Biomedical Private Limited(代表:Nilay Lakhkar、インド)

肌修復や老化防止を促す革新素材「バイオアクティブガラス」の化粧品有効成分としての応用および製品開発を目指すインドの研究開発型スタートアップ。
代表のニレイ氏は「スキンケア参入のゲートウェイとなり得る大きな存在が佐賀であると感じた」と期待に言及。本プログラム期間を通じ、スキンケア領域への本格的な事業展開を加速させるため、有効性を証明するデータの整理などから着手し、それに基づいて継続的に佐賀を軸とした研究開発パートナーや製造パートナーを模索することが表明されました。
http://synthera.in/

10.    FridaSkincare(代表:Frida Pigny、韓国

朝晩「1滴だけ」で十分な保湿効果を持つ独自のオーガニック化粧品ブランドを展開する韓国発スタートアップ。既に化粧水からオイルまで複数本の製品ラインナップを持っていますが、本プログラムのメンタリングを経て、より日本での流通可能性が高い商品の絞り込みと、その特徴に応じたメッセージ性をブラッシュアップしてきました。
現在、アメリカに販売パートナーを通じての商品提供を進めていますが、佐賀県においても本プログラムを機に研究開発や販売パートナーを模索した事業展開を模索。中期的には天然由来成分を自社製品に組み込むサプライヤー協業や、佐賀でのヘッドクォーターオフィス設立を目指す構想が打ち出されました。
https://fridaskincare.com/

 
  • 公式Facebookにてプログラム情報を発信
https://www.facebook.com/SAGAN.BEAUTY.HEALTHCARE.ACCELERATOR
 
  • 運営企業紹介
本プログラムでは、グローバル40万社超のスタートアップネットワークを持ち世界最大級のオープンイノベーションプラットフォームを運営するAgorize Japan 株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:中澤亮太)と、美容/ヘルスケア系を含めた様々な企業のオープンイノベーションプログラムや新規事業創出の実績を持つ株式会社ベルテクス・パートナーズ(本社:東京都港区、代表取締役:山口正智)、株式会社佐賀広告センターが共同で佐賀県主催プログラムの企画・運営を推進してきました。

●プログラム特設サイト:
https://saga-innovation.agorize.com/ja/challenges/beauty-healthcare-2021


【株式会社ベルテクス・パートナーズ 会社概要】

商号       : 株式会社ベルテクス・パートナーズ
代表者    : 代表取締役 山口正智
所在地    : 〒107-6218 東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー 18階
資本金    : 3,000万円(2020年1月末日時点)
設立       : 2015年7月
事業内容 : 戦略策定~実行支援・新規事業創出・業務プロセス・デジタルに関するコンサルティングサービス、事業共創によるスタートアップ・CVC・地方創生の支援、先端ソリューションを活用したオープンイノベーションソリューション、中小企業向け&MAプラットフォーム及びFAS全般、新規事業プロデュース
URL       : https://www.vertex-p.com/


【Agorize Japan株式会社 会社概要】

商号       : Agorize Japan株式会社
代表者    : 代表取締役 中澤亮太
所在地    : 〒150-0041 東京都渋谷区神南1-6-5 The Hive神南
設立       : 2020年5月14日
事業内容 : フランス発の世界最大級グローバル・オープンイノベーションプラットフォームを提供するスタートアップ企業Agorizeの日本法人。企業・行政・組織のオープンイノベーション活動に対して、SaaS型イノベーションマネジメントプラットフォームのご提供と、世界500万人のイノベーターネットワークを活用したイノベーションチャレンジやハッカソンを世界6カ国にて支援。
URL       :  https://www.agorize.tokyo/

 
【株式会社佐賀広告センター】

URL       :  https://www.saga-ad.co.jp




 

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会社概要

URL
https://www.vertex-p.com/
業種
サービス業
本社所在地
東京都港区赤坂 ミッドタウン・タワー18階
電話番号
03-4540-4315
代表者名
山口 正智
上場
未上場
資本金
3000万円
設立
2015年07月