国内の3大環境性能認証等「BELS」「CASBEE」「DBJ Green Building」の取得傾向を分析 全58銘柄 『J-REIT 環境性能評価・認証取得状況調査2026』
取得の合計数は、前回調査(2025年2月)から239件(11%)増 BELSとCASBEE不動産は増加も、DBJ Green Buildingは同数に
建築物の省エネ計算事業を手掛ける、環境・省エネルギー計算センター(本社:東京都豊島区、代表取締役:尾熨斗啓介、運営会社:株式会社HorizonXX)はこのたび、『J-REIT 環境性能評価・認証取得状況調査2026』の結果を公表しました。
この調査はJ-REIT全58銘柄が保有する不動産について、国内の3大環境性能認証である「BELS」、「CASBEE」、「DBJ Green Building」の取得件数とその内訳に加え、国際的な評価「GRESBリアルエステイト」の取得状況を分析したものです。
前回は、2025年2月時点※1の調査結果を公表。今回は2026年5月時点のデータをまとめており、約1年の認証取得傾向の変化についても分析しています。
※1 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000033.000019265.html
<調査目的>
全58銘柄のJ-REIT全体の環境性能評価・認証取得状況の明確化を目的としています。J-REITの環境性能評価と認証の取得状況は、各企業や団体がホームページなどで公表していますが、それぞれ異なった形式で掲載されているため、把握しづらいのが実情です。そこで、本調査を継続的に実施することで、最新動向や実態の把握につなげます。
調査結果の主なポイント
【総括】 BELS、CASBEE不動産、DBJ Green Buildingの総取得数は2,454件で、
前回調査(2025年2月時点)比111%(239件増)。
銘柄数は1銘増であった一方、認証取得件数は大きく増加。
➀BELS
取得件数は計711件で、前回調査から34件増。最高ランク☆6は20件増加。
②CASBEE不動産
取得件数は前回調査から205件増の1,276件。前回は確認されなかったホテル版の取得が11件。
③DBJ Green Building
取得件数は467件で、前回調査からの増減は差し引きゼロ。3年の有効期間が到達したタイミングで、有効期間が5年のCASBEE不動産に切り替える傾向が継続。
④GRESBリアルエステイト
ランクダウンは17社で、前回と比べ9社増。
個別物件ごとのエネルギー効率が採点対象になり、物件単位の実績が問われる段階へ。
➀BELS
BELSとは、建築物省エネルギー性能表示制度の略称です。建築物の1次エネルギー消費量に基づきBELS評価機関が5または7段階※2で評価し、省エネルギー性能を表示します。
※2 再エネ設備がない住宅は5段階。非住宅、再エネ設備がある住宅は7段階で評価(いずれも☆0個を含む)
【調査方法】
J-REIT各社がホームページで公表しているデータを集計
【調査項目】
ランク(☆1~☆6)、用途(工場等/事務所等/ホテル等/居住用施設/百貨店等/病院等/飲食店等/商業施設
/集会場等/学校等)、延床面積(300㎡/2,000㎡/10,000㎡区分)、竣工年代
【調査期間】
2026年5月時点
【調査結果】
ランク別・用途別・延床面積別・竣工年代別統計データ

