生活者見立て通信#009「世の“外圧”に流されない!“やりたいこと”優先派のイマドキ習慣術」を公開
注目した生活者動向:「自分磨き」や「セルフケア」習慣への疲れ、SNSにあふれる「べき論」に対する嫌悪感の高まり
リサーチとプランニングを手掛けるQO株式会社(代表取締役社長:恒藤優/本社:東京都中央区、以下「QO」)は、2025年5月12日に生活者見立て通信の第9回「世の“外圧”に流されない!“やりたいこと”優先派のイマドキ習慣術」を公開しました。

生活者見立て通信は、主にマーケティングの戦略立案に関わる方々を対象に、世の中の流行や最新トレンドに関する複数の事例から背景にある太い潮流やインサイト、見立てについて独自の視点でまとめた定期レポートです。
資料は以下URLからご覧いただけます。
●生活者見立て通信#009「世の“外圧”に流されない!“やりたいこと”優先派のイマドキ習慣術」(PDF)
※QOの見立てを使ったマーケティングサポートに興味がある方は、ぜひ下記よりお問い合わせください。
【概要】生活者見立て通信#009「世の“外圧”に流されない!“やりたいこと”優先派のイマドキ習慣術」
今回の生活者見立て通信では、以下の生活者動向に焦点をあてました。
生活者動向① 「自分磨き」と「セルフケア」習慣の落ち着き
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Googleトレンドによると、「自分磨き」は2010年代に最高100と注目された後に50程度まで減少し、コロナ禍で再度90程度になり注目されるもダウントレンドになっている。「セルフケア」は2010年代以降20程度から緩やかに増加した後、コロナ禍以降は60~80の間で横ばいになっている。
生活者動向② 自分磨き習慣への疲れ
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医療法人Medical Innovationの調査にて「自分磨きが辛いと感じる時はあるかどうか」を尋ねたところ、57.2%が「はい」と回答した。
(出典:ソーシャルワイヤー株式会社・@Press、2024年「医療法人Medical Innovation|約6割が「自分磨きをする異性は魅力的」と回答。自分磨きが辛い理由1位は「効果が見えにくい」」)
生活者動向③ セルフケア意識と効果実感の低さ
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クラシエ株式会社の調査によると、セルフケア未対処者は30.7%にのぼる。また、対処者全体の中でも効果を実感できている人は38.9%に留まった。
(出典:クラシエ株式会社、2024年「<セルフケアの“もやもや”に関する調査を実施>セルフケア実践者の約6割が効果実感に課題ありと回答」)
生活者動向④ “○○するべき”といった外圧的な表現・情報への嫌悪感
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株式会社ネオレアの調査では、SNS広告を見て、不愉快に感じたことはあるかという質問に、「不愉快である」「不愉快に感じたことがある」と回答した人は91%にのぼった。また、不愉快に感じた内容を尋ねたところ、「ムダ毛は恋人に振られるから脱毛をしよう」など、外見コンプレックスを取り上げているものや、ネガティブ広告が中心にあげられた。
(出典:株式会社PR TIMES・PR TIMES、2020年「株式会社seamint.|【91%が不愉快と回答】どんどん過激になっていくSNS広告。若者は外見コンプレックスを取り上げた広告をどう感じているのか?〈実態調査〉」)
生活者動向⑤ 注目される“キャンセル”という新しいスタイル
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2025年1月中旬、積極的に外出を控える人々や文化を指す言葉として「外出キャンセル界隈」というワードがSNSで話題になった。「外出」以外でも「風呂キャンセル界隈」や「ご飯キャンセル界隈」など「○○キャンセル界隈」が注目を集めている。人間関係論に詳しい早稲田大学・石田光規教授(社会学)は下記のように述べている。
