7割以上が災害に不安を感じるも、「窓の火災対策」は盲点
〜首都直下地震「死者の7割が火災死」の想定、8割が認知せず〜
日本電気硝子株式会社(本社:滋賀県大津市、社長:岸本暁)は、9月1日の「防災の日」を前に、全国の20代〜60代の男女600名を対象に、防災に関する意識調査を実施しました。
本調査では、7割以上の人が災害リスクに不安を感じている一方で、災害後の深刻な被害要因となる“火災”への備えが、十分に行われていない現状が明らかになりました。特に「首都直下地震で死者の7割が火災による」という国の想定を、8割以上が知らない実態が浮き彫りになりました。
「防災」と聞いて真っ先に思い浮かぶ“逃げる準備”だけで、本当に大切な命を守れるのか──。今回の調査では、防災に関する意識を明らかにし、私たちの暮らしに潜む“盲点”を読み解きます。

◼️主な調査結果
・「首都直下地震の死者の約7割が火災による」との内閣府の想定を、8割以上(84.8%)が「知らなかった/詳しく知らなかった」と回答。
・火災時に窓ガラスが割れることで被害が拡大するリスクについて、7割以上(75.5%)が詳しく認識していなかった。
・災害対策として「防火対策」を実施している人は、わずか5.8%にとどまった。また、3割以上(35.0%)が「防災対策を実施していない」と回答。
・住宅購入・賃貸時に、約半数(47.7%)が窓の防火性能を確認していない。
・「網入りガラスは熱に強い」と誤解している人が約半数(47.7%)にのぼり、火災時の行動や認知を妨げる要因に。
■7割以上が災害に不安、「地震」への危機感が突出
まず、「災害に遭う可能性について、どの程度不安を感じていますか?」と尋ねたところ、7割以上(70.2%)が、「非常に不安を感じている」「やや不安を感じている」と回答。多くの人が日常的に災害リスクを意識している実態が明らかになりました。
不安に感じる災害の種類としては、「地震」が90.3%と圧倒的に多く、次いで「台風」(48.9%)、「洪水・豪雨などの水害」(39.9%)が続きました。日本における自然災害の頻発と被害の深刻さを反映する結果となっています。

■家庭の「防火対策」はわずか5.8%の盲点
家庭で行っている災害対策については、「防災バッグや備蓄品の準備」(39.7%)が最も多く、次いで「家具の固定」(28.3%)、「火災保険・地震保険への加入」(26.8%)が挙げられました。
一方で、火災については3割以上(34.2%)が不安に感じているにもかかわらず、具体的な「防火対策」を行っていると回答した人は、わずか5.8%に留まりました。 さらに、3割以上(35.0%)が「災害対策を特にしていない」と回答。この結果から、火災リスクへの意識と実際の対策との間に大きなギャップがあることが浮き彫りになりました。

■「首都直下地震の死者の7割が火災による」—8割以上がその事実を知らず
内閣府の発表によると、「首都直下地震において、想定される死者数の約7割が火災による」とされています(*1)。しかし、この事実について尋ねたところ、8割以上(84.8%)が「知らなかった」もしくは「聞いたことはあったが、詳しくは知らなかった」と回答。地震後の火災が極めて深刻なリスクであるにもかかわらず、その認知度は低いことが明らかになりました。

加えて、「火災時に窓ガラスが割れることで被害が拡大する恐れがある」という事実についても、7割超(75.5%)が、「知らなかった」もしくは「聞いたことはあったが、詳しく知らなかった」と回答。窓割れが火災拡大の一因となる可能性についての理解も、十分に浸透していない現状が明らかとなりました。

*1出典:内閣府「首都直下地震の被害想定等について」https://www.soumu.go.jp/main_content/001007208.pdf
■「窓の防火性能を確認せず」が約半数—住まい選びの盲点に
「家を購入または賃貸契約を結んだ際、窓の防火性能を確認しましたか?」という質問に対し、約半数(47.7%)が「確認していない」と回答しました。
確認しなかった理由としては、「住宅の防火性能という観点を考えたことがなかった」が最多で46.5%。次いで、「賃貸なので自分が選べる範囲ではないと思った」(21.3%)、「建築基準法に則っていれば問題ないと思った」(21.3%)、「火災の可能性は低いと思っていた」(16.8%)という声が続きました。
これらの結果から、住まい選びにおいて「窓の防火性能」がほとんど考慮されていないという実態が浮き彫りになりました。

