【就労支援×地方創生】PFIで運営の刑務所内で受刑者が特産品の広告ポスターを制作する職業訓練「販売戦略科」を実施。
3年目にして初めて女性のセンター生も対象に。極めて珍しい男女合同での職業訓練
法務省矯正局、山口県美祢市、株式会社小学館集英社プロダクションと連携して行われるこの取り組みでは、本年11月10日(金)から12月8日(金)まで毎週1回、合計5回の講義を通して、美祢市の特産品(ミネコレ|美祢ブランド認定商品)の魅力を伝える広告ポスターを、男女各4名のセンター生の手によって完成させることを目指します。
2021年からスタートしたこの職業訓練は、法務省矯正局とデザイン事務所が連携し、受刑者の再犯防止を目指す先駆的な取り組みとして大きな注目を集めました。また、美祢市が推進する共生のまちづくり及び地域経済の活性化にも貢献するものとして、2022年12月には美祢市役所にて篠田洋司市長より感謝状をいただいています。
3年目となる本年は、初めて女性のセンター生も対象となり、刑事施設では極めて珍しい男女合同での職業訓練として講義を実施。これまで同様に、広告ポスターの制作過程を通じて、受刑者が物事を的確に伝える表現力や、他社との協働の仕方を学ぶことを目指します。また、新たな取り組みとして、センターの果たす役割やセンター生、共生のまちづくりに対する理解を地域の方々に深めていただくことを目的とした、市民対象の一般講義を美祢市との連携のもと実施いたします。
【参考:今まで制作した広告ポスター】
※2021年度:刑事施設「美祢社会復帰促進センター」の職業訓練生がキャッチコピー・写真選定・レイアウトを考案した広告ポスター(セイタロウデザイン制作)
※2022年度:刑事施設「美祢社会復帰促進センター」の職業訓練生がキャッチコピー・写真選定・レイアウトを考案した広告ポスター(セイタロウデザイン制作)
【美祢社会復帰促進センター概要】
○2007年4月、日本初のPFI手法を活用した官民協働の刑務所として発足しました。センターの整備はPFI事業者によって行われ、運営の一部も委託されていて、民間事業者のアイデアやノウハウを活用しつつ、国とPFI事業者が協力して刑務所運営を行うことにより、相互の持ち味を活かして、より効率的かつ効果的な新たな矯正処遇等を行うこととしています。
○本職業訓練は、職業訓練業務を担当している小学館集英社プロダクション、セイタロウデザインからコンテンツの提供を受け、実施するもので、セイタロウデザインはセンターに講師を派遣するほか、カリキュラムを提供します。
【職業訓練「販売戦略科」概要】
①全国初・デザイン事務所と連携して実施される刑務所内での広告ポスター制作の職業訓練としてスタートし、今年で3年目の実施。
美祢社会復帰促進センターにおいて職業訓練業務を担当している株式会社小学館集英社プロダクションが、ブランディングや広告、デザイン制作を幅広く手掛けるセイタロウデザインと連携して、本職業訓練を実施します。刑務所内でデザイン事務所と連携して職業訓練を実施することや、職業訓練の題材として広告ポスターを取り扱うのは全国で初めての取り組みとして2021年度にスタートしました。今年は3年目の実施になります。
②取材からプレゼンテーションまで!美祢市の特産品の魅力を引き出す広告ポスター制作を学ぶ
本職業訓練は、マーケティングやキャッチコピー等の広告に関する基礎知識を付与した上で、地元生産者等への取材、グループワークを通じた広告ポスターのレイアウト作成、関係者へのプレゼンテーション等を行います。受刑者は広告ポスターのレイアウトまで作成し、同レイアウトを基にセイタロウデザインが最終的なポスターを完成させる予定です。第3期となる本年度は、11月10日(金)から12月8日(金)まで毎週1回、合計5回の講義を通して、美祢市の特産品の魅力を伝える広告ポスターを、男女各4名のセンター生の手によって完成させることを目指します。
③受刑者の社会復帰と地域活性化のためのPR事業の支援を両立
本職業訓練では、山口県美祢市の特産品である「ミネコレ|美祢ブランド認定商品」から毎年テーマを選び、選定しています。今年度は、「秋芳の梨を使った、缶詰・ジャム」と「美東ごぼうを使った、ごぼう麺」をテーマに、広告ポスターの制作を実施します。同特産品の生産者への取材・ヒアリングを通して、特産品の魅力を伝えられるクリエイティブ表現を目指すとともに、完成したポスターは、実際に美祢市の地域産業PRのために活用していただきます。
④今年初の取り組みは、男女合同での職業訓練と、市民対象の一般講義の開始。
