カリフォルニア・アーモンド協会、アーモンドの摂取が、過体重や肥満の成人における摂食調節ホルモン反応の改善に役立つことを示唆する新しい研究結果を発表

アーモンドの摂取が、血糖値反応の抑制とインスリン抵抗性の改善に貢献

​※このプレスリリースは2022年11月に米国カリフォルニア州で発表された資料の抄訳版です。


世界最大のアーモンド生産地である米国カリフォルニア州の約7,600のアーモンド生産農家ならびに100を超える製造加工業者で組織される「カリフォルニア・アーモンド協会」(本拠地:米国カリフォルニア州モデスト)は、アーモンドの摂取が過体重や肥満の成人における、摂食調節ホルモンの反応の一部を改善することを示す新しい研究結果を発表しました。

食欲を調節することと体重管理は、複雑な関係です。人間は空腹を満たすためだけでなく、ストレスに対処するため、退屈をしのぐため、または楽しみのためなど、さまざまな理由で食事をし、それが太りすぎ、または肥満の原因となることもあります。過体重や肥満の問題に対処するには、革新的な考え方に基づいた多角的なアプローチが必要であり、今回のアーモンドに関する新しい研究はまさにそれを証明するものです。そのようなものです。本研究では、過体重や肥満の成人を対象に調査を行い、その結果、アーモンドの摂取が、食欲を調節する重要なホルモンの反応の改善につながることが明らかになりました[1]   。

過体重や肥満の人の割合の増加は、公衆衛生上の大きな懸念事項となっています。ホルモン反応の改善を通じて食欲を抑えることは、期待されている体重管理手法の一つです。減量計画に容易にかつ効果的に取り入れることができるアーモンドについての研究は継続的に行われています。アーモンドの優れた点は、おいしく食べられるにも関わらず、そのカロリー密度には、人の体重や肥満度指数(BMI)、体脂肪は増加させず、ウエスト周囲径を減少させる可能性があるという点です[2]  。

南オーストラリア大学の人間栄養学教授で、運動・栄養・活動研究アライアンス主任である、オーストラリアの栄養学者、アリソン・コーツ(Alison Coates)博士とその共同研究者らは、摂食調節ホルモンへの影響を含め、アーモンドが食欲にどのような影響を与えるか研究しました。本研究は、アーモンドの摂取が効果的な体重管理につながる因果関係をより深く理解することを目的としており、カリフォルニア・アーモンド協会は、この研究に資金を提供してきました。

コーツ博士は、次のように述べています。「食品はそれぞれ、人に異なる影響を与えます。カロリーも重要ですが、私たちはそれ以上に重要なものがあると考えています。栄養学の研究者たちが科学的手法を応用し、こうした重要なテーマを探求してきたことで、アーモンドの効能に対する理解は深まってきています。例えば、アーモンドのようなナッツを食べている消費者は、肥満のリスクが低いことがわかっていました。そこで私たちは、アーモンドを食事に取り入れると、ホルモンレベルで何か良いことが起こるに違いないと考えたのです。」

本研究において、コーツ博士は、アーモンドが摂食調節ホルモンに好ましい影響を与え、また被験者の主観による食欲にも影響を与えるだろうという仮説を立てました。さらに、アーモンドをスナック(間食)として摂取することが、炭水化物ベースの標準的なスナックに比べ、その後のカロリー摂取量を減らすのに役立つかどうかについて調査しました。

本研究では、平均47.5歳(+10.8歳)の過体重または肥満の140人(男性42人、女性98人)を対象に、被験者を、無塩のホールアーモンドを摂取する介入群、オーブンで焼いたフルーツシリアルバーを摂取する対照群に分けて調査を行いました。各被験者には、摂取後2時間にわたって摂食調節ホルモンを測定し、自己申告による食欲を評価してもらいました。介入群は約30〜50g(被験者のカロリーレベルにより異なる)のアーモンドを摂取し、その後、被験者の一部は、30分間ビュッフェで自由に食事をし、ビュッフェ終了時の食欲を評価しました。研究者は、介入群と対照群で、ビュッフェでの食事にどのような違いが出るかを調査しました。

本調査では、グレリン、グルコース依存性インスリノトロピックポリペプチド、GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)、レプチン、膵臓ポリペプチド、ペプチドYY、Cペプチド、グルカゴン、コレシストキニンといった摂食調節ホルモンを測定しました。

C-ペプチド反応(CPR)は、介入群では対照群と比較して、47%小さな値を示しました(p < 0.001)。C-ペプチド活性の低下は、インスリン反応の低下を示し、糖尿病や心血管疾患の発症を抑制する可能性があリます。アーモンドは、高炭水化物な食品または食事と一緒に摂取する場合には、グルコース反応を低下させ、また長期的にはインスリン抵抗性を低下させるのに役立つ可能性があることがわかっています。さらに、グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド、グルカゴン、膵臓ポリペプチドの反応は、介入群では対照群と比較して、より大きな値を示しました(それぞれ17.8%、p=0.005、38.74%、p<0.001、44.5%、p<0.001)。グルカゴンは満腹感を促進し、体重減少を促す可能性があり、また、膵臓ポリペプチドは食欲を低下させ、食事の摂取量を減らし、食べ物が胃に長くとどまるのを助ける効果があるとされています。

