コーザル(因果推論)AI「xCausal™」が東京大学開発の因果チェーン技術と連携

金融・経済領域の因果関係解明に関する研究開発を加速

ヴェルト

株式会社ヴェルト(本社:東京都渋谷区 代表取締役CEO 野々上 仁、以下:ヴェルト)は、因果関係の推定をデータから素早く行えるコーザル AI(因果推論AI)「xCausal™(クロス・コーザル)」を用いて、金融・経済領域で因果関係の連鎖の理解を深めるため、東京大学 和泉研究室との技術連携を開始いたしました。

今回の連携で、ヴェルトは東京大学の和泉研究室が開発した自然言語処理を用いた因果関係連鎖の探索技術(因果チェーン技術)によって、決算情報などのテキストから抽出された因果関係連鎖の構造情報を「xCausal™」に採用できるようにしました。

これにより、因果チェーン技術を用いている企業・団体は、因果関係連鎖の構図を確認できるだけでなく、「xCausal™」上で、データから具体的な因果効果をシミュレーションすることができます。例えば、特定の経済イベントが起きた際の企業への業績影響など具体的数値で推定し、意思決定に繋げることが可能となります。

ヴェルトは、データから因果関係をすばやくモデル化し、デジタル活用するコーザルAIプラットフォーム「xCausal™」を、業種を問わず幅広い領域へ展開しています。

現在、多くの企業や組織では、原因究明と課題解決のために、相関関係に基づく仮説を立てて検証を繰り返し行っています。その際、擬似相関と呼ばれる擬似的な因果関係に惑わされることも多く、因果関係を知るために多大な時間を要することや、原因究明できないケースも多々あります。「xCausal™」は、構造的因果モデルと呼ばれる、因果構造から因果効果を適切に計算できる理論に基づいた最新のコーザルAIプラットフォームで、ビジネスユーザーの使いやすさを徹底追求した工夫と共にSaaS型サービスとして提供されています。

東京大学の和泉研究室が開発した因果チェーン技術は、経済レポートや決算短信などのテキスト情報から因果関係の連鎖を抽出して可視化する技術です。原因と結果、それぞれで開始テキストを指定することができ、推奨された因果連鎖をユーザーが選定できます。「xCausal™」では、因果関係の構造を示す因果グラフを作成する際に、既知の因果関係を事前にルールとして設定する機能を備えています。今回、因果チェーンで設定した情報を外部APIを通じて利用可能にしました。これにより金融分野を対象に因果チェーン技術を用いている企業は因果関係の構図を確認できるだけでなく、「xCausal™」によってデータに基づく試行錯誤が可能となり、意思決定のプロセスを飛躍的に効率化・高度化させることが可能となります。本機能の利用に関しては、ヴェルトの提供するプロフェッショナルサービスを通じてカスタム提供する予定です。

因果チェーンのイメージ

■東京大学大学院工学系研究科システム創成学専攻 和泉 潔 教授によるコメント

近年、金融をはじめとする多様なビジネス実務において、データ解析の分野で因果AIが大きな注目を集めています。特に、統計的因果推論と自然言語処理によるナラティブ因果の双方を統合することの有用性が強調されています。今回開発された連携技術は、因果AIの応用価値を一層高めるものとして、今後の発展が強く期待されます。

■コーザルAIのリーディングカンパニーヴェルトが展開する「xCausal™」とは

サービスサイト:https://xcausal.com/

xCausal™は、データサイエンティストでなくてもコーディングなしで使える、ビジネスユーザーを利用対象としたSaaS型のコーザルA I(因果推論AI)プラットフォームです。自社開発のSmallytics(因果性変数推奨技術)やCKE-LLM(因果知識抽出LLM)といったインテリジェンス技術を内蔵し、複数から選択可能な因果探索技術と構造的因果モデル(SCM)に基づいた因果推論を組み合わせることで、仮想的な因果効果の検証を分単位で実現。研究開発サイクルの短縮や実験成功率の向上、高度人材の生産的活用を可能にします。またAI技術や信頼性評価技術による継続的改善によって、因果モデルを組織内の知のデジタルアセットとしてシステム活用を可能にします。ヴェルトではこれらを一貫してサポートする※プロフェッショナルサービスを提供しています。

※因果モデル構築に必要な変数選択のためのワークショップやデータ・コンサルティング、因果モデル構築・因果推論の代行、専用環境の構築、カスタム機能の開発や、システム連携実装など、企業ユーザーの目的に合った利用環境の開発とコンサルティングを提供するサービス。

MarketsandMarkets社による最新のコーザルA Iの世界市場調査レポート「CAUSAL AI COMPANY EVALUATION REPORT, 2024」によると、ヴェルトはスタートアップ部門において「Progressive(先進的)」企業に位置付けられています。その評価理由として以下のポイントが挙げられています。

・産業領域にとらわれないコード不要のプラットフォームでビジネスユーザーの能力を向上

・未来志向のビジョンに基づいたフルスタックのコーザルインテリジェンス

・ビルトインされたインテリジェンス: Smallytics & CKE-LLM

・エンタープライズ・グレードで実装可能なサービス主導のデリバリー

・セキュア、コンプライアンス準拠、センシティブな環境向けにも対応可能

・解釈可能性とコントロールのためのデザイン

・複雑性に対する分割統治アプローチ

・直接・間接によるデュアルな市場参入戦略とパートナーへの重点的支援

・因果関係の核となる共通のノウハウを起点とした多様な産業への展開

MarketsandMarkets 360 QUADRANT (COMPANY EVALUATION MATRIX) March 2025

■株式会社ヴェルトについて

株式会社ヴェルトは、社会課題解決とグッドウィル・イノベーションを加速するためにデータ解析技術を開発する、データサイエンス・カンパニーです。現在主流のAI技術の多くは、算出結果の根拠を説明するのが難しいブラックボックステクノロジーです。 一方、人による意思決定や課題解決、研究開発などの分野では、アウトプットに至るメカニズムを解釈し説明できるホワイトボックスのアプローチが重要です。 私たちは、因果関係ベースのホワイトボックステクノロジーと相関関係ベースのブラックボックステクノロジー双方の利点を活かし、 イノベーターの皆様に「信頼できるAI」を提供いたします。ヴェルトは単なる技術革新ではなく、技術との付き合い方を革新することで、人類社会と地球環境にポジティブスパイラルを創造します。

代表者:代表取締役 CEO 野々上 仁

本社 :東京都渋谷区神宮前5-18-10 2-D

設立 :2012年8月1日

URL :https://veldt.jp/

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会社概要

株式会社ヴェルト

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URL
https://veldt.jp/about
業種
情報通信
本社所在地
東京都渋谷区神宮前5-18-10 エクサスペース2-D
電話番号
03-6427-4457
代表者名
野々上 仁
上場
未上場
資本金
9900万円
設立
2012年08月