D&Iの先へ。NEWPEACEは「DEIB」プロジェクトを発足し、組織内外における「DEIB」の推進を目指します。
DEIB推進第一段として、インクルーシブな履歴書の作成・公開、ビジネスネーム、通称名、旧姓などでの就労環境整備、生理や性別適合手術等に使用できるSick Leaveなどを新設しました。
DEIBとは
DEIBとは、Diversity(多様性)、Equity(公平性)、Inclusion(包括)、Belonging(帰属)の頭文字であり、D&IにE(Equity: 公平性)を足したDEIやDE&Iからさらに一歩踏み込んだ、組織の一体化に寄与するBelonging(帰属意識)のまでをも掲げた概念です。
ダイバーシティの概念は1960年代のアメリカで、公民権運動の活発化とともに雇用差別の是正という観点で発展しました。さらにCSR(企業の社会的な責任)、企業の競争優位性への位置付け、インクルージョン(包括)の概念も平行することで、さまざまな属性やライフステージの方々が一体化してビジネスインパクトを創出していく組織象を示しています。
日本国内では1980年代に男女の雇用差別が問題視されたことで、関連法律が制定されました。2000年代に入ると、少子高齢化が重大な課題であると、社会の中で共通認識が形成されたこともあり、あらゆる人材が活躍できる環境整備の必要性とともに、ダイバーシティ経営が浸透していきました。一方でグローバルには浸透しつつある、Belonging(所属意識)を入れたDEIBの概念を取り入れている日本企業はまだ少なく、より包括的な視点で組織のダイバーシティ経営を推進していくために、日本においてもこの「DEIB」という概念を取り入れることに注目が集まっています。
DEIBがある組織は他の組織より72%以上イノベーティブ
18〜25才の97%が、新型コロナウィルスの感染拡大による、働き方の変化により、D&Iが推進していることは職業を選択する際や、働き続ける上で重要な要素だと思うと回答(※1)しているように、就業環境の選択において、D&Iの推進度は重要な指針の一つになっています。
また、グローバルにおいてはDEIBを重視する動きも強まってきています。2021年のRedThread Research社とDegreed社の共同調査(※2)では、1,000名以上の方に包括的な調査を行い、DEIB文化のある組織に所属しているという回答者は、過去3年間でのビジネス目標を達成は2倍、顧客満足度は81%、企業組織がイノベーティブであることを示す率は72%高いという結果が出ています。
加えて、現代ではフリーランスや副業や兼業へのハードルが下がり、企業に属さなくても働くことは可能です。また、起業にチャレンジする方が増加傾向にある中で、なぜ企業に属して働くのか?という問いに企業は向き合わなければなりません。
※1 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000047512.html
※2 https://www.disce.co.jp/post/the-business-case-for-deib-in-the-workplace
NEWPEACEにおけるDEIB
このような背景から、NEWPEACEでは、メンバーが属性やライフステージに関係なく、存分にスキルや可能性を発揮することによって、ミッションである「価値観を仕事にすること」をこれまで以上に体現し、顧客やそのさきの生活者にとって、更なる価値を生み出すことで、経済的な発展のみならず、社会的価値や貢献へと連鎖する新しい未来を目指しています。
1人でも多くの方が「NEWPEACEだからこそ、自分自身の価値観を共有できる。そして共に働きたい、チャレンジしたい」と、共に働く意味を見出せる環境であることが、これまでも、これからも重要であると捉えています。そのために、2022年4月に「DEIBプロジェクト」が発足しました。
NEWPEACE DEIBこれまでの実績
① ビジネスネーム、通称名、旧姓などで働く人の就労環境整備(2022年10月〜2023年1月)
メンバーが社内チャットツールに書き込んだ「ジェンダー代名詞」への問いかけをもとに、有志や希望者と周辺知識を学び、社外の方にもヒアリングと意見交換を行い、ミスジェンダリングやアウティングの危険性の排除、そして通称名やビジネスネームでの就労希望者に向けたサポート体制と環境整備をし、ガイドラインで配慮事項を明確化しました。また、入社希望者が安心して応募できるように、性別・年齢・顔写真不要、苗字のみ記載で応募できるインクルーシブな履歴書を準備し、どなたでもダウンロードしてご利用いただけるようにしました。
NEWPEACEに興味を持ってくれている方へ | インクルーシブな履歴書、つくりました。*履歴書テンプレート付き
▶︎note: https://note.com/newpeace/n/n3b6979508938)
ビジネスネーム、通称名、旧姓などで働けるように環境整備しました。
▶︎note: https://note.com/newpeace/n/n8236a6ccc94f)
② 複合的な観点からの就業規則改訂(2023年3月)
SOGIESC(※)やパートナーとのあり方などを含めた包括的な視点で、就業規則を改訂しました。
【更新観点/内容】
- 当社のカルチャーを体現するために、就業規則内での働く人の呼称を従業員から社員へ変更しました。
- 就業規則内での妊産婦、女性労働者を社員に変更。これは戸籍の性別と自認の性別が一致する方、異なる方などをすべて包括して、妊娠・出産をされる方が、産前産後の休業や母性健康管理の措置、生理休暇などを受けられるものだと考えているからです。