コレシストキニン、グレリン、グルカゴン様ペプチド-1、レプチン、ペプチドYYの反応は、介入群と対照群の間で差は見られませんでした。また、自己申告による食欲の評価も、両群間で有意な差は見られませんでした。しかし、アーモンドを摂取した介入群は、統計的に有意な差ではありませんが、対照群に比べて、ビュッフェで摂取したカロリーが約100キロカロリー(正確には72キロカロリー)少ないという結果となりました。

食欲の調節は複雑であり、摂取カロリーを減らすことは、集団の中で長期間にわたって見た場合、臨床的にも公衆衛生上においても重要である可能性があります。コーツ博士は、次のように述べています。「1年間、毎日摂取カロリーを減らすことが、体重管理にとってどのような意味を持つか考えてみてください。多くの人が毎年経験する、ほとんど気づかないほどの緩やかな体重増加を、生涯にわたって逆転させることができるのです。私はアーモンドの摂取が公衆衛生の健康の再構築に役立つものと期待しています。」

介入群においては、主要な摂食調節ホルモンにおいて、いくつかのポジティブな変化が見られましたが、それが自己申告による食欲の減退や、統計的に有意な短期的カロリー摂取の減少にはつながりませんでした。しかし、これは驚くべきことではありません。コーツ博士は、次のように説明しています。「摂食調整ホルモン、食欲の評価、その後のカロリー摂取量には、多くの場合、直接的な相関関係がないことが、すでに発表されている研究からわかっています。」

さらに、肥満は摂食調節ホルモンに対する抵抗力とされていることから、過体重や肥満の人では、体内のホルモン信号と満腹感の間にズレが生じる可能性があります。しかし、いずれにせよ、アーモンドの栄養プロファイルが、ビュッフェでの摂取カロリーが少なかった根拠となる満腹感の増大に寄与している可能性があります。手のひら一杯分のアーモンド(28g)には、6gのタンパク質、13gの不飽和脂肪、わずか1gの飽和脂肪、そして豊富な食物繊維が含まれています。証明はされていませんが、科学的証拠から、アーモンドなどのナッツ類を1日あたり42g食べることで心臓病のリスクを減らせることも示されています。

本研究から得られた知見は心強いものですが、考慮すべき限界もあります。本研究では、新型コロナウイルス感染症の影響により、ビュッフェでの食事による調査を完了できる被験者の数が制限されました。さらに、前述のように、すべての被験者で、体重の増加が見られました。今後の研究では、対象を健康的な体重の人にも広げることで、アーモンドの摂取が太りすぎや肥満の予防につながるかどうかをより深く探求できると考えられます。最後に、研究チームは、今後の研究で、摂食調節へのより長期的な影響を調査することを推奨しています。

結論として、本研究では、アーモンドの摂取により、摂食調節ホルモン反応が改善し、インスリン分泌が抑えられ、血糖調節が改善することが示唆されました。また、アーモンドを定期的に摂取することで、摂取カロリーを減らし、体重管理をしやすくなる可能性があることもわかりました。

アーモンド(28g)には、食物繊維(4g)と、15の必須栄養素(マグネシウム(77mg、DV18.3%)、カリウム(210mg、DV4%)、ビタミンE(7.27mg、DV50%)など)が含まれており、体重管理に最適なスナックです。

[1]  「アーモンドの摂取は、炭水化物ベースのスナックに比べて、自己申告による食欲を増進させず、摂食調節ホルモンの反応の改善につながった」。無作為化比較試験。Carter, S.、Hill, A. M.、Buckley, J. D.、Tan, S.、Rogers, G. B.、and Coates, A. M。European Journal of Nutrition、2022年。https://doi.org/10.1007/s00394-022-03027-2

[2]  「ピーナッツなどのナッツと脂肪率パラメータとの関係。システマティックレビューとネットワークメタ分析」。Fernandez-Rodriguez, R.、Mesas, A. E.、Garrido-Miguel, M.、Martinez-Ortega, I. A.、Jimenez-Lopez, E.、Martinez-Vizcaino, V。Nutrients、13(7)、2251、2021年。https://doi.org/10.3390/nu13072251



カリフォルニア・アーモンド協会について
高品質なカリフォルニア・アーモンドは、品種や栽培技術の改良のもと生産されています。数世代にわたる家族経営が多数を占めるアーモンド農家約7,600と約100の加工業者を代表するカリフォルニア・アーモンド協会は、戦略的な市場開発におけるリーダーシップや革新的な研究を通して、業界のベストプラクティスの導入を促進することにより、自然で健全な品質のアーモンドを推進しています。1950年に設立され、カリフォルニア州モデストに本拠を置く当協会は、米国農務省の監督下で、生産者により制定されたマーケティング・オーダーを管理する非営利組織です。協会の活動およびアーモンドに関する詳細は、公式WEBサイトおよび、Twitter、Instagramをご覧ください。

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会社概要

URL
https://www.almonds.jp/
業種
水産・農林業
本社所在地
東京都港区六本木1-6-1 泉ガーデンタワー10階 エデルマン・ジャパン内
電話番号
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代表者名
リチャード・ウェイコット
上場
未上場
資本金
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設立
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