■「網入りガラス=熱に強い」は誤解 防火ガラスの知識不足が対策の壁に
今回の調査では、「防火ガラス(火や熱に強いガラス)」について、「知らない」と回答した人が6割以上(61.0%)にのぼりました。また、「網入りガラスは熱に強いと思うか」という問いに対しては、約半数(47.7%)が「熱に強い」と回答するなど、窓ガラスと熱に関する正しい理解が広く浸透していないことが明らかになりました。
実際には、「網入りガラス」は、火災時の延焼防止を目的とした防火性能は備えていますが、ガラス内部に金属の網があるためクラック(ひび)が発生しやすく、実は熱による割れ(熱割れ)を起こしやすいガラスでもあります。この誤解が、火災時の行動や認知に影響を与える可能性があります。

■ 「火を入れない・広げない」新たな防災の視点──日本電気硝子の「ファイアライト®」
今回の調査結果から、多くの人々が災害への不安を抱きながらも、地震後の火災リスクや、その対策における「窓」の重要性が見過ごされている現状が明らかになりました。
防災対策といえば、「防災バッグの準備」や「家具の固定」など“逃げる備え”に注目が集まりがちですが、これからの時代は「火を入れない・広げない」ための備えも欠かせません。
そこで注目されるのが、日本電気硝子が展開する耐熱結晶化ガラス「ファイアライト®」です。一般的なガラスとは異なる組成を持ち、熱膨張係数がほぼゼロであるため、800度に加熱した状態で水をかけても割れないほどの高い耐熱衝撃性を備えています。つまり、火災時の高温、そして消火活動時の放水による急冷にも割れない、唯一の特定防火設備・防火設備用ガラスです。東京消防庁の火災実験に採用されたほか、米国のUL規格にも適合しており、その優れた防火性能は国内外で実証されています。「ファイアライト®」は、業界トップクラスの防火性能を誇る製品です。
防災意識が高まる「防災の日」を契機に、ご家庭の防災対策を再点検し、「窓」という視点からも住まいの安全について考えてみてはいかがでしょうか。

■ 施工事例

ファイアライト®シリーズ採用事例、Hotel Rakuragu(東京都中央区)(写真左)、JR川崎駅(写真中央・右)。住宅、ホテル、公共施設で採用が広がっています。
■ 調査概要
・調査対象:20歳〜69歳の男女
・調査手法:インターネット調査
・調査日:2025年7月23日(水)
・有効回答数:600サンプル
■ 調査データの引用・転載に関して
・本調査結果を使用される際は、【日本電気硝子調べ】とご記載ください。
・ウェブサイトで使用する場合は、出典元として、下記のリンクを設置してください。
https://www.neg.co.jp/products/firelite/index.html
■「ファイアライト®」について
熱膨張しない結晶化ガラスを使用しており、800℃の高温でも割れない耐火性に優れたガラスです。火災や猛暑でも割れない高い耐久性を備えています。
製品HP:https://www.neg.co.jp/products/firelite/index.html
【会社概要】
日本電気硝子株式会社は、滋賀県大津市に本社を置く、世界トップクラスの特殊ガラスメーカーです。新たな機能を生み出す特殊ガラスは、板や管、糸、粉末などさまざまな製品に姿を変え、半導体やディスプレイ、自動車、電子機器、医療、エネルギーなど多岐にわたる分野で活躍しています。当社が70年以上の歴史の中で磨き上げてきた技術と実績により開発された特殊ガラスは、暮らしのあたりまえから産業の最先端まで、幅広い分野で高い評価を受けています。
会社名 :日本電気硝子株式会社
代表者 :社長 岸本 暁
本社所在地:滋賀県大津市晴嵐二丁目7番1号
創立 :1949年12月1日
事業内容 :特殊ガラス製品の製造・販売およびガラス製造機械の製作・販売
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