【分析結果】
・取得件数は711件で、前回調査(2025年2月時点)から34件増となりました。
・ランクの比率に大きな変化はなく、前回調査に引き続き、ランクに関わらず取得する傾向が見られました。
・2024年4月から開始した新BELS制度で導入された☆6を取得したのは26件(3.7%)で、前回調査時(6件・0.9%)から着実に増加しています。
②CASBEE不動産
CASBEEとは、建築環境総合性能評価システムの略です。省エネルギーや環境負荷の少ない資機材の使用といった環境配慮だけでなく、室内の快適性や景観への配慮なども含めた建築物全体の品質を総合的に評価。「建築」「戸建」「街区」「ウェルネスオフィス」「不動産」など、複数の種類があります。
CASBEE不動産は、不動産業界関係者が不動産評価の際に活用することを目的に開発された評価システムです。対象は、竣工後1年以上が経過したオフィス、店舗、物流施設、共同住宅、オフィス・店舗(改修)。2024年12月からホテル版の運用もスタートしました。
【調査方法】
J-REIT各社がホームページで公表しているデータを集計
【調査項目】
ランク(B/B+/A/S)、用途(オフィス/物流施設/店舗/集合住宅/ホテル)、
延床面積(300㎡/2,000㎡/10,000㎡区分)、竣工年代
【調査期間】
2026年5月時点
【調査結果】
ランク別・用途別・延床面積別・竣工年代別統計データ

【分析結果】
・取得件数は1,276件で、前回調査(2025年2月時点)の1,071件から大幅に増加(+205件)しました。
・用途別では、これまでの調査と同様、オフィスでの取得が目立ちます。
・2024年12月から運用開始となったCASBEE不動産のホテル版は、前回調査ではその取得を公表している企業がなかったのに対し、今回調査では取得数が11件でした。
なお、CASBEE建築(新築時における設計内容に基づいて評価)の取得数は計13件(S:0件、A:7件、B+:6件)、CASBEEウェルネスオフィス(建物利用者の快適性・健康性の維持・増進を支援する建物の仕様や性能、取り組みを評価)の取得数は計4件(S:0件、A:3件、B+:1件)でした。CASBEE建築に病院版が加わり、今後、その取得動向が注目されます。
③DBJ Green Building
株式会社日本政策投資銀行 (Development Bank of Japan Inc.)が、環境・社会への配慮がなされた不動産とその不動産を所有・運営する事業者を支援する取り組みとして、2011年に創設した認証制度です。
【調査方法】
J-REIT 各社がホームページで公表しているデータを集計
【調査項目】
ランク(★1~★5)、用途(オフィスビル/リテール/ロジスティクス/レジデンス/ホテル)、
延床面積(300 ㎡/2,000 ㎡/10,000 ㎡区分)、竣工年代
【調査期間】
2026 年5 月時点
【調査結果】
ランク別・用途別・延床面積別・竣工年代別統計データ

【分析結果】
・取得件数は467 件で、前回調査(2025 年2 月時点)からの増減は、差し引きゼロです。
・前回調査と同様に、新規で取得するケースは多いものの、有効期間の3 年が到達したタイミングで、有効期間が5年のCASBEE 不動産に切り替えるといった傾向が見られました。
・2024 年4 月より運用開始したDBJ Green Building のホテル版は、前回調査の取得数15 件に対し、今回は35 件と約2 倍となりました。同年12 月から追加されたCASBEE 不動産のホテル版とどちらを選択するのか、引き続きその動向が注目されます。
④ GRESB リアルエステイト
GRESB は、欧州の主要年金基金グループを中心に2009 年に創設された評価制度で、不動産会社やファンドがESG に配慮しているかを示します。評価項目は「GRESB リアルエステイト」「GRESB インフラストラクチャー」の2 種類があり、本調査では既存投資物件や新規開発・大規模改修プロジェクトでの取り組みを評価する「GRESB リアルエステイト」の取得状況をまとめています。
【調査方法】
J-REITがホームページで公表しているデータを集計
【調査項目】
GRESBリアルエステイト ランク別取得状況、各環境性能評価・認証取得数
【調査期間】
2026年5月時点