「若者を中心とする世代はサブスクリプション(定額課金制)に慣れていて、さまざまな選択肢の中から、自分にとって合理的なものを選ぶ感覚がある。これが『キャンセル』という言葉に表れています」
(出典:株式会社ジェイ・キャスト・J-CASTニュース、2025年「風呂、外出、ご飯...なぜ「○○キャンセル界隈」が流行るのか カジュアルに「リセット」、改善促せなくなるリスクも」)
今回執筆したQOプランナーの田野井氏、山本氏、岩城氏、三上氏は、この生活者動向の裏側にあるインサイト、見立てについて以下のようにコメントしました。
QOプランナーの見立て
「近年、「自分磨き」や「セルフケア」など、より良い生活を意識した習慣が広がりつつありますが、それと同時に、“べき論”の情報があふれ、疲れを感じる生活者も多いようです。そんな外圧に対する反発として、やりたくない(優先度の低い)ことは合理的にミニマル化し、限られた時間を自分のやりたいことに使う生活者が増えているのではないでしょうか。」
このほか生活者見立て通信では、今回着目した社会動向に関する様々な事例や見立てとともに、日々のマーケティングに活用するための「生活者の心をつかむツボ」もQOプランナーがご提案しています。
●生活者見立て通信#009「世の“外圧”に流されない!“やりたいこと”優先派のイマドキ習慣術」(PDF)
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【ご参考】公式noteで「生活者見立て通信 編集部こぼれ話」を発信中
QO公式noteでは、生活者見立て通信の執筆にあたってのこぼれ話をご紹介しています。QOのプランナーがめぐらせた思考過程や苦労したこと、「見立て」をつくるコツなどざっくばらんにお届けしています。あわせてご覧いただけましたら幸いです。
https://note.com/qo__note/n/n97f4c7bb84ef
【ご参考】サイト「MITATE Insight Lens」内でもご紹介中
生活者見立て通信を活用いただきやすくするために「MITATE Insight Lens」(通称:MIL(ミル))をオープンしています。これまでのテーマも含め、QOプランナー独自の「見立て」をレポート形式で解説した見立て通信のアーカイブなどを掲載しています。ぜひご覧ください。
https://mitate.insight.lens.q4one.co.jp/

【担当者】田野井 大貴(Hiroki Tanoi)、山本 一歩(Ichiho Yamamoto)、岩城 亮(Ryo Iwaki)、三上 大智(Taichi Mikami)
QO株式会社 マーケティングプランナー
田野井 大貴
食品メーカーで市場調査・企画提案を経験したのち、現職。
生活者視点の仮説とデータアセット活用により、クライアントのマーケティング活動を支援。
QO株式会社 マーケティングプランナー
山本 一歩
マーケティングプランナーとして、食品・ファストフード業界を中心に、コミュニケーション戦略立案や商品開発、コンセプトワークなど多岐に渡って従事。
QO株式会社 リサーチプランナー
岩城 亮
2019 年マクロミル入社し、2020 年からHMM(現QO)出向。
その後、リサーチャーからプランナーに職種変更し、博報堂のPixelチーム常駐。
QO株式会社 アカウントマネージャー
三上 大智
事業会社・広告代理店を広く担当し、顧客業務理解をベースにした課題の導出および、生活者視点でのワークデザインを通した課題解決に向けて尽力中。
【QO株式会社 会社概要】
QO 株式会社は、人と社会のために問いを探究する、リサーチとプランニングの会社です。
博報堂のストラテジックプラニングの知見と、マクロミルのデータアセットおよびリサーチケーパビリティを掛け合わせたJV 企業として、マーケティング機会の発見、戦略策定、コンセプト開発、施策実行のPDCA まで一連のマーケティング活動に伴走します。
代表取締役社長:恒藤優
本社:東京都中央区京橋2-7-19 京橋イーストビル9F
設立:1965年6月
事業内容:リサーチソリューション事業、マーケティングプランニング事業
【本件に関するお問い合わせ先】
QO株式会社 広報室
MAIL:corporate.info@q4one.co.jp
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