セルロースを活用した藻場造成の実証、千葉県で有効性判明

ENEOSリニューアブル・エナジー株式会社

2025年11月21日 11時33分

ENEOSリニューアブル・エナジー株式会社（本社：東京都港区、代表取締役社長：小野田泰、以下「ERE」）は、2023年からセルロース等のポリマー溶液を活用した藻場造成手法の実証（以下、「本実証」）」を千葉県にて実施し*¹、今般、アラメの遊走子を混合したセルロースポリマー溶液を海中に散布すること（以下、「本手法」）による藻場造成に対して一定の有効性があることを確認しました。

千葉県の内房においてカジメ・アラメを対象とし、本実証は数回実施されました。2024年10月に水深約3mの岩盤に対して本手法を行った地点について2025年8月に追跡調査を行ったところ、1平方メートルあたりのアラメの密度は、無散布地点に比べ散布地点では1.78－6.4倍と高い数値となりました。同地点では周囲にアラメが確認されていることから散布とは関係ない天然由来のアラメもあるものの、本手法の効果があったものと考えられます。

本実証は千葉県内房地域での磯焼け（藻場減少）対策への取り組みの一環として、EREが委託し、北海道のコンブ場で実績のある国立大学法人北海道大学と、岡部株式会社によって実施されたものです。

EREは洋上風力発電の事業者として海洋環境を改善するために様々な取り組みを検討しております。本実証については、その成果が活用されて将来藻場が造成されることにより、海洋環境の改善、漁業資源の回復、海中で二酸化炭素を吸収するブルーカーボン*²を創出する等、漁業や地域への貢献、海からの地球温暖化防止に寄与することを目指しています。

*¹ セルロース等を活用した藻場造成の実証を千葉県にて開始（2023年11月28日付リリース）

https://www.eneos-re.com/news/pdf/news_20231128.pdf

*²「ブルーカーボン」とは、生長する際に二酸化炭素を吸収する海洋の生態系（マングローブや

海藻・海草など）によって貯蔵される炭素のことで、新たな二酸化炭素の吸収源として、近年世

界中で注目され、対象となる生態系の保全や創出を含む様々な取り組みが日本でも行われています。