【分析結果】
・全58銘柄中54銘柄が評価を取得しました。
・今回の調査では、前回(2025年2月時点)よりランクダウンの銘柄が増加しました。
ランクアップ:前回12社、今回8社、ランクダウン:前回8社、今回17社
・2025年評価における大きなトピックスは、個別物件ごとのエネルギー効率が採点対象になった点です。
総合分析結果
・「BELS」「CASBEE不動産」「DBJ Green Building」の総取得数は2,454件で、前回調査(2025年2月時点)比239件(11%)増となりました。前回調査時よりも1銘柄増えたものの、全体として認証取得が引き続き進んでいることがうかがえます。今後も、J-REITは認証を積極的に取得していくと予想されます。
・前回調査に引き続き、GRESBの評価項目をふまえ、認証の有効期限を意識する傾向が見られました。そのため引き続きJ-REITにおいては、有効期間のないBELSや有効期間が5年と比較的長いCASBEE不動産で取得数の増加が予想されます。
・2026年のGRESBリアルエステイトでは、方針や計画などアセスメントから「実際の削減実績(パフォーマンス)」をより重視する評価軸へのシフトが本格化するものとみられます。そのため、各銘柄には、保有物件の実際の省エネパフォーマンスを示すことが求められ、投資家側も「実際にカーボンニュートラルに貢献しているか」を見極める、より成熟したESG投資市場へと進化することが期待されます。
■環境・省エネルギー計算センターについて
URL: https://www.ceec.jp/
運営会社:株式会社HorizonXX(ホライズン)URL: https://www.horizonxx.com/
代表取締役:尾熨斗啓介
所在地:〒171-0022 東京都豊島区南池袋3丁目15−11
所属協会等:一般社団法人 東京建築士会、グリーンビルディングジャパン(GBJ)、環境不動産普及促進機構 (RE-SEED) 、環境共生まちづくり協会、空気調和・衛生工学会、環境共創イニシアチブ、住宅性能評価・表示協会
■代表者プロフィール
尾熨斗啓介(おのし けいすけ)環境・省エネルギー計算センター(運営会社:HorizonXX) 代表取締役

日本大学理工学部建築学科、日本大学大学院理工学研究科不動産科学専攻卒業後、大手日系証券会社に入社。不動産の証券化を扱う新規ビジネス部門に配属され、不動産ファンドアレンジメントやREIT主幹事業務に従事する。その後、大手外資系証券会社にて同様の業務に従事。2012年 に独立して、株式会社HorizonXX(ホライズン)代表取締役に就任。省エネ計算および環境性能認証の市場が成長することを予見し、2019年に「環境・省エネルギー計算センター」のビジネスを開始。現在、年間約1,800件の省エネ計算・環境性能認証取得サポートを請け負っている。省エネ計算の担い手を増やすための「省エネ計算学校(オンラインスクール)」も提供。
著書に『環境性能認証に対応できる「不動産・建築ESG」実践入門』(日本実業出版社)がある。ビル・不動産マネジメント情報誌「月刊プロパティマネジメント」、建築・建設業界における最新テクノロジーの活用に特化したメディア「BUILT」、金融専門誌・紙「週刊金融財政事情」「金融経済新聞」等、多数のメディアで寄稿を執筆
■当センターの強み
強み1:新築・既存建物に対応可能
一般的には既存建物の省エネ計算の方が図面や設備情報が揃わないことが多く、難易度が高いと言われ
ています。当センターには経験豊富なスタッフが在籍しており、新築、既存問わずスムーズに対応できます。
強み2:一気通貫で複数業務の対応が可能
要望のヒアリングから始まり、省エネ計算に関わる業務を一気通貫で対応しています。通常であれば、複数の企業とやり取りが必要となる場合がある作業を一本化。お客様の負担軽減、作業時間の短縮が可能です。
強み3:金融業界の知見 代表取締役の尾熨斗が不動産業界のみならず金融業界にも精通しており、ファンド目線で環境性能認証取得のサポートが可能です。このほか、認証取得において活用できる、補助金に関する一部のご相談にも応じます。
このプレスリリースには、メディア関係者向けの情報があります
メディアユーザー登録を行うと、企業担当者の連絡先や、イベント・記者会見の情報など様々な特記情報を閲覧できます。※内容はプレスリリースにより異なります。
すべての画像
