飲食チェーン「とんきゅう」で働き方改革を実施した店舗の有給休暇取得率が 30%増加働き方の課題を解決する「カエル会議」で属人化を排除、人材育成計画立案で店長の負担を大幅減
~SNS 活用やオペレーション見直しでテイクアウト伸び率が全店平均より 26%増・売上 13%増~
東京都港区、代表取締役社長:小室淑恵)が提供する「働き方改革コンサルディング」を、関東で「とん
Q」を運営するとんきゅう株式会社(本社:茨城県つくば市、代表取締役社長:矢田部武久、以下「とん
きゅう」)に導入し、働き方の課題を現場の店舗から抽出して解決策を従業員自ら考え実行する「カエル
会議」を 8 か月間実施したことで、取組み実施店舗の店長を含む従業員の有給休暇取得率を 30%向上(全
店舗平均比)、売上 13%増(全店舗平均比)といった成果をあげました。
また、正社員だけでなくパート社員やアルバイトも取組みに参加し、これまでは意見が言いにくかった
従業員控室の整理整頓や清掃、備品の不足や入れ替えといった工夫で改善、「この職場であれば安心して
意見をいえる」いわゆる心理的安全性を生み出すことで、お客様アンケートによるメニュー開発といっ
た斬新な意見を SNS 戦略に活用することで、コロナ禍による売上減少から増加へのキッカケを掴み、売
上 13%増といった成果を生み出しました。
【働き方改革コンサルティングについて】
「働き方改革コンサルティング」とは、約8か月間で働き方改革に必要なノウハウを現場に定着させる伴走型のコンサルティングサービスです。各社員の時間の使い方の可視化や、チームでの課題整理や働き方の見直しを促す「カエル会議」を行うことで、時間当たりの生産性向上や私生活の充実を実現し、イノベーション創出につなげていくことが特徴です。指導型のコンサルティングではなく、コーチング技術を用い、現場が自発的に考え始める仕組みを提供します。2006年の創業当時より提供を開始、それ以来、1,000社の企業の働き方改革に伴走し、残業時間半減や労働生産性3割増、新規事業の創出といった成果につなげてきました。2020年のCOVID-19影響下においても、オンライン会議システム等を用いて継続的な取組みを行う企業がほとんどです。
■取組みの背景
とんきゅうは、国産ブランド「やまと豚」のとんかつをメインに、お膳の五品(とんかつ・キャベツ・ご飯・味噌汁・お新香)すべてにこだわるとんかつ店です。
外食業界は、お客様のご期待に対応することを優先するため、現場社員の長時間労働化や休暇の取りにくさといった課題がありました。とんきゅうにおいても、特に休暇の取りにくさに課題があり、速やかな働き方の改善が求められていました。また、店舗従業員の人材育成が効果的に行われておらず、提供サービスや調理レベルにばらつきがありました。さらに、これまでの上意下達文化(上位の役職者の意志や命令を、下位の役職者に徹底させるといった文化)により、指示待ちになってしまう従業員がほとんどで、変化に富んだ時代にあわせたアイデアやイノベーションの創出に行き詰まりを感じていました。
そこで、これらの課題を解決するべく、2020年から本格的な「働き方改革」に取り組むことを決断、2020年12月より株式会社ワーク・ライフバランスの「働き方改革コンサルティング」を、つくば本店、水戸千波店、成田ニュータウン店の3店舗を対象に導入することに至りました。
■働き方改革コンサルティングにおける主な取組みと成果
取組み内容としては、まず、それまで「働き方改革」という言葉すら知らなかった従業員に対して「なぜ働き方改革が必要なのか」を伝え、休日が取れないことの弊害への理解を進めました。また、チームごとに課題を見つけ解決策を議論する「カエル会議」を行いました。
「カエル会議」の具体的な取組みとして、「業務の見える化」と「時間の見える化」を行うことで、自分自身の働き方を振り返り、本来の主業務にあてる時間を増やし、時間の効率化とお互いの業務を助け合い、チームで仕事を進められるようにしました。特に、休日取得を阻んでいた「属人化」(特定の人に特定の仕事が集中し、その人が休むとその仕事が完全に止まってしまう状態)を解消するべく、育成計画の見直しを実施、正社員が不在でも営業継続できる体制を再構築しました。
また、カエル会議内に「付箋ワーク」を導入したことで、みんなの意見を出し合い、みんなで決める会議へと変えました。属人化を解消するために必須であるパート社員・アルバイトのスキルアップのために、それまで店長が一人で作っていたシフト表作成を、店長・正社員・パート社員の3人で作成することにし、シフトの精度を向上させることで、計画的に休日が取れるようなシフトを構築しました。その結果、年間通じた人件費の適正化にも寄与しています。ほかにも、優秀な店長のノウハウのマニュアル化や、優秀店の接客マニュアルを動画化し全社員で共有するなど、口伝だったノウハウが電子化され、効率的に共有できる仕組みを構築、従業員全体のスキルの底上げを行いました。