3年目となる本職業訓練では、初めて女性のセンター生も対象となり、刑事施設では極めて珍しい男女合同での職業訓練として授業を実施します。また、新たな取り組みとして、センターの果たす役割やセンター生、共生のまちづくりに対する理解を地域の方々に深めていただくことを目的とした、市民対象の一般講義を美祢市との連携のもと実施します。
【同センターにおける再犯防止・地方創生連携協力事業について】
○本職業訓練は、同センターにおける再犯防止・地方創生連携協力事業として実施します。これは官民連携により同センターの人的資源・物的資源を活用し、美祢市の地方創生を推進するとともに、受刑者の改善更生及び社会復帰の支援につなげるものです。
【本職業訓練の意義】
○本職業訓練のねらいは,受刑者が広告ポスターの制作技術そのものを習得することではなく、広告づくりの基礎を通じて、その過程において必要な、物事を的確に伝える表現力や他者との協働の仕方等を学ぶことにあります。
○また、特産品の隠れた魅力を引き出す広告ポスターを制作し、美祢市や生産者に使用いただくことで、特産品の地産外商を推進し、美祢市の地方創生に貢献することも目的としています。
○株式会社小学館集英社プロダクション及び株式会社セイタロウデザインにおいては、再犯防止や地方創生の取組の必要性を鑑み、社会貢献の一環として本職業訓練に取り組みます。
○本職業訓練は、国、地方公共団体そして民間企業が緊密な連携協力を通じ、再犯防止推進計画を着実に推進するものであり、SDGsに掲げられているマルチステークホルダー・パートナーシップの下、犯罪をした人を再び受け入れることが自然にできる「誰一人取り残さない」社会の実現につながる取り組みとなっています。
【本職業訓練の実施にあたって】
「販売戦略科」をセイタロウデザインで担当させていただき、今年で3年目になります。受刑者の方に広告制作を教えることは、職業訓練として初めての取り組みでしたが、地元生産者の方々のご協力もあり、無事に今年も継続ができること、何より嬉しく思っています。社会をより良くデザインしていくためには、意味のある取り組みを継続することが何よりもが大切なことだと感じています。「販売戦略科」の実施を受け入れていただいた法務省矯正局、そして美祢社会復帰促進センターへの感謝とともに、デザイン事務所が社会に寄与できる取り組みをこれからも継続していけたら幸いです。
株式会社セイタロウデザイン
代表取締役 山崎晴太郎
【本職業訓練のカリキュラム開発者として】
昨年まで担当していた本科の講師を後輩コピーライターの松本へと引き継ぎ、本年からは美祢市の方々に向けた一般講義の講師を担当します。美祢市として、将来的な出所後のセンター生の受け入れを目指すなか、彼らに対する地域の方々のご理解が何よりも重要となります。一般講義は2時間一コマという短い時間となりますが、センターでの取り組みの有用性を知っていたくための貴重な機会と捉え、市民の方々の仕事や暮らしでも役立てていただける情報を提供したいと考えています。
株式会社セイタロウデザイン
執行役員、クリエイティブディレクター 原田剛志
【本職業訓練の講師として】
原田から引き継ぎ、コピーライター・クリエイティブディレクターとして、本年より本科の講師を担当いたします。昨年・一昨年の本職業訓練では、センター生が非常に熱意を持って取り組んでいることが完成したポスターからも伝わり、個人的にも刺激をもらっていました。本年からバトンを引き継ぐ身として、マーケットから広告的視点を学ぶという基礎はもちろん、創作することの喜びや他者とひとつの目標に取り組むことの楽しさも含め、センター生の将来の糧となる講義にしていきたいと思います。また、本科でのポスター制作を通じて、ご協力いただく美祢市様の地域活性化の一助となれば幸いです。
株式会社セイタロウデザイン
クリエイティブディレクター、コピーライター 松本慎平
【会社概要】
■セイタロウデザイン
社名:株式会社セイタロウデザイン
設立:2008 年 10 月 1 日
代表取締役:山﨑晴太郎
所在地:東京都目黒区青葉台2-3-1 小杉ビル青葉台2F
事業内容:ブランディング、デザイン事業、映像プロダクション事業
URL:https://seitaro-design.com
TEL:03-6417-4874
2008年にアートディレクターの山崎晴太郎を中心に設立したデザイン・ブランディングブティック。デザイン経営のパイオニアとして企業ブランド向上を図るためのブランドコンサルティング事業や、戦略の企画立案から広告・ウェブ・プロダクト・空間・映像制作まで幅広いジャンルを一貫するデザイン制作事業を手がけています。
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