味の素㈱、7種必須アミノ酸「Amino LP7」※1が認知機能の一部をサポートする機能を発見
~アミノ酸のはたらきによる認知機能維持サポートソリューション提供を目指して~
味の素株式会社(社長:西井 孝明 本社:東京都中央区)は、かねてから食事(たんぱく質やアミノ酸)と認知機能の関連性を研究する中で、7種必須アミノ酸「Amino LP7」の摂取に、認知機能の一部である注意力と認知的柔軟性の維持、および精神面の健康である前向きな気持ちをサポートする機能※2ならびに 脳の萎縮を抑制する効果※3があることを発見しました。
本研究の結果は、超高齢社会に伴う今後の社会的課題とされる認知機能低下を解決する糸口となることが期待されます。
※1) 7種必須アミノ酸「Amino LP7」は、当社独自配合のアミノ酸素材であり、ロイシン、フェニルアラニン、
リジン (塩酸塩として)、イソロイシン、ヒスチジン(塩酸塩として)、バリン、トリプトファン、合計7種類の
必須アミノ酸を組み合わせた素材。必須アミノ酸は体内で生合成されないため、食事から摂取することが必要
なアミノ酸で9種類あります。
※2) 記憶力の衰えを感じている健康な中高年の方を対象とした臨床研究
※3) 認知機能低下モデルを用いた基礎研究
この度、当社では新たに、独自研究により7種必須アミノ酸「Amino LP7」の配合を開発し、基礎研究において7種必須アミノ酸「Amino LP7」摂取による脳の萎縮の抑制について、さらに臨床研究において記憶力の衰えが気になる健康な中高年の方を対象に7種必須アミノ酸「Amino LP7」摂取による認知機能の一部である注意力と認知的柔軟性、精神面の健康状態について検討を行いました。
【臨床研究成果(地方独立研究法人東京都健康長寿医療センターとの共同研究):
記憶力の衰えを感じている健康な中高年の方を対象に、7種必須アミノ酸「Amino LP7」により認知機能の一部である注意力と認知的柔軟性、精神面の健康状態を改善】
7種必須アミノ酸の摂取が健康な中高年の認知機能と精神面の健康に及ぼす影響を検討するため、プラセボ対照二重盲検比較試験を実施しました。55歳以上の105人を対象にプラセボ対照群、アミノ酸組成1日3g群(アミノ酸3g群)、アミノ酸組成1日6g群(アミノ酸6g群)の3群にランダムに分け、12週間の介入効果を評価しました。
認知機能を多角的に評価するため、記憶機能、言語機能、視空間機能や心理などの検査を実施しています。
その結果、認知機能検査の一つであるTMT-B※4においてアミノ酸6g群では作業完了時間が短くなっていることから、認知機能の一部である注意力、認知的柔軟性が改善されることがわかりました。(図1)
※4)TMT-B( Trail Making Test Part B):紙に記載された1〜13の数字と「あ」から「し」のひらがなを、1→あ→2→い…のように数字とひらがなを交互に結び、作業完了までの所要時間を測ります。
図1 出典:Suzuki H, et al., (2020) Front. Nutr. 7: 586166.改変
平均値±標準偏差を図示
*プラセボ群との群間差(p<0.05).
認知機能に影響を与えるPre値、性別、年齢、血圧、BMI、教育歴で調整した共分散分析の検定結果を示した。
またWHO-5-J精神的健康状態表※5においても、アミノ酸6g群でスコアが改善されることが分かりました。すなわちアミノ酸6g摂取による精神面の健康である前向きな気持ちの向上が確認されました。(図2)
※5) 精神的な健康状態を評価する指標です。得点が高ければ、精神的健康状態が高いことを示すもので、明るく楽しい気分で過ごせたか、意欲的な気分で過ごせたかなどを6段階で評価する指標になっています。
図2 出典:Suzuki H, et al., (2020) Front. Nutr. 7: 586166.を元に作図
平均値±標準偏差を図示
*プラセボ群との群間差(p<0.05).