さらに、正社員だけでなくパート社員やアルバイトも取組みに参加し、これまでは意見が言いにくかった従業員控室の清掃や整理整頓、DIYにより職場環境を改善、「この職場であれば安心して意見をいえる」いわゆる心理的安全性を生み出すことで、ウェブアンケートの実施や休眠していたSNSの活用といった斬新な意見を活用することで、テイクアウト売上の伸び率が全店平均よりも26%増といった成果を生み出しました。
こうした取組みにより、有給取得日数が取組前、全店平均よりも0.8日少ない状況から、取組後1.3日多い状況に好転。成田NT店ではSNS発信を強化し、Twitterフォロワー数は680人、LINEの友達数は1,458人と順調に増加し、来店客数増に寄与しました。
また、ダイバーシティの実現は「従業員の様々な『個性を基とした違い』を企業内に取り入れ、活用することにより、組織力を強化すること」と一般的にとらえられていますが、とんきゅうでもこれまで立場の違いがあったパートアルバイトもカエル会議に参加して議論をし、職場環境を改善したことで業績にも好影響がでたことは、ダイバーシティ実現に向けた大きな一歩だと言えます。
こうした取組みをふまえ、異動した社員が異動先の店舗でカエル会議を開始するなど、今回の取組みで得たノウハウを活用した横展開が始まっています。今後は、2021年度の成果を礎に、全店舗の底上げを図っていきます。
【とんきゅうの働き方改革の取組み】
取組み内容:
・カエル会議の定期的な実施と付箋ワークによる解決策の議論で全員参画型の会議を実現
・研修や会議のリモート化と動画配信を利用した従業員育成への着手
■とんきゅうへの「働き方改革コンサルティング」導入について
導入目的:長時間労働削減及び生産性向上
導入開始:2020年12月
導入人数:約90名
対象部署:つくば本店、水戸千波店、成田ニュータウン店
実施内容:
・1日の予定を立てて実績を振り返ることで時間の使い方の差異から働き方の課題を見つける「朝・夜メール」の活用
・チームごとに課題を見つけ解決策を議論するカエル会議の実践
■働き方改革コンサルティング概要
・提供開始:2006年7月
・対象:企業や教育機関、官公庁、自治体など、生産性向上を目指す組織
・料金:5,000,000円〜
・累計導入企業数:約1,000社
・提供内容:
-経営との連携強化:働き方改革と経営方針との関連性を整理、経営戦略への落とし込み
-意識改革の実施:関わる社員の働き方改革の必要性や取組み方針への理解の促進
-朝夜メールの実施:朝に業務予定を立て終業時に振り返ることによる時間の使い方の改善
-カエル会議の実施:生産性向上に向けた議論を行う会議の定期的な開催支援
-業務プロセス改善の実施:業務プロセスの改修の完遂支援
・特徴
-創業以来残業ゼロでありながら売上も上げるという実績に裏付けられたノウハウの提供
-成果の出る手法を具体的に人事部等に提供、自走できる組織への転換の支援
-現場との定期的な対話を通じた実践的な支援の提供
-意識改革から具体的な成果の捻出、人材育成までワンストップでのサポートの提供
■とんきゅう株式会社
会社名:とんきゅう株式会社
代表者:代表取締役社長 矢田部武久
サイト:http://ton-kyu.com/
創立年月:1978(昭和53)年
資本金:3,000万円(2021年4月30日現在)
店舗数:12店舗(2021年8月31日現在)
主な事業内容:とんかつ、焼肉、イタリアン
◆株式会社ワーク・ライフバランスについて
2006年創業、以来16年にわたり企業の働き方改革により業績と従業員のモチベーションの双方を向上させることにこだわり、働き方改革コンサルティング事業を中心に展開。これまでに自治体・官公庁も含め企業1,000社以上を支援。残業30%削減に成功し、営業利益が18%増加した企業や、残業81%削減し有給取得率4倍、利益率3倍になった企業などの成果が出ている。長時間労働体質の企業への組織改革が強み。コロナ禍において、「朝メール.com」導入企業は7倍に伸びている。
会社名:株式会社ワーク・ライフバランス
代表者:代表取締役社長 小室 淑恵
サイト:https://work-life-b.co.jp/
創立年月:2006年7月
資本金:1,000万円
主な事業内容:
働き方改革コンサルティング事業・講演・研修事業
コンテンツビジネス事業・コンサルタント養成事業
働き方改革支援のためのITサービス開発・提供、「朝メール.com」「ワーク・ライフバランス組織診断」「介護と仕事の両立ナビ」、カードゲーム体験型研修「ライフ・スイッチ」
実績:1,000社以上(国土交通省、鹿島建設中部支店、住友生命保険相互会社、アイシン精機株式会社、内閣府、三重県、埼玉県教育委員会など)
・代表 小室 淑恵プロフィール2014年9月より安倍内閣「産業競争力会議」民間議員を務め、働き方改革関連法案施行に向けて活動し、2019年の国会審議で答弁。2019年4月の施行に貢献。国政とビジネスサイドの両面から働き方改革を推進している。年間200回の講演依頼を受けながら、自身も残業ゼロ、二児の母として両立している。
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