10代で出産してももう一度学校へ行くことが許される社会へ－最貧国シエラレオネ共和国で10代シングルマザーの復学支援を行うNPO法人アラジが5月5日よりマンスリーファンディングをスタート！

シエラレオネの男性優位の社会文化を背景に困難な状況に直面する女の子たちに対して「10代で出産しても夢を諦めなくていい社会」を創る活動を推進します。

特定非営利活動法人Alazi Dream Project

2024年5月5日 09時00分

シエラレオネ共和国での活動を専門とする特定非営利活動法人Alazi Dream Project（本社：東京都新宿区、代表理事：下里夢美、以下NPO法人アラジ）は、女の子が若年妊娠・出産によって教育機会からの離脱を余儀なくされる現状を、教育機会を妨げる最たる社会問題と捉え、復学の支援、及び性教育の普及を通じて問題の根本解決に取り組んでいます。地球の裏側、日本から遠く離れたシエラレオネに想いを馳せ、共に未来を変える新たな仲間を求めてマンスリーファンディングをスタートします。

シエラレオネでの活動を専門とする日本で唯一のNPOとして

NPO法人アラジは、「誰もが夢に向かって努力できる社会の実現」をビジョンとして掲げ、西アフリカに位置するシエラレオネ共和国において、これまで10年間にわたり経済的困難を抱える最貧困家庭の子どもたち、延べ2,000名以上に教育の機会を届けてきました。

日本にいるマンスリーサポーター（約350名）、ボランティアメンバー（登録者数：約230名）、その他多くの方々によるご支援が欠くことのできない大きな力となり、団体創設10年目を迎えています。

社会問題である若年妊娠に対する挑戦

活動開始から、アラジではシエラレオネ農村部にある小学校への教材支援や給食支援、ひとり親世帯への奨学金給付を行ってきました。しかし、学校に通えるようになっても、イスラム教信仰に基づく要因や男性優位の社会文化を背景とし、10代の34％*、約3人に1人の女の子が、予期せぬ妊娠により命を落としたり、退学することで、将来の夢への選択肢を失っている現状を目の当たりにしました。

この問題に取り組むことの重要性を強く捉えると共に、必ず解決に導きたい社会問題であると位置づけ、2021年以降はそれまで以上の力を注ぎ、以下の3つのアプローチによってこの問題の解決に取り組んでいます。

*引用元：Bash-Taqi R, Watson K, Akwara E, Adebayo E, Chandra-Mouli V. From commitment to implementation: lessons learnt from the first National Strategy for the reduction of teenage pregnancy in Sierra Leone. Sex reproductive

health matters. 2020;28(1):1818376.

活動①　電子マネー送金での復学支援

電子マネー送金システム会社Afrimoneyと連携し、自力での復学が難しい10代シングルマザーの女の子たちへ電子マネー送金を用いた復学支援を独自にスタートし、毎月の現金給付の仕組みを実現しました。この活動を通じて、毎月52名の女の子へ支援を届けています。

活動②　学校での性教育

課題の根本解決を目指し、中高生を対象とした性教育の教材開発や70校以上での性教育をシエラレオネの教育省、警察の家庭支援課、産婦人科などと連携して実施してきました。

活動③　性教育スピーチコンテスト

性教育を短時間のセッションで終わらせず、社会課題としてより広く認知されるよう、性教育スピーチコンテストを実施しています。性教育を受けた生徒の中から10名がスピーカーとして選ばれ、性的同意や正しい避妊法についてのスピーチを行うコンテストを地元警察、教育省関係者との連携を元に開催し、テレビやラジオを通じてシエラレオネ全土に活動内容が発信されています。

より多くの仲間を求めて

この活動は現在、約350名のマンスリーサポーターによる想いの詰まった力強いご支援のもとで推進してきております。今後もこの活動を安定的に継続していくための、そして更に拡大していけるためのNPO団体であれるために、新たに150名のマンスリーサポーターを求めて、マンスリーファンディングをスタートします。

開催期間：　5月5日（日）～8月31日（土）

URL：https://congrant.com/project/alazi/11564

NPOの事業には、「事業」・「組織」・「財源」の3つの柱があります。民間営利企業においては、「事業」（サービス提供・販売）が「財源」（収益）を生み出し、更なる投資、運営を可能とする一方で、NPO法人では、実現したい社会に対する「事業」とそのための十分な「財源」が必ずしも連動しないことから、ファンドレイジング（財源活動・市民の皆さまとのコミュニケーション活動）という独自の活動が求められます。また、長期にわたって取り組むことで少しずつ社会に変容を生み出せる活動であり、そのための人材確保、ノウハウの蓄積という長期課題とも直面しています。

アラジでは、活動に携わってくださる方々、ご支援くださる方々を、「共に未来を変える仲間」と位置づけています。最貧国であるシエラレオネ共和国の未来を願い、子ども達に寄り添うために、より多くの仲間と共に活動を前に進めていきたいと思います。

皆さん、力を貸してください。

一緒に世界を変えましょう！