地方自治体の生成AI導入率59％以上─進む行政のAI活用とDX人材不足に対応すべく、ユースフルが自治体向けの生成AI研修を2025年10月より提供開始

〜行政現場における生成AIの安全な運用と継続的な利活用を支援する実践型研修を提供〜

ユースフル株式会社

2025年11月17日 06時00分

ユースフル株式会社（本社：東京都千代田区、代表取締役：大垣凛太郎）は、2025年10月より地方自治体職員を対象とした「生成AI活用・業務自動化実践ワークショップ」の提供を開始しました。本研修では、無償版および有償版のMicrosoft Copilotを活用し、現場実務に直結するAI活用スキルの習得と、庁内で自走できる人材育成を目的としています。

背景：生成AI導入後の最大の障壁「DX人材不足」

地方自治体では、生成AIの導入が急速に進展しています。総務省の調査によると、生成AIの導入率は地方自治体の全体で59.4%、都道府県と指定都市では100％に達しています。（https://www.soumu.go.jp/main_content/001018078.pdf）

しかしながら、多くの自治体が直面している最大の課題は、生成AIの活用に取り組むための人材がいない、または不足している点にあります。「行政デジタル化実態調査レポート2025」によれば、生成AI導入・運用上の課題として、回答した431の自治体のうち73％が職員のスキル不足・研修不足を挙げています。

出典：「行政デジタル化実態調査レポート2025」を基にユースフル株式会社にて作成　URL：https://graffer.jp/govtech/articles/govtech-digitalization-report-2025

このような状況の中、ツールを導入するだけでは十分な効果は得られず、職員が生成AIを「自分ごと」として捉え、実務に活用できるスキルの習得が求められています。そのためには、AIチャットの操作方法にとどまらず、「生成AIを活用してどのように業務効率化を推進するか」という発想力と実践力を体系的に身につける必要があります。

ユースフルはこの課題に対し、民間企業での豊富な研修実績をもとに、AIチャットの操作を超えて効率化・自動化を推進できる人材を育成する包括的なプログラムを自治体向けに提供します。

研修内容：生成AIの継続的な組織活用を実現するプログラム

ユースフルが提供する研修は、企業・自治体の業務課題に合わせてカスタマイズできる構成となっています。本項では、実際に提供したプログラムの一例を紹介します。

本研修では、生成AIに関心はあるものの、業務活用の一歩を踏み出せていない職員層を対象に、「AIを使ってみる」段階から「AIで効率化・自動化の仕組みを作る」段階へと進化させる体系的なプログラムを実施しました。無償版・有償版のMicrosoft Copilotを題材に、チャット活用からAIエージェントの構築までを一気通貫で学べる構成として、生成AIの継続的な組織活用の実現を目指します。

研修プログラムのポイント

業務に即した実践演習
Copilot Chatを利用した基本的な文章生成・データ分析といった基本操作から、Microsoft 365ツールと連携した応用テクニックまで、庁内の日常業務を生成AIで効率化する方法をハンズオン形式で習得します。単にCopilotの活用場面を知るだけでなく、「AIに任せる業務」と「人が担う業務」の切り分け方についても学ぶことができます。
AIエージェント構築による自動化設計力の育成
Copilot Studio Liteを活用し、非エンジニアの職員でも自ら業務フローを自動化できる内容です。議事録作成、財務分析、申請書の処理など、庁内業務を支援する具体的なエージェントの構築方法を習得します。
安全で効果的な生成AI活用のためのリテラシー教育

行政機関の業務に不可欠なセキュリティ・ガバナンスの観点を重視し、「どのデータをAIに入力できるか」「出力内容をどう検証するか」といった運用ルールや、高品質なアウトプットを生むプロンプト設計のコツなどを体系的に学ぶことができます。

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実践効果：全国の自治体で進む生成AI活用の波

生成AIの導入による効果は、民間企業だけでなく自治体にも着実に現れ始めています。総務省の調査によると、人口約56万人の自治体では、申請書等の読み取り業務に生成AIを導入した結果、年間で約5,950時間の業務削減が実現しています。その他の自治体でも、議事録作成・企画書作成・データ分析・文書整備といった汎用的な業務で、生成AIの活用による効率化が進んでいます。