大阪・関西万博で働くスタッフ用としてサステナブルユニフォームを採用。滋賀県高島市でのヨシ刈りから実現。CO2固定化によりカーボンオフセットにも貢献。

大阪・関西万博ユニフォームをヨシ刈りから。2023年12月2日に滋賀県高島市で万博に向けてヨシ刈りを実施。

株式会社たまゆら

2023年12月19日 10時20分

2023年12月2日に大阪・関西万博のサステナブルユニフォームを滋賀県高島市で刈り取ったヨシから作るイベントを開催しました。この日、ボランティア約170名によって刈り取られたヨシは、高島市で生地に加工され大阪・関西万博のユニフォームとなります。

株式会社たまゆら（所在地：大阪府枚方市　代表取締役　岡本哲　以下弊社）は、2023年12月2日(土)に滋賀県高島市で2025年に開催される大阪・関西万博のユニフォームを地元関西のヨシ刈りからつくるイベント「びわ湖岸ヨシ刈りからはじめるSDGｓ・ＭＬＧｓ2023」を行った。ヨシ刈りは、びわこ高島のヨシを守る会（所在地：滋賀県高島市　会長　中村正博）と連携し行った。万博を控えた今回の刈取りはおよそ１７０名を超えるボランティアが参加し開催された。同イベントではびわ湖のヨシから作られた生地が採用されたことを記念するセレモニーも開催され、高島市福井市長をはじめ多くの参加があった。ヨシとは、琵琶湖の消波・浸食防止作用を持ち、鳥類・魚類をはじめとした多様な生物に住処を提供、また水質の保全をしている。単年で育つヨシは育成過程でCO2を閉じ込める性質があり、収穫することによりカーボンオフセットにも貢献する。今回固定したCO2は3.27ｔであり、これは普通自動車の東京-大阪間１５往復分に相当する。

ヨシ生地由来のユニフォームはシゲマツ株式会社（所在地：大阪府大阪市　代表取締役　重松良克）と連携し、2025年1月頃納品予定。万博会期終了後にはヨシ由来のユニフォームは弊社の行う回収サービス「tamaloop®」にて適切に処理される。大阪・関西万博では、廃棄ゼロを目指し、素材からこだわるだけでなく、使用後の環境負荷を大きく減らすサステナブルユニフォームとして導入していく。

1.葦(ヨシ)とは?

川辺、湖畔、湿地などに群生するイネ科の植物。緑色の茎は直立して高さは1m〜5mに生育し、ヨシ帯は景色の一部として焼き付いており、文化的・社会的価値を有している。代表的なヨシ製品は、「葦簀(よしず)」「ヨシ屋根」「夏障子」など。このヨシ群落は湖岸の消波・浸食防止作用を持ち、鳥類・魚類をはじめとした多様な生物に住処を提供している。

2.現状と課題

近年、生活様式の変化や安価な海外製品の流入により、ヨシの産業的利用が衰退している。放置されてしまったヨシ群落が多くあり、水質・景観の悪化・生物多様性への問題につながっている。地域の保全活動の担い手も高齢化等の問題により不足し、企業等の新たな担い手が必要とされている。

3.ヨシ繊維を用いた生地

2025大阪・関⻄万博のユニフォームとして使用されるヨシ生地は関⻄圏で収穫されたヨシの繊維を取り出し、撚糸し生地に織り込んだものとなる。高島市で刈りとられたヨシは同市で織り込まれ地域産業を生かしたサステナブルな生地となる。

4.「ヨシプロジェクト」から生まれたSDGs商品

たまゆらではヨシ原を守るために循環の仕組みとして、ヨシを原材料とした生地をユニフォームに用いるなど、ヨシに新たな産業価値を与えてヨシ原を守る「ヨシプロジェクト」を推進しています。