- 顧客や社員、業務委託、パート、アルバイト、インターンが心理的安全性を持って就労・取引できるよう、年齢、健康状態、学歴、宗教、障がい、介護、妊娠や出産、子育て、国籍、民族的もしくは国民的出身、SOGIESC(性的指向、性自認、性表現、解剖学的性別)、ジェンダー、ほか個人的特性を理由にした差別を禁止する規程を追加しました。
- パートナーシップ制度利用者、事実婚者といった法律婚にとらわれないパートナーシップを築く社員なども慶弔休暇を取得可能にし、あらゆる形のパートナーシップに対応しました。
- 新たにSick Leaveと指定感染症・検疫感染症休暇を設立することで、心身健康な状態で年次有給休暇を取得し、趣味や学業、ボランティア活動、家族との時間に存分に充てることを目的としています。
(※)SOGIESCは下記の用語の頭文字をとった略称です。
Sexual Orientation:性的指向
Gender Identity:性自認
Gender Expression:性表現
Sex Characteristics:解剖学的性別
登壇・賛同活動実績
【登壇実績】
現役DEI推進担当が語る「全社を巻き込む DEI施策 の進め方」& 交流会
(主催:withwork / XTalent株式会社)
▶︎https://xtalentevent20230303.peatix.com/view
【リサーチ協力実績】
日本の政治におけるジェンダーギャップ解消を目指すFIFTYS PROJECTの国際女性デーキャンペーンを企画
▶︎https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000043.000058192.html
【LGBTQ+コミュニティへの連帯表明】
メッセージ発信
▶︎https://note.com/newpeace/n/n8deab1ba3cfd
アライシップを体現するイベントを実施
▶︎https://note.com/newpeace/n/na4b161252bbc?magazine_key=m89dea898d494
そのほかの取り組み
生理用品へのアクセス性向上や、ハンディキャップがある方に向けたオフィス環境改善などを行ってまいりました。上記以外の取り組みにつきましては下記の紹介記事をご覧ください。
【紹介記事】
DEIBって?わたしたちの目標と取り組みをまとめました。
▶︎https://note.com/newpeace/n/n05ffcd967a39?magazine_key=m89dea898d494
【DEIBチーム note】
コラム
:施策や新制度設立・改修までの道のり、はたまた社内での小さな出来事などなど。等身大のわたしたちを少しずつですが書き綴っていきます。
▶︎https://note.com/newpeace/m/m2244fc112a91
ジェネラル
:制度紹介や、イベントご案内などの公式情報を発信しています。
▶︎https://note.com/newpeace/m/m89dea898d494
NEWPEACE DEIB プロジェクト オーナー メッセージ
わたしが新社会人として働き始めた頃は、インターネット、メール、ガラケーと呼ばれる携帯電話があるものの、1選択肢という位置付けで、FAXや固定電話といったコミュニケーションスタイルが主流でした。その頃は、業務上の多くの場面でマンパワーと時間をかけて、解決しなければならない事柄が、現代よりも多くあったように思います。当時は、メンバーや取引先、顧客と物理的な距離や時差を超えて、常時接続できることが当たり前になることや、ITツールやビックデータの活用がビジネス上の価値発揮のメインストリームになるということが、ここまで発展するとは予想できていませんでした。
一方でなかなか埋まらない賃金格差、管理職比率や、障がい者雇用の法定雇用率達成企業の割合の推移、介護や育児をきっかけにした休職や退職の実例などを、目や耳にするうちに、技術の発展だけでは、カバーしきれない多くの課題があると痛感しました。そして、企業活動の意味や意義をより深く学び、考察するようになりました。
そんな中で、D&IやDE&I、DEIそしてDEIBという概念や用語を経済誌やニュースメディアで見かけるようになったことを、素直に喜ばしく感じたことを今でも鮮明に思い出せます。一方で一過性のムーブメントとして消費されていかないかと危惧したことも添えます。
わたしは、DEIBプロジェクトのオーナーとして、人事や採用、そして法務といった実務的な意味合いで貢献できることが多くあると考えています。それと同等に、企業規模に関わらず、あらゆる人にとって、心理的安全性がありインクルーシブである職場環境は企業の経済的な発展や経済価値の向上、社会貢献を阻害するものではなく、前進させるものだということを、定性定量的に示し、再現性を高めることが必要不可欠だと考えています。次世代のためにも、今後の経済史の中でも重要な事柄に取り組んでいる自覚を持ってこれからも邁進してまいります。
NEWPEACE DEIB プロジェクト オーナー ワイン エリカ
NEWPEACEについて
株式会社ニューピース(NEWPEACE Inc.)は、未来への意志を掲げ、世の中を巻き込み、社会を”常識”から解放する会社です。旧態依然とした価値観やシステムに囚われることなく、様々なソーシャルイシューを起点とした事業やプロジェクトを展開しています。
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