坂ノ途中と北杜市が有機農業の推進に関する包括連携協定を締結
6月5日(木)に北杜市役所で調印式を実施
株式会社坂ノ途中(本社:京都市、代表取締役:小野 邦彦)と北杜市(市長:大柴 邦彦)は、北杜市の豊かな自然環境を生かした農業と、生産者の暮らしの持続可能化を推進し、「100年先もつづく農業」を目指すとともに、直面する人口減少・少子高齢化を見据えた「地域社会DX」の推進を通じて、この地に誇りを持った多様な担い手の育成と市民が快適に安心して暮らせる社会の実現を目的として、包括連携協定を締結しました。

背景と展望
現代の農業は、食料の安定供給を支えてきた一方で、農薬や化学肥料などの外部資材に頼ることで、限りある資源を大量に使用してきました。農林水産省は「みどりの食料システム戦略」*1において、2050年までに「耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を25%(100万ha)に拡大」するという目標を掲げ、農業による環境負荷を低減する取り組みを進めています。
北杜市では、同戦略に基づき、豊かな自然環境を次世代に引き継いでいくため、2022年に「北杜市有機農業実施計画」を策定し、「オーガニックビレッジ宣言」*2を行いました。学校給食への有機農産物の導入や、地域のバイオマス資源の利活用を促進することで、地域資源が循環する有機農業の普及に努めています。こうした施策の結果、有機農業者数は着実に増加しており、有機農業の先進地として注目が集まっています。
株式会社坂ノ途中は、「100年先もつづく、農業を。」をビジョンに、環境負荷の小さな農業の普及に取り組んできました。野菜の流通事業だけでなく、「坂ノ途中の研究室」を立ち上げ、提携する全国約400軒の生産者の情報をもとに調査や分析を進めています。昨年は、この調査に基づき、有機農業の現状と将来の展望をまとめた「有機農業白書」も発表しました。
包括連携協定は、有機農業の推進にとどまらず、地域社会のDXをも視野に入れています。この協定を通して、坂ノ途中がこれまでに蓄積してきた経験やデータを生かし、北杜市の有機農業者の実態調査や新規就農者への支援、有機農業に関心を持つ企業との協業などを行います。これにより、有機農業の推進や新規就農者増を目指し、さらに、北杜市が向き合う少子化や人口減少の課題解決にも貢献できると考えています。
*1 2021年に農林水産省が、食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現することを目的に策定。
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/#Midorisennryaku
*2 有機農業の生産から消費まで一貫し、農業者のみならず事業者や地域内外の住民を巻き込んだ地域ぐるみの取り組みを進める市町村を「オーガニックビレッジ」という。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/yuuki/organic_village.html
コメント
■北杜市 市長 大柴邦彦さま
株式会社坂ノ途中様が作成した「有機農業白書」をはじめとする、有機農業に関する卓越した知見とノウハウを活かし、緊密に連携・協働させていただくことで、本市の農業のスマート化や、収益性の向上といった課題解決が一層進むとともに、有機農業の更なる普及拡大、そして、北杜市が全国のモデルとなるような「持続可能な農業地域」へと発展していくことを大いに期待しております。
■株式会社坂ノ途中 代表取締役 小野邦彦
北杜市は、昨年度実施した基礎調査により、希望の農地で就農できた方の割合が全国平均よりも高いことがわかっています。多くの有機農家さんが活躍し、市役所にも活気があり、先進地域として全国的に注目が高まっていく場所だと思います。そんな北杜市の展開を加速できるよう、坂ノ途中も尽力していきます。
株式会社坂ノ途中 概要
「100年先もつづく、農業を。」というメッセージを掲げ、農薬や化学肥料不使用で栽培された農産物の販売を行っています。提携生産者の約8割が新規就農者。少量不安定な生産でも品質が高ければ適正な価格で販売できる仕組みを構築することで、環境負荷の小さい農業を実践する生産者の増加を目指しています。東南アジアの山間地域で高品質なコーヒーを栽培することで森林保全と山間地での所得確保の両立を目指す「海ノ向こうコーヒー」も展開。「坂ノ途中の研究室」では、自治体、大学や企業と連携した調査、研究のほか、就農希望者向けの研修を実施。農業分野を代表するソーシャルベンチャーとして事業成長を続けています。
京都市「これからの1000年を紡ぐ企業」、経済産業省「地域未来牽引企業」「J-Startup Impact」など、受賞多数。
代表者:小野 邦彦
本社所在地:京都市南区上鳥羽高畠町56
設立日:2009年7月21日
資本金:50百万円
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