認知機能に影響を与えるPre値、性別、年齢、血圧、BMI、教育歴で調整した共分散分析の検定結果を示した。
【基礎研究成果①(国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 量子生命・医学部門 量子医科学研究所 <以後、量子研と略称>との共同研究):7種必須アミノ酸「Amino LP7」と脳萎縮の抑制効果】
7種必須アミノ酸「Amino LP7」と大脳皮質体積との関連性を評価しました。認知機能低下モデルでは、神経炎症、脳萎縮がみられました。認知機能低下モデルは月齢として生後6.5カ月ほどで20~25%の大脳皮質体積が減少しますが、7種必須アミノ酸「Amino LP7」を摂取することで大脳皮質体積の減少、すなわち脳萎縮の抑制がみられました。(図3)
図3 出典:Takado Y et al., AAIC 2020 改変
【基礎研究成果②(量子研との共同研究):7種必須アミノ酸「Amino LP7」と記憶・学習力の効果】
高齢モデルを用いて7種必須アミノ酸「Amino LP7」の摂取と記憶・学習力との関連性を評価しました。通常飼料群に比べて、1/4量としたたんぱく質の飼料を与えた低たんぱく質飼料群では、記憶・学習力の有意な低下がみられましたが、低たんぱく質飼料+7種必須アミノ酸「Amino LP7」群では神経伝達物質の素となる7種必須アミノ酸「Amino LP7」の摂取により、記憶・学習力の低下はみられませんでした。(図4)
図4 出典:Sato H, et al., (2020) Front. Nutr. 7: 23.改変
今回の研究成果により、認知機能の維持向上を目指してアミノ酸が広く活用されることが期待されます。当社は100年以上にわたるアミノ酸研究で培った知見と技術を活かし、健康課題解決にさらに貢献できるよう、研究を継続していきます。
味の素グループは、“アミノ酸のはたらき”で食習慣や高齢化に伴う課題を解決し、人々のウェルネスを共創する、食と健康の課題解決企業を目指しています。
私たちは、“Eat Well, Live Well.”をコーポレートメッセージに、アミノ酸が持つ可能性を科学的に追求し、事業を通じて地域や社会とともに新しい価値を創出することで、さらなる成長を実現してまいります。
味の素グループの2020年度の売上高は1兆714億円。世界35の国・地域を拠点に置き、商品を販売している国・地域は130以上にのぼります(2021年現在)。詳しくは、www.ajinomoto.co.jpをご覧ください。
※1) 7種必須アミノ酸「Amino LP7」は、当社独自配合のアミノ酸素材であり、ロイシン、フェニルアラニン、
リジン (塩酸塩として)、イソロイシン、ヒスチジン(塩酸塩として)、バリン、トリプトファン、合計7種類の
必須アミノ酸を組み合わせた素材。必須アミノ酸は体内で生合成されないため、食事から摂取することが必要
なアミノ酸で9種類あります。
※2) 記憶力の衰えを感じている健康な中高年の方を対象とした臨床研究
※3) 認知機能低下モデルを用いた基礎研究
この度、当社では新たに、独自研究により7種必須アミノ酸「Amino LP7」の配合を開発し、基礎研究において7種必須アミノ酸「Amino LP7」摂取による脳の萎縮の抑制について、さらに臨床研究において記憶力の衰えが気になる健康な中高年の方を対象に7種必須アミノ酸「Amino LP7」摂取による認知機能の一部である注意力と認知的柔軟性、精神面の健康状態について検討を行いました。
【臨床研究成果(地方独立研究法人東京都健康長寿医療センターとの共同研究):
記憶力の衰えを感じている健康な中高年の方を対象に、7種必須アミノ酸「Amino LP7」により認知機能の一部である注意力と認知的柔軟性、精神面の健康状態を改善】
7種必須アミノ酸の摂取が健康な中高年の認知機能と精神面の健康に及ぼす影響を検討するため、プラセボ対照二重盲検比較試験を実施しました。55歳以上の105人を対象にプラセボ対照群、アミノ酸組成1日3g群(アミノ酸3g群)、アミノ酸組成1日6g群(アミノ酸6g群)の3群にランダムに分け、12週間の介入効果を評価しました。
認知機能を多角的に評価するため、記憶機能、言語機能、視空間機能や心理などの検査を実施しています。
その結果、認知機能検査の一つであるTMT-B※4においてアミノ酸6g群では作業完了時間が短くなっていることから、認知機能の一部である注意力、認知的柔軟性が改善されることがわかりました。(図1)
※4)TMT-B( Trail Making Test Part B):紙に記載された1〜13の数字と「あ」から「し」のひらがなを、1→あ→2→い…のように数字とひらがなを交互に結び、作業完了までの所要時間を測ります。
図1 出典:Suzuki H, et al., (2020) Front. Nutr. 7: 586166.改変
平均値±標準偏差を図示
*プラセボ群との群間差(p<0.05).
認知機能に影響を与えるPre値、性別、年齢、血圧、BMI、教育歴で調整した共分散分析の検定結果を示した。
またWHO-5-J精神的健康状態表※5においても、アミノ酸6g群でスコアが改善されることが分かりました。すなわちアミノ酸6g摂取による精神面の健康である前向きな気持ちの向上が確認されました。(図2)
※5) 精神的な健康状態を評価する指標です。得点が高ければ、精神的健康状態が高いことを示すもので、明るく楽しい気分で過ごせたか、意欲的な気分で過ごせたかなどを6段階で評価する指標になっています。
図2 出典:Suzuki H, et al., (2020) Front. Nutr. 7: 586166.を元に作図
平均値±標準偏差を図示
*プラセボ群との群間差(p<0.05).
認知機能に影響を与えるPre値、性別、年齢、血圧、BMI、教育歴で調整した共分散分析の検定結果を示した。
【基礎研究成果①(国立研究開発法人 量子科学技術研究開発機構 量子生命・医学部門 量子医科学研究所 <以後、量子研と略称>との共同研究):7種必須アミノ酸「Amino LP7」と脳萎縮の抑制効果】
7種必須アミノ酸「Amino LP7」と大脳皮質体積との関連性を評価しました。認知機能低下モデルでは、神経炎症、脳萎縮がみられました。認知機能低下モデルは月齢として生後6.5カ月ほどで20~25%の大脳皮質体積が減少しますが、7種必須アミノ酸「Amino LP7」を摂取することで大脳皮質体積の減少、すなわち脳萎縮の抑制がみられました。(図3)
図3 出典:Takado Y et al., AAIC 2020 改変
【基礎研究成果②(量子研との共同研究):7種必須アミノ酸「Amino LP7」と記憶・学習力の効果】
高齢モデルを用いて7種必須アミノ酸「Amino LP7」の摂取と記憶・学習力との関連性を評価しました。通常飼料群に比べて、1/4量としたたんぱく質の飼料を与えた低たんぱく質飼料群では、記憶・学習力の有意な低下がみられましたが、低たんぱく質飼料+7種必須アミノ酸「Amino LP7」群では神経伝達物質の素となる7種必須アミノ酸「Amino LP7」の摂取により、記憶・学習力の低下はみられませんでした。(図4)
図4 出典:Sato H, et al., (2020) Front. Nutr. 7: 23.改変
今回の研究成果により、認知機能の維持向上を目指してアミノ酸が広く活用されることが期待されます。当社は100年以上にわたるアミノ酸研究で培った知見と技術を活かし、健康課題解決にさらに貢献できるよう、研究を継続していきます。
味の素グループは、“アミノ酸のはたらき”で食習慣や高齢化に伴う課題を解決し、人々のウェルネスを共創する、食と健康の課題解決企業を目指しています。
私たちは、“Eat Well, Live Well.”をコーポレートメッセージに、アミノ酸が持つ可能性を科学的に追求し、事業を通じて地域や社会とともに新しい価値を創出することで、さらなる成長を実現してまいります。
味の素グループの2020年度の売上高は1兆714億円。世界35の国・地域を拠点に置き、商品を販売している国・地域は130以上にのぼります(2021年現在)。詳しくは、www.ajinomoto.co.jpをご覧